XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRは、5段分の手ぶれ補正や、防塵防滴性能を備えた万能ズームレンズです。個人的には28-200クラスのレンズの中では最高峰では?と思うほど気に入っているレンズです。
どうしても単焦点レンズだけではカバーできない領域をまかせられる信頼性のあるレンズです。しばらく使ってみましたのでレビューしていきたいと思います。
目次
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRをレビュー
言わずと知れたFUJIFILMのレンズの便利ズームレンズです。
Xシリーズでははじめて防塵防滴加工を施し、焦点距離は27mm~206mm(35mm判換算)という広い領域をカバーするレンズ。しかも世界最高峰の「5段分」の手ぶれ補正まで搭載されています。どんな天候でも、どんな場所でも、シャッターチャンスを逃さないのが、このレンズ最大の特徴になっています。
気になってくるのは重さですが、490gという重さは「写欲をそがれない」ちょうどよい重さなのかなと感じました。カメラ本体と合わせて1kgを切るので、めちゃくちゃ負担になるという重量でもありません。最短撮影距離も意外と近いので、近くのものにピントが合わないといったこともありません。意外と大きく写せるので、望遠側でのボケ感にも期待がもてます。
富士フイルムには単焦点派が多いからか、評価はそれほど高くないようですが、個人的にはかなり気に入りました。ズームレンズらしい取り回しの良さがあるので、人気の単焦点のひかえ選手としての活躍も期待できます。
このブログの「Xマウントで写真を撮るなら?人気のレンズ5選」という記事で僕がベストバイにしたレンズでもあります。
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRの外観の感想
質感はチープさを感じない作り
外観は金属製で、高品質な仕上がりだと感じます。少なくともチープさを感じることはありません。絞り値がわからないのがちょっと残念なポイントでしょうか。
男性の手にはちょうど良いサイズ
一般的な男性が手に持つとスッポリと手に収まるくらいのサイズ感です。小さすぎず、大きすぎず、扱いやすいと感じます。
ズーム時の防滴性能が気になる
ズームをすると全長がかなり伸びるので、雨天時に水分をかなりひろってしまいそうで気になります。雨量にもよるかと思いますが、気にせずズームを繰り返すと内部への侵入が懸念されます。
防滴性能をうたってはいますが、実際に「水が侵入してしまった」という声も聞きます。僕は雨の時にはズームは控え、水分をこまめにふきとって使用しています。
花形レンズフードが付属
樹脂製の花形フードが付属します。レンズとのバランスも良い感じですので、使っていてストレスになるようなことはありません。
フィルター径
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRのフィルター径は67mmです。
XF18-135mm、XF16-55mm、単焦点レンズとのサイズを比較
写真で見ると、ちょうど一回りずつ大きさが違う印象。XF16-55の存在感はさすがという感じですね。単焦点レンズのXF56mmは決して小さなレンズではないのですが、不思議と小さく見えます。
この比較をしたことで、XF18-135mmが「重い」とか「大きい」と思わずにすむ効果を生み出しています(笑)
フードをつけた状態だと「XF16-55mm」「XF18-135mm」に大差がないように思える不思議。
コンパクトなX-T30に取り付けてみた
軽量なシステムとの相性も悪くはありません。ディズニーランドへの家族旅行はこの組み合わせで使いました。重量的に1kgを切るので、1日撮り歩いても体力的にも無理はありませんでした。
レンズのほうが重いので、ややフロントヘビーにはなります。バランスを気にする人は、X-T3やX-H1で使ったほうが無難かもしれません。
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRの性能・スペック
焦点距離 | 18~135 mm |
開放F値 | F3.5-5.6 |
手ぶれ補正 | 〇(5段) |
防塵防滴 | 〇 |
レンズ構成 | 12群16枚 |
絞り羽枚数 | 7 枚 |
最大撮影倍率 | 0.27 倍 |
最短撮影距離 | 0.45 m |
フィルター径 | 67 mm |
重量 | 490 g |
価格 | 価格を見る |
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRの作例
意外にもシャープでヌケの良い描写
高倍率ズームといえば、なんとなく眠たい写真になりがちです。正直に言うと、写りはさほど期待していませんでした。しかしXF18-135mmは良い意味で期待を裏切り、比較的シャープでヌケの良い描写を見せてくれました。
直線がメインの構図、想像していたよりもシャキっと写ってくれました。
色ノリも良く、さらに好印象
色ノリも良く「さすが富士フイルム!」という印象。信頼性のあるシステムは、写真を撮るときに安心感があります。
逆光にも強い
逆光シーンでもゴーストやフレアは目立ちません。ちなみにフードはつけていません(笑)
広角、望遠時の写りは?
