マウスコンピューターのゲーミングブランド「G-Tune H5」をレビューします。(製品貸出元:株式会社マウスコンピューター)
第11世代Core i7-11800H×GeForce RTX3070を搭載した、G-Tuneブランドでも最高クラスのハイスペックゲーミングパソコンです。240Hz対応液晶パネルや、メカニカルキーボードも採用しており「使って楽しい」そんなパソコンに仕上がっています。
デスクトップを超えるパフォーマンスを備え、ゲームだけででなくクリエイティブワークにも快適性を与えてれます。一方で熱と音に若干課題があるようにも感じました…第10世代CPU搭載モデルも併売していますが収束に向かうはずですのでセールなどをうまく活用するとお安く手に入るかもしれません。
目次
G-Tune H5(第11世代CPU)モデルとは?
マウスコンピューターが展開するブランドは、一般向けの「mouse」、ゲーミングの「G-Tune」、クリエイター向けの「DAIV」とあります。
G-Tune H5はゲーミングブランド最高峰にあたるようなモデルで、言わばメーカーの顔ともよべる製品だと思います。個人的にはマウスブランドの中でも好きなシリーズで、17型ディスプレイのG-Tune H7-MKBを所有していました。(17型モデルは販売終了してしまいましたが・・・)
G-Tune H5シリーズの特徴をまとめるとこんな感じです。
- 高性能なCPU(Core i7-11800H)を採用
- 描画性能は最高峰!RTX3070搭載
- 15.6型フルHDディスプレイ(240Hz)
- 動作時間が約11.5時間と長め(低負荷時)
- メカニカルキーボードを採用
- ゲーム、写真編集、4K動画編集も快適!
- ¥241,780~
デスクトップパソコンに負けない処理能力を持っており、ノートPC最高クラスの描画性能は魅力的です!とにかくパフォーマンスを求めるってユーザーにはおすすめの製品だと思います。
G-Tune H5 YouTube動画
YouTube動画でも解説していますので、良ければご覧ください。高評価やチャンネル登録してもらえると喜びます!
G-Tune H5のスペック・外観チェック
- OS:Windows 10 Home 64ビット
- CPU:Core i7-11800H
- GPU:GeForce RTX 3070
- メモリ:16GB
- SSD:512GB NVMe対応
- 液晶:15.6型フルHDノングレア(240Hz)
- 重量:約2.23㎏
- 動作時間:約11.5時間
カラーはブラックがベースですが、ほんのりブラウンが入っているような印象を受けました。ただのブラックよりもリッチな感じがして個人的にはツボ。
15.6型フルHD液晶で約2.23kgのボディは、ゲーミングPCとしては一般的ですがスペックを考えると軽いと思います。
サイズは359.8×243×26.8mmなので、一般的なノートパソコンとあまり変わりません。
ゲーミングPCとうたうモデルでもCore i7-10750Hが多く採用される中、本モデルはCore i7-11800Hを搭載。パフォーマンスをワンランク引き上げています。
G-Tune H5はボタン1つでパフォーマンスモードに変更可能。高負荷な作業やゲームで遊ぶなら常にオンにしておくとよいでしょう。旧モデルで気になった発熱はかなり改善されているように感じました。(ファン音はそれなりに大きい)
230WのACアダプターは大きく、重量は848.5gありました。本体と合わせると3kgを超えてしまいます。(2020年モデルの重量です)
持ち出しが多い人は、DAIV 5N(約1.77kg)のような軽いけど高スペックなモデルを選んだほうが良いかもしれません。
キーボード
ノートパソコンにしては珍しく全キー同時押しに対応したメカニカルキーボードを採用しているのも特徴。ゲームの複雑で緻密な操作をサポートしてくれます。
