マウスコンピューターの「G-Tune P6シリーズ」(G-Tune P6-I7G50BK-A)をレビューします。(製品貸出元:株式会社マウスコンピューター)
16型WUXGA(1,920×1,200)の大画面を採用したゲーミングノートパソコンです。165Hzリフレッシュレートにも対応しているので滑らかな映像を楽しめ、ゲームや動画コンテンツの没頭感が高まります!最新のCPUにGeForce RTX4000番台を組み合わせていますのでパフォーマンスも高く、マルチタスクも快適にこなせるモデルに仕上がっています。
実際に使ってみた感想、ベンチスコアなどをとって丁寧にレビューしていきます。
目次
G-Tune P6とは?
マウスコンピューターの展開するブランドは、一般向けの「mouse」、ゲーミングの「G-Tune」、クリエイター向けの「DAIV」とあります。
今回紹介する「G-Tune P6シリーズ」は、ゲーミングブランドG-Tuneの新モデルになります。(貸出機:G-Tune P6-I7G50BK-A)
複数モデルが用意されており、最上位モデルは快適なゲーミング環境が構築できるGeForce RTX4060搭載です。16型クラスは大画面で迫力のある映像が楽しめるのがメリットですが、サイズは大きいためどちらかというと据え置いて使用することになるでしょう。(約2.34kgなので持ち運べないことはない)
どのモデルも高性能CPUが採用されているため動画編集などのクリエイティブな領域もしっかりカバーします。ゲーミングモデルらしい冷却性なども備わっていると感じましたし、長時間パフォーマンスを維持できるという意味でも安心感のあるモデルだと思います。
G-Tune P6シリーズの特徴はこんな感じです。
- 16型WUXGAモニター採用(165HZ)
- 高性能なCPU(Core i7/Ryzen 7)を搭載
- GeForce RTX4000番台が選べる
- ゲーミングPCらしい高性能を発揮
- クリエイティブ作業もカバーできる
- 税込¥169,800-からとコスパ良し!
G-Tune P6のラインナップ
モデル | パーツ構成 | 税別価格 |
G-Tune P6-I7G60BK-A | Core i7-13700H /RTX4060 / 32GB / 1TB SSD | 249,800 |
G-Tune P6-I7G50BK-A | Core i7-12650H /RTX4050 / 16GB / 500GB SSD | 199,800 |
G-Tune P6-A7G50BK-A | Ryzen 7 7735HS / RTX3050 / 16GB / 500GB SSD | 169,800 |
G-Tune P6には複数のラインナップが存在します。CPUは信頼のインテルの第12~第13世代を選べますし、安さで選ぶならRyzen 7 7735HSを選択するのもありです。
今回の検証機はミドルクラスにあたるCore i7-12650H×GeForce RTX4050を採用したモデルです。他のG-Tune P6シリーズに関しても類似スペックのPCから得られた参考値をのせますので参考にしてください。
YouTube 動画レビュー
YouTubeにて動画でも紹介しています。チャンネル登録、高評価してもらえると嬉しいです!