こちらが広角側での写真です。望遠もきくレンズなので「どれくらい大きく写せるのか?」が気になっている人もいるかと思います。
ぐぐーっと望遠側にしてみると?
ほとんど見えていなかった駅名標がくっきり見えるではありませんか!200mmでは足りないかな?と心配になりそうですが、これだけズームがきくなら小学生くらいの運動会でもいける気がします。
より望遠がきくXF55-200も選択肢としてありですが、そちらは広角側が不足して、レンズ交換の手間が発生します。そのあいだにシャッターチャンスを逃してしまうことも考えられるので、XF18-135mmは正義です!
テレマクロ的な撮影も可能
望遠でぐっと寄ってやることで圧縮効果を生かした撮影が可能。
XF18-135mmの最短撮影距離は0.45m、最大撮影倍率は0.27倍です。
これだけ大きく写せると、余計なものをカットして構図でつめることも可能です。200mm付近でも安心してシャッターを切れるのは、手ぶれ補正がよく効いてくれるからです。
広角から望遠まで!スナップもおまかせ
実はスナップ撮影って苦手ジャンルだったりするんですが、XF18-135mmは色んな構図を作れるので、あれこれと撮る気にさせてくれるんです。
スナップ=単焦点レンズと決め込んでいた時には撮れなかった写真が確実に撮れています。
個人的には「隠れPROレンズ」だと評したいくらい、お気に入りのレンズになりました。これまでの富士のシステムの中で、我慢していたことを根こそぎカバーしてくれた感じさえします。
解放は甘い?周辺の描写がダメ?
このレンズ「解放で甘い」とか「周辺部がダメすぎる」なんて言われますが、個人的には普通にきれいに写ると思います。
むしろ一本あれば、風景、旅、ポートレート、スポーツ、動画、などを撮影できることを思えばメリットのほうが上にきます。手ぶれ補正は、ファインダーをのぞけば「効いてる」と実感できますし、特に動画での恩恵は計り知れません。
XF18-135mmは手ぶれ補正が強力!動画も問題なし
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRの手ぶれ補正の効果を確認したくて、動画を撮影してみました。
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRのメリット
- 27-206mmの広い焦点距離をカバー
- 世界最高峰の5段手ぶれ補正
- 防塵防滴で全天候で使える
- レンズ交換がいらない
このレンズを使ってみてAFも静かで、それなりに速いです。便利ズームと片付けてしまえばそれで終わりですが、手ブレ補正の効果や、防塵防滴性能を備えていることからも、もう1ランク上のレンズだと感じます。
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRのデメリット
- 開放F値が暗い
- 望遠側のズームが重い
- やっぱり大きい
レンズの性能を最大限に引き出そうと思うと少し絞って撮影するので、解放値の暗さはどうしても気になるところ。これ以上を求めるのは酷というものでしょう。
いろんなところで取り沙汰されている「望遠側の硬さ」は、例にもれず発生していました。防塵防滴性能のためでもあり、知っていれば対処できることなので、僕はさほど気になりませんでした。
ズバリこんな人におすすめ!
▶【カメラのキタムラ】FUJIFILM XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRをチェックする
- レンズ1本で撮りきりたい人
- たくさんレンズを買いたくない人
- 単焦点レンズを補完するレンズを探している人
- 動画撮影に使えるレンズが欲しい人
富士のシステムでは、X-H1に手ぶれ補正を頼るところも大きかったのは事実。多少の大きさや価格面をクリアできれば、全てのレンズを補正付きで使えるのは魅力です。しかし僕のように、小回りが効く軽量なシステムを重視する人には、X-H1は最前の選択とは言いにくいところもあります。(使っていますけどね笑)
こうしてXF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRを改めて見てみると「評価すべきレンズだ」と思いました。高倍率の焦点距離に始まり「手ぶれ補正」「防塵防滴」「高速静音なAF」と、とにかく1本でどんなシーンでも撮影できてしまうのです。
これが1本あるだけで「今日のレンズどれにしよう?」の悩みはなくなりそうですね(笑)値段は決して安くないですが、キットレンズを2本買うよりもXF18-135を買ったほうがよいのでは?とさえ感じます。と言うより、僕が今から富士フイルムでシステム組むなら最初に購入するような気がします。
もちろん富士フイルムは単焦点レンズの出来が素晴らしいので使いたくなる気持ちは痛いほどわかります。しかし旅行だたり、天候(雨)だったりでどうしても単焦点レンズだけではカバーできない部分もでてきます。
そうした時に、スーパーサブ要員として加える形もありかと思っています。
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