キーボードって体に唯一触れる部分なので、個人的にはとても大切な要素だと思っています。ブログを書いていてもリズム感が生まれるのがG-Tune H5シリーズの素晴らしいところ。
もちろん(?)ゲーミングモデルらしい鮮やかなLEDバックライトも搭載しています。
15.6型フルHD液晶(ノングレア)を搭載
なめらかな映像表示が可能な240Hzディスプレイを搭載。リフレッシュレートをこれだけ引き出そうと思うとデスクトップでも大変なのですが、それを可能にするだけのパフォーマンスは備えているので絵空事ではありません。
eスポーツの世界でも結果を出せそうなスペックですね。わざわざゲーミングモニターを購入する必要もありません。
G-Tune H5のインターフェース
G-Tune H5のインターフェースは、背面にHDMI、Type-Cが搭載。USB3.0が2個、USB 3.1(Type-A)も装備しています。Thunderbolt 4対応のため対応デバイスが使用可能なほか、Wi-Fi6対応なのもゲーマーにとっては嬉しいポイントではないでしょうか。
ベンチマークテスト
G-Tune H5のCPUチェック
8コア/16スレッドの第11世代Core i7-11800Hを採用しており、パフォーマンスは非常に高くなっています。スタンダードなCore i7-10750Hと比較しても快適性が高まっています。。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
モデル | CPU | スコア |
G-Tune H5(新) | Core i7-11800H | 21648 |
G-Tune H5(旧) | Core i7-10870H | 15545 |
G-Tune H5(旧) | Core i7-10875H | 15814 |
G-Tune P5 | Core i7-9750H | 11439 |
DAIV Z7 | Core i7-11700 | 20803 |
Core i7-11800Hは、従来モデルのCore i7-10870Hと比較すると約37%も高性能化しています。
20000超えのスコアはノートパソコンとしては驚異的なスコアですし、デスクトップCPUのCore i7-11700にすら匹敵するスコアをたたき出しています。持ち歩けるデスクトップ・・それがG-Tune H5なのかもしれません。
RAW現像の処理時間を計測
実行速度をテストするためにRAW現像にかかった時間を計測します。
無料ソフトのRawTherapeeで100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
G-Tune H5(新) | Core i7-11800H | 3分04秒 |
G-Tune H5(旧) | Core i7-10870H | 3分20秒 |
G-Tune H5(旧) | Core i7-10875H | 3分23秒 |
DAIV 5N(従来モデル) | Core i7-9750H | 3分55秒 |
DAIV Z7 | Core i7-11700 | 2分58秒 |
第11世代になったことでRAW現像の処理時間もより速くなっています。やはりCore i7-11700に匹敵するほどのパフォーマンスを見せてくれました。
新旧で進化しているのは確実ですが、現像作業自体の快適性に関しては体感的なちがいを感じるほどではないのが素直な印象です。写真やRAW現像メインで考えている人は、安くなっているときに旧モデルを狙うのもありかもしれません。
高速なNVMe対応 SSDを標準搭載
Cドライブには高速なNVMe SSDが採用されています。おおよそ2000MB/s程度の読み込み速度を実現しており、サクサクと気持ちよく使うことができます。
G-Tune H5のゲーム性能はどれくらい?