G-Tune P6 外観チェック
G-Tune P6は、ブラックカラーですので万人受けするイメージ。シーンによって使いづらいといったことが発生しないオーソドックスなゲーミングパソコンという印象です。
厚みはやや感じるものの内部に余裕をもたせることで、無理のない冷却性能をもたせることが可能になります。冷却ファンが2基搭載されてヒートシンクも確認できます。手に持つとズシリと感じるのはこの辺の影響もありそうですが、冷却性がしっかりしていることで長時間作業でもパフォーマンスを落とすことなく使えます。ドッシリと構えてつかうPCなんだと感じますね。
付属品・ACアダプター
ACアダプターはパフォーマンスを発揮させるために大きめのものが採用されています。バッテリー駆動時間は約8時間ですが、高負荷作業だと一気に消費されるはず。パソコン持ち出しの際には一緒に持ち歩くのが無難です。
キーボード
日本語キーボードはテンキー付きですのでオフィスワークなどもこなせます。同時押しに対応しているのでゲームで操作に制限がかかるといったこともありません。
インターフェース
インターフェースは、HDMI 、Mini DisplayPort、 USB3.1 (Type-C) 、USB3.0、USB2.0、UHS-I対応SDメモリーカードリーダーも内蔵しています。スタンダードらしい過不足ない数といったところでしょうか。
ディスプレイ
16型WUXGAディスプレイはノングレア仕様で映り込みも少なく、発色も自然できれいだと思いました。165Hzリフレッシュレートにも対応するので、動きの速いFPSゲームにおいても有利に立ち回れるはずです。
また解像度が縦に少しだけ長いので作業性もよく、WEBコンテンツ制作などの作業でも効率的に行えます。ちなみにクリエイター向けブランドのDAIVでは、色域が広い高品質なモニターを採用しています。必要な人は合わせてチェックして下さい。
G-Tune P6 性能チェック
CPU:Core i7-12650H
Core i7-12650H
CPUはCore i7-12650Hが採用されており、Core i7-10750Hと比較すると最大で90%以上の性能アップが期待できます。さらにパフォーマンスを必要とする人は、第13世代Core i7-13700H搭載の上位モデルを選択できます。
参考までにPassMarkのデータを掲載しましたので参考にしてください。
CPU | スコア |
Core i7-13700H | 29653 |
Core i7-12700H | 26808 |
Core i7-12650H | 24647 |
Core i7-10750H | 12617 |
Ryzen 7 7735HS | 24391 |
旧世代(Core i7-10750H)との差は2倍近くになっており、最新世代らしいパフォーマンスを発揮してくれます。
Core i7-13700HとCore i7-12650Hとの差は約10%ほどで体感的にもそこまで大きな差は感じませんでした。上位モデル「G-Tune P6-I7G60BK-A」を選択する意味としては「GPU」になるんじゃないかと思います。(メモリやストレージ容量も増える)
またCore i7-12650HとRyzen 7 7735HSにも大きな差はないため、そこまで神経質になる必要はなさそうです。ライトゲーマーであればRyzen 7 7735HS×GeForce RTX3050搭載の「G-Tune P6-A7G50BK-A」を選択するというのも手です。
RAW現像の処理時間を計測
100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
DAIV S4 | Core i7-13700H | 2分29秒 |
G-Tune P6 | Core i7-12650H | 2分40秒 |
G-Tune E5-165 | Core i7-12700H | 2分48秒 |
DAIV 5N | Core i7-11800H | 3分04秒 |
mouse K5 | Core i7-10750H | 2分29秒 |
ROG Flow X13 | Ryzen 9 6900HS | 2分35秒 |
処理能力や安定性を優先させるならCore i7-13700H搭載の上位モデル一択という感じですが、ミドルクラスのCore i7-12650Hとの差はわずかです。RAW現像に関しては、どのCPUを選んでも十分な性能を持っていると言えるでしょう。
SSD転送速度
ストレージは高速なNVMe Gen4 SSDが採用されています。読み込み速度は約5200MB/sで、パソコンの起動やソフトのインストールも高速です。ゲームの起動、ローディングなども高速で行える可能性が高まるので良いパーツを選んでおくことに越したことはないです。
GPU:ゲーミング性能
G-Tune P6はGeForce RTX3050/RTX4050/RTX4060を搭載したモデルが存在します。用途や予算、必要性に応じて選べるのは嬉しいですよね。
モデル | 設定 | 結果 |
G-Tune P6-I7G60BK-A (RTX4060) | 1920×1080(標準設定) | 12910(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 4457(普通) | |
G-Tune P6-I7G50BK-A (RTX4050) | 1920×1080(標準設定) | 11543(とても快適) |
3840×2160(標準品質) | 4111(普通) | |
G-Tune P6-A7G50BK-A (RTX3050) | 1920×1080(標準設定) | 7131(普通) |
mouse K7 (GTX1650) | 1920×1080(標準設定) | 5552(やや快適) |
FF15フルHD(標準設定)であれば、どのモデルも普通に遊ぶことはできそうな感じです。GeForce RTX4050以上を選んでおけばゲーミング性能に余裕もありますし高解像領域にも対応できる可能性が高まりそうですね。
GeForce GTX1650あたりのエントリークラスだと画質を調整(我慢)して遊ぶ必要もありましたが、そういう意味でのストレスはかなり解消されていると思います。人気のバトロワ系とかなら結構遊べちゃうんじゃないですかね。
性能もモバイル性も重視したいのであれば「DAIV S4シリーズ」なんかもおすすめですよ!
