msiの「GF63-10SCSR-1016JP」(GF63 THIN)を購入したのでレビューします。
GF63 THINは、第10世代インテル Core i5 -10300Hと GeForce GTX 1650 Tiを採用したゲーミングノートパソコンです。初心者やライトユーザーにはちょうど良い性能で、ゲームだけでなく、RAW現像や動画編集なども幅広く楽しめます。
個人的には非常に気に入りましたが、やや気になるポイント(デメリット)もありますので詳しく書いていきたいと思います。それではどうぞ!
類似モデルがアマゾンプライムセールで6万円台の特価販売!なくなり次第終了になるはずなので気になっている人は急ぎましょう!
目次
MSI GF63シリーズとは?
MSIはキヤノンと直販サイトにて連携を強化するなど、競争力と実績をかねそろえたメーカーさんです。GF63シリーズは、薄型軽量のエントリーゲーミングPCとしてロングセラーを続けているモデルです。→MSIジャパンとキヤノンMJが直販ECサイト「MSIストア」で提携強化
今回紹介するGF63 THINは、ゲーミングPCとしての性能は控えめながら、実売10万円を切るコストパフォーマンスが魅力のモデルです。僕はなぜかJoshin WEBショップで¥74,800で販売されていたのを脊椎反射で確保しちゃいました。
シリーズの特徴をまとめるとこんな感じです。
- CPU「Core i5-10300H」が搭載されている
- GPU「GeForce GTX1650Ti Max-Q」採用
- ノートPCとしては高めの処理能力
- 重量が約1.86kgと軽め
- 144Hzリフレッシュレートに対応
- 写真や動画編集などクリエイト用途もいける
- 静穏性にめちゃくちゃ優れている
- コストパフォーマンス抜群!
You Tube動画レビュー
You Tubeでも解説していますのでよければご覧ください。
GF63-10SCSR-1016JPの性能(スペック)
- OS:Windows 10 Home 64ビット
- CPU:Core i5-10300H
- GPU:GeForce GTX1650Ti Max-Q
- メモリ:8GB
- SSD:512GB NVMe SSD
- 液晶:1,920×1,080ドット(144Hz)
- 重量:約1.86㎏
- サイズ:359×254×21.7mm
ゲーム性能的には、フルHDを軽量設定で遊べる程度にはなります。ゲーミングPCとしては比較的軽いので、実家に帰省した時とか、ちょっと持ち運んで遊ぶ用として、これくらいのパソコンが欲しかったんですよね。サブアカ用とかにも良いかも?
Wi-Fi 6やBluetooth 5.1 に対応しているほか、USB3.2 Gen1 (Type-A.C)による高速データ転送も魅力的です。Webカメラによるオンライン会議も可能で、死角がほぼ見当たらない製品だと思います。
上位モデルには、Core i7-10750Hを採用したモデルや、GPUにRTX30シリーズを採用したモデルもあるので、より性能にこだわりたい人にも検討してほしいシリーズですね。
GF63 開封・外観チェック
GF63 THINは安いモデルですが、結構しっかりとした化粧箱に入っていました。これだけでも所有欲がちょっと満たされます(笑)
ヘアラインデザインが施された、アルミニウム合金パネルの筐体は質感も高めでチープな印象は無し。全体をブラックでまとめたクールなデザインだと思います。
指紋や汚れは目立ちやすいので定期的にクリーニングしましょう。ドラゴンのロゴが印象的なので「見たことある」という人も多いのでは?ゲーミングにしては控えめなデザインなので、ビジネスシーンでも使えると思います。
底面はXデザインのスリットが入っています。ネジを外せばメモリやストレージの増設も可能なので、しばらく使ってみて不満を感じるようならチューンナップしていこうと思います。
ただし中央のファクトリーシールを外してしまうと、保証外になるそうなので自己判断でお願いします。
付属品・ACアダプター
付属品は、保証書やクイックマニュアルの他、増設用と思われる部品とネジが入っていました。
ACアダプターもスリムで、スマホを重ねた分くらいの厚みしかありません。思った以上に小さかったのでありがたいです。
キーボード
キーボードはテンキーレスですが、その分ゆとりがありタイピングは良好。たわつきも感じませんし、オレンジのキーボードも珍しくてカッコいい気がします。
msiにありがちな、エンター右側にボタンが一列並んだスタイル。電源ボタンも目立たなくていい感じじゃない?