グラフィックにはGeForce RTX3070が搭載されています。ゲーミングノートならトップクラスのGPUなので最高の環境を構築したい人におすすめですね。
写真 | イラスト | 動画編集 | ゲーム |
◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
GeForce RTX3070は、より結果を求めるようなハードゲーマー向けのパーツになります。ゲーミングモニターでヌルヌル遊びたいとか、4Kディスプレイでオンラインゲームをプレイしたいなんて人にもおすすめですね。
FF15のベンチスコアを比較
重量級タイトルのFF15でゲーミング性能をチェックします。
モデル | 設定 | 結果 |
G-Tune H5(新) | 3840×2160(標準設定) | やや快適(5278) |
1920×1080(標準設定) | とても快適(11210) | |
G-Tune H5(旧) | 3840×2160(標準設定) | やや快適(5189) |
1920×1080(標準設定) | とても快適(10935) | |
DAIV 5N (RTX2060) | 3840×2160(標準設定) | 普通(3301) |
1920×1080(標準設定) | とても快適(9013) | |
G-Tune H5 (RTX2070S) | 3840×2160(標準設定) | 普通(4359) |
1920×1080(標準設定) | とても快適(10781) |
RTX3070搭載なだけあって高解像領域でのゲーミングも快適といった感じですね。さすがにRTX2060、RTX2070SUPERなどよりも高い数字に収まっています。
ただし第11世代CPUになったことでパフォーマンスの伸びはわずかです。よほど神経質にならなければわからないほどなので気にする必要はない気がします。それよりも標準搭載のファンの音がそれなりに大きく、寿命も気になるので、このモデルに関してはノートパソコンクーラーを用意したほうがいいと思います。
4K動画編集も可能
無料ソフトのResolve使って動画編集をテストします。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の動画を書きだす時間を計測。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
G-Tune H5(新) | Core i7-11800H×RTX3070 | 1分55秒 |
G-Tune H5(旧) | Core i7-10870H×RTX3070 | 1分55秒 |
G-Tune H5(旧) | Core i7-10875H×RTX2070S | 1分58秒 |
DAIV 5N | Core i7-10875H×RTX2060 | 約2分 |
DAIV Z7 | Core i7-9700K×RTX2060S | 約2分 |
編集作業中にストレスを感じるようなシーンはなく、編集から書き出しまでスムーズでした。しかし旧モデルと比較しても劇的な進化は見られないです。
RTX2060と比較しても差がほとんどないので、動画編集だけが目的なら最新モデルはオーバースペックかもしれません。予算にもよりますが旧モデルが安く手に入るならそれでもアリな気がします。
Blackmagic RAW Speed Testでもライトな4K動画編集なら問題なさそうな印象です。ノートパソコンでこれだけできれば同時配信とか実況動画を作成したいなんて人にも検討範囲になるかと思います。(なお駆動音を拾う可能性はあり)
G-Tune H5シリーズの感想や評価
良いところ
- CPU・GPUの性能がとにかく高い!
- パフォーマンス最優先なところ!
- メカニカルキーボードが気持ち良い!
- 240Hzディスプレイを搭載!
- デスクトップパソコンに匹敵する性能!
G-Tune H5の良いところは「とにかく性能が高い」ところだと思います。四の五の言わずに強いやつが欲しいって人には最適なモデルだと思います。
クリエイト現場でのタフな作業とか、競技性の高いゲームで威力を発揮しそうな気がしますし、リズムよくタイピングできるキーボードも使っていて気持ちが良かったです。
そこら辺にあふれているPCよりもリッチな仕様ですし、所有欲もきっと満たしてくれるはずです。
ちょっとイマイチなところ
- ファンの音が気になる
- ACアダプターが大きい
超がつくほど高性能を手に入れた引き換えに「排熱」の課題はついて回ります。少しベンチソフトを動かしただけで(パフォーマンスモードじゃなくても)ファンがしっかり回ります。
排熱のためにファンを全力で回せばパフォーマンスはキープできるけど、騒音が今度は気になってきます。製品寿命なんかも考えるとクーラーは必須な気がしますね。
G-Tune H5をおすすめしたい人
- 最強のノートPCを探している人
- 快適なゲーミング性能を求める人
- 240Hzディスプレイを試したい人
- ハードゲーマー、動画クリエイターなど
マウスコンピューターのG-Tune H5を紹介しました。
性能にスキルを全振りしているのでパフォーマンス面では強さを見せます。240Hzディスプレイを味わえるだけの性能を合わせもっているので、FPSなどで結果を残したい人にもおすすめですね。
ただし排熱(ファン)の問題はかなり大きく、個人的にはそっちのストレスが大きいように感じました。カフェで高負荷な作業・・とかは現実的ではありません。きっと思わぬ形で注目されることでしょう(笑)
「とにかく強えヤツくれ!」って人や、基本的には自宅で使うって人向けな気がします。
色域にも配慮している感じではないので、クリエイターさんはDAIVから選ぶほうが良いかもしれませんよ。
関連リンク
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