動画編集性能もチェック
無料ソフトのResolve使って動画編集をテストします。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の動画を書きだす時間を計測。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
DAIV S4 | Core i7-13700H×RTX4060 | 1分24秒 |
G-Tune P6 | Core i7-12650H×RTX4050 | 1分26秒 |
DAIV S4 | Core i7-1260P×GTX1650 | 4分09秒 |
DAIV 4N(2021) | Core i7-1165G7×GTX1650Ti | 7分35秒 |
DAIV 4P(2020) | Core i7-1165G7×Iris Xe Graphics | 5分30秒 |
DAIV FX-A5G60 | Ryzen 5 7600X×RTX3060 | 1分20秒 |
動画編集においても不満のないパフォーマンスを発揮していますね。フルHDクラスの編集作業であれば上位モデルを選択するメリットは薄いので、よほどこだわりをもって編集にあたるユーザー(プロフェッショナル)でもない限り必要ないと思います。逆にとことんこだわりたいという人は最上位モデルを選びましょう。特に高解像領域では差を感じるはずです。
G-Tune P6のミドルクラスでも、デスクトップ並みの性能を発揮しているのもわかりました。処理能力のために場所をとるデスクトップを選択する必要がないというのも素晴らしいです。
i7-12650HxRTX4050
G-Tune P6 感想/評価
メリット | デメリット |
・高いパフォーマンスを発揮 ・パフォーマンスを維持できる ・予算と性能から選択できる ・16型モニターは迫力がある | ・ディスプレイが一般レベル ・重さはある/持ち出しにくい ・下位~上位モデルの価格差が大きい ・動作音はやや大きい |
G-Tune P6シリーズの良い所は、高いパフォーマンスを継続的に維持できている点ですね。自宅での仕事、オンラインゲームなど、パソコンを使用する時間ってどんどん伸びているので瞬間的なパフォーマンスだけでは意味のないものになってしまいます。そういう意味でこのモデルは無理に薄型化もしていませんし、冷却性も確保できているので安心です。どっしりと腰を構えて作業したい人も安心して使えるはずです。
デメリットは高負荷時に冷却ファンがしっかり回っているので音がやや気になるところでしょうか。静かに作業したいという人向けではありません。そして重量があるので持ち出しにくいのもデメリットでしょうね。また下位上位モデルでの価格のバラつきが大きいので「どれを選べばいいの?」ってなりそう。実際のところ価格差ほど性能差はありませんので、無理をして最上位モデルを選択しなくても大丈夫です。(特にライト~ミドルユーザー)
G-Tune P6はこんな人におすすめ!
- 処理能力の高いノートPCが欲しい人
- 大画面で作業をしたい人
- RAW現像や動画編集もしたい人
- 予算で悩んでいる人
- 腰をすえて作業したい人
マウスコンピューターのG-Tune P6は、いかにもゲーミングモデルらしい特性を備えたパソコンだと思います。
高い性能をもっているからゲームだけでなく広い用途で使えますしパフォーマンスを維持できるのもポイント。16型高精細モニターなので大画面かつ作業効率が高いところも良いと思います。スタンダードクラスよりも、ワンランク上のリッチな体験ができるかと思います。
コスパで言うなら下位モデル「G-Tune P6-A7G50BK-A」が一番おすすめ、バランス重視ならミドルクラスの「G-Tune P6-I7G50BK-A」、性能にとことんこだわりたい人は上位モデルの「G-Tune P6-I7G60BK-A」を選ぶと良いでしょう。