インターフェース
インターフェースは、USB3.2 Gen1 Type-C ×1、USB3.2 Gen1 Type-A ×3、HDMI ×1、ヘッドホン出力 ×1、マイク入力 ×1です。これでカードリーダーがあれば完璧だったのに・・・というのは贅沢でしょうか(笑)
Type-C ×1はThunderbolt 3、USB PD、Alt Modeには非対応です。やや残念ですが、実売価格を考えると打倒な気はします。
ディスプレイモニター
15.6型(フルHD)ディスプレイはノングレア仕様になっています。映り込みが少なく、視認性も良いですし、リフレッシュレート144㎐なのも素晴らしいです。没入感の得られるモニターだと思います。
ただし色味が若干薄く感じるシーンもありますので、本格的な編集作業で使うなら外部ディスプレイの導入も考えたほうが良いかもしれません。→写真編集におすすめのモニター
またマウスコンピューターのクリエイト向けブランド「DAIV」のノートパソコンには、色域が広いディスプレイを採用しており、クリエイターの方にはおすすめです。
GF63 THIN 性能チェック
CPU:Core i5-10300H 性能
CPUは第10世代のCore i5-10300Hが搭載されています。4コア8スレッドで、高負荷時には4.5GHzで動作します。
高性能PCと比較すると待機時間が発生するような感覚はありますが、ビジネス、Web閲覧など全く支障はありません。ライトユーザーならほとんど満足できる性能だと思います。ブログを書くのも全く問題ありません!
参考までにPassMarkのデータを掲載しましたので参考にしてください。
CPU | スコア |
Core i7-10750H | 12617 |
Core i7-9750H | 11338 |
Core i5-10300H | 8825 |
Core i7-7700HQ | 6979 |
さすがに上位CPUには差をあけられてしまいますが、第7世代のCore i7よりも高いスコアです。
RAW現像の処理時間を計測
実行速度をテストするためにRAW現像にかかった時間を計測します。無料ソフトのRawTherapeeで100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
GF63 THIN | Core i5-10300H | 5分08秒 |
mouse K5 | Core i7-10750H | 2分29秒 |
DAIV Z7 | Core i7-9700K | 3分15秒 |
RAW現像はCPUの性能がモロに反映される作業です。さすがにCore i7と比較すると目おとりすると言わざるを得ないですが「100枚も現像しないよ」って人は気にしなくても大丈夫。
編集作業自体はしっかりと行えますし、気に入った写真を数枚編集するようなスタイルなら影響はほとんどありません。逆に日常的に編集作業を行う人や、高画素フラッグシップカメラを使っているような人は避けた方が無難でしょう。
SSD転送速度
Cドライブは高速なNVMe SSDが採用されています。読み込み速度は約2000MB/sで、パソコンの起動やソフトのインストールも高速です。
GPU:GTX1650Ti Max-Q 性能
10万円前後のノートパソコンって、独立グラフィック(GPU)を搭載していないモデルが多いです。そのためCPU内蔵のグラフィックを使うことになるのですが、性能が低いのでクリエイト作業をはじめとする高負荷に耐えられません。
その点、GF63 THINはGeForce GTX1650Tiを搭載しているので描画性能に優れます。ただし省電力タイプのMax-Qなので、やや控えめなスコアになります。
- Intel HD630(CPU内蔵):1159
- GeForce GTX1050Ti:5919
- GeForce GTX1650:6968
- GeForce GTX1650Ti:7525
- GeForce GTX1650Ti(Max-Q):6303
スコアを比較してみると、CPU内蔵に比べて約5.4倍程度の性能があるとわかります。
公式サイトによると、従来のGTX1050Ti Max-Qとの比較だと145%ほどパフォーマンスが向上しているとのこと。ただし通常版のGTX1650にも届かないスコアというのは頭に入れておいたほうが良いでしょう。その代わり薄型化、静穏性に貢献しています。
写真 | イラスト | 動画編集 | ゲーム |
◎ | ◎ | 〇 | 〇 |
もしゲームをしっかりフルHD/60fpsで遊びたいなら、もう少しグレードの高いグラフィックを搭載したモデルを選ぶ方が後悔しなくて済むでしょう。
ゲーミング性能
GeForce GTX1650シリーズはあくまでもエントリー向けですので、ゲーミング性能に過度な期待は禁物です。
重量級タイトルのFF15でゲーミング性能をチェックします。
モデル | 設定 | 結果 |
GF63 THIN (GTX1650Ti MQ) | 1920×1080(標準設定) | 4283(普通) |
mouse K7 (GTX1650) | 1920×1080(標準設定) | 5552(やや快適) |
DAIV 5D (GTX1660Ti) | 1920×1080(標準設定) | 8000(快適) |
FF15 フルHD(標準設定)は普通という結果を得られたものの、ノーマルタイプのGTX1650のやや快適には至りませんでした。
FF15はCPU性能にも影響されるタイトルというイメージがありますが、もう少し頑張ってほしかったというのが本音でしょうか。
その代わりと言ってはなんですが、ゲーム動作中もほとんどファンの音がしないくらい静かです。最近は高性能化、薄型化がノートパソコンのトレンドですが、そうなるとどうしても廃熱がネックになります。
ほとんどのPCがうなり声をあげるシーンで、GF63 THINでは多少ファンの音がする程度・・・群を抜いて静かです。なんならカフェでゲームとかやっても気にならないレベルだと思います。
激重なサイバーパンクでは30fpsをいったり来たり、激しいクラッシュや戦闘シーンでは20fpsを切ることもあります。落ち着いたシーンでは50fps程度になることもあり、ストーリーを進めるくらいならなんとかプレイ可能かも?・・という感じ。
飛ぶ鳥を落とす勢いのValheimは40台をキープという感じ。設定をすべて解除するような軽量設定なら60fpsにも届きます。個人的に狙っていた着地点だったのでクリアできて一安心といったところです。
ただ軽量設定だとグラがさすがに物足りないので、良いところのバランスを探りたいと思います。
動画編集も楽しめる
無料ソフトのResolve使って動画編集をテストします。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の動画を書きだす時間を計測。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
GF63 THIN | Core i5-10300H×GTX1650Ti MQ | 4分43秒 |
mouse K7 | Core i7-10750H×GTX1650 | 2分47秒 |
DAIV 5N | Core i7-10875H×RTX2060 | 1分59秒 |
フルHDクラスの動画編集なら十分にこなせるパフォーマンスです。これだけ多くのことをこなせて7万円台で購入できたのは本当にラッキーでした。
しかも動画編集ソフトの「VideoStudio」までもらえるキャンペーンも開催中。他にもリュックやSteamのウォレット2200円相当がもらえたりと至れり尽くせりです。プレゼントだけで1.5万円くらいありそう。
GF63 THIN 総合パフォーマンス
モデル | GF63 | mouse K7 |
総合 | 1971 | 2619 |
CPU | 1011 | 1404 |
GPU | 635 | 846 |
RAM | 175 | 279 |
Disk | 150 | 90 |
GF63 THINの総合力はノートパソコンとしては比較的高め、弱点はやはりメモリが8GBだということでしょうか。GTX1650TiもMax-Qタイプなのでやや低めのスコアですね。
10万円以上出せばもっと良いモデルが買えるのは言うまでもありませんが、非常にバランスがとれたモデルだと思います。Core i5はGTX1650Tiを引き出すのに十分だし、その逆もまた然りという感じがします。
そこそこの負荷まで耐えれれるパフォーマンスに、1.86kgの軽さ、ACアダプターもコンパクト、メモリやストレージは拡張可能、そして静かさもついてくる。10万円以下のモデルとしてはトップクラスの出来だと個人的には思います。
GF63 THIN 感想や評価
良いところ
- CPUとGPUのバランスが良い!
- 多用途に使える!
- 比較的軽量でモバイル性もGood!
- お値段以上の完成度!
- とにかくめっちゃ静か!
GF63 THINシリーズの良い所は、エントリー向けのゲーミングPCとして仕事をしてくれる点です。設定次第でどんなゲームも動くので「お試しにゲーミングパソコンを買ってみるか?」という感じでも手を伸ばしやすいと思います。
僕自身もゲーム、写真、動画と色々と楽しみたいと思っています。物足りなくなってきたらメモリを増やしたりもできるので、伸びしろをまだ残しているのもポイント。初期投資をおさえる結果につながっていると思います。余った予算でモニターとか、マウスなどのゲーミングデバイスを購入するのも良さそうです。
ちょっとイマイチなところ
- ディスプレイが一般レベル
- SDカードスロット非搭載
- 特殊なキー配列
- 汚れが目立つ
逆にデメリットというかイマイチなのは、筐体の汚れが目立つ点ですね。一度手に持っただけでしっかりと指紋がつきます(涙)あとは特殊なキー配列で、ちょいちょい誤爆してしまうのも気になりました。ストレスになるほどでもないんですけどね。。
完成度が高いモデルなだけに、SDカードスロットとかType-C給電に対応してくれてたらな~なんて欲も出ます。
GF63 THINをおすすめしたい人
- コスパ最強なゲーミングノートが欲しい人
- モバイル環境でもゲームをしたい人
- ゲームは動けばOKという人
- 10万円前後の予算で考えている人
- 写真や動画編集にも使いたい人
msiのGF63 THINを紹介してきました。
Core i5×GTX1650TiはゲーミングPCとしては物足りない印象も受けるスペックですが、その実は非常にバランスのとれた製品だというのがわかりました。ほとんどのタイトルが設定次第で動きますしライトゲーマーなら十分満足できるはずです。
僕も年明けから「10万円を切るくらいのゲーミングノートが欲しいな~」と思っていたんですが、まさにジャストフィットしてくれて満足しています。とにかく静かっていうのが最高で絶対正義という感じさえします(笑)
グラにこだわったゲームとか、ラグいのは絶対ダメとか、こだわりの強い人には向かないかもしれませんが、コスパ抜群で取り回しの良いGF63 THINを非常に気に入りました!
お値段以上の価値があって、割と誰にでもおすすめしやすいゲーミングノートパソコンだと思います。