Lenovo ThinkPad X1 Nano Gen 3をレビューします。(機材貸出元:Lenovo)
13型2K(2160x1350)ディスプレイを搭載、1kg切りの超軽量モバイルノートパソコンの決定版とも言える存在になります。CPUは第13世代でパワフルに処理が行えますし、ビジネス用途や軽めの編集作業も行えるほど。Thunderbolt4も2個搭載するなどこだわりが感じられます。好きな人には滅茶苦茶ささる製品なんじゃないでしょうか。
各ベンチマークの結果や、実際に写真や動画編集にも使ってみた感想を書きましたので参考にしてください。
目次
ThinkPad X1 Nano Gen 3レビュー
YouTube動画レビュー
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スペック・外観
- 液晶:13型2K (2160x1350)
- CPU:Core i5 1340P/Core i7-1360P
- GPU:Iris Xe(CPU内蔵)
- メモリ:16GB
- SSD:256GB/512GB/1TB
Lenovo ThinkPad X1 Nano Gen 3は、カーボンとマグネシウム合金を採用して超軽量(966g)に仕上げたモデルです。マットでサラサラとした質感で高級感もありますし、持ち上げてもねじれなどを感じないので剛性もかなりのものだと思います。持ち運んでこその製品なのでタフ性能に関してはありがたいですよね。
CPUは他にも Core i7-1370P vPro Enterprise /Core i5-1350P vPro Enterpriseのモデルが存在します。今回お借りしたモデルはCore i5-1240Pのモデルですが、参考値として別のCore i7-1360搭載モデルのスコアを掲載しておきます。
Lenovo ThinkPad X1 Nano Gen 3 の底面です。写真を見てもらうとわかるんですが…かなり指紋はつきやすいです。
そしてファンが1基搭載されていますが冷却性はそこまで高くなさそう。あくまでも一般用途やビジネス向けにデザインされている印象ですね。ただし性能的には軽めの編集作業も行えるほどパワフルです。
ACアダプターは45Wのtype-Cタイプです。レノボと言えば独自タイプも結構あるんですけど安心しました。ただもう少しコンパクトで邪魔にならないような形状だったらよかったなと思います。他社製品もふくめて持ち歩きに便利そうなやつに変えてもいいかもしれません。
キーボード
キーボードはレノボらしい質感としっかりした打鍵感です。一部のキーは小型化の影響で小さくされてしまっていますが、使用感を大きく損ねるような印象はありません。レノボ製品を象徴する赤ボッチもありますね(笑)
個人的に気になったのはCtrlの位置ですね。慣れたら問題なさそうですがFnと入れ替えても良さそうな…ちがうのかな???
モニター
ディスプレイは最近流行の13型の2Kディスプレイを採用。フルHDよりも細かな表現ができるほか、作業スペース確保にも役立ってくれるので解像度が高いのは正義。またsRGB100%なのでWebコンテンツ制作に十分な色域を確保できます。ちょっとした写真編集用マシンとして便利かもしれません。
本格的な編集作業におすすめのモニターに関しては、別記事でまとめているので参考にして下さい。
インターフェース
Lenovo ThinkPad X1 Nano Gen 3 のインターフェースは、Thunderbolt4のUSB Type-Cが2個、 マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック、あとは電源ボタンがある程度です。正直言って充実しているとは言えませんが、モバイル向けの製品ならこういった仕様はよくあると思います。
ベンチマークテスト
CPU
CPUは第13世代Core i5-1340P採用モデルでテストを行っています。一般向けとしてはそこそこ高い性能をもっているので、ビジネス用としてももちろん、ちょっとした編集作業もこなせます。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
CPU | スコア |
Core i7-13700H | 29810 |
Core i5-13500H | 22725 |
Core i7-1360P | 19176 |
Core i5-1340P | 19524 |
ゲーミングやクリエイト系のモデルに採用されている「H」を冠するモデルと比較するとスコアは落ちます。ですが20000近くもスコアが出ていれば十分すぎるパフォーマンスを引き出せます。また省電力性にも優れているので、バッテリー駆動時間は20時間に迫るほどです。(メーカー公表で19.7時間)
ゲーム
モデル | 設定 | 結果 |
ThinkPad X1 Nano (Iris Xe/1340P) | 1280×720(軽量品質) | 3558(普通) |
DAIV Z4 (Iris Xe/1360P) | 1280×720(軽量品質) | 3845(普通) |
DAIV 4P (Iris Xe/1260P) | 1280×720(軽量品質) | 4029(普通) |
DAIV 4P (Iris Xe/1165G7) | 1280×720(軽量品質) | 3500(普通) |
DAIV 4N (MX250) | 1280×720(軽量品質) | 3913(普通) |
DAIV 5P (GTX1650Ti) | 1920×1080(標準設定) | 3773(普通) |
ゲーミングモデルではないので、FF15のような重量級タイトルだと動作自体が難しいと言わざるを得ません…720p軽量品質なら動かすことは可能ですが、シングルファンということもあるので長時間プレイには向かないでしょう。ゲームが動けばもうけもんくらいなら良いかもしれませんが、もともとゲームを遊びたいならゲーミングPCを選びましょうという感じですね。
▼ゲーミング性能が欲しいならこのモデル!
クリエイト性能
RAW現像
実行速度をテストするために、無料ソフトのRawTherapeeで100枚のRAW現像にかかった時間を計測します。
CPU | 時間 |
Core i7-13700H | 2分29秒 |
Core i5-13500H | 2分42秒 |
Core i7-1360P | 2分29秒 |
Core i5-1340P | 2分50秒 |
100枚の現像処理にかかった時間は2分50秒で、処理速度としてはそこそこといった印象。何千枚という処理を行う人には物足りないかもしれませんが、出先でそこまでボリュームのある処理をするとも思えません。またCore i7-1360Pとの差も劇的というほどでもないので、個人的にはどちらを選択しても問題ないように感じます。
動画編集
無料ソフトのResolve使って動画編集をテストします。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の動画を書きだす時間を計測しました。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
ThinkPad X1 Nano | Core i5-1340P×Iris Xe Graphics | 4分41秒 |
DAIV Z4 | Core i7-1360P×Iris Xe Graphics | 3分17秒 |
DAIV 4P | Core i7-1260P×Iris Xe Graphics | 3分25秒 |
DAIV 4P | Core i7-1165G7×Iris Xe Graphics | 5分30秒 |
DAIV 5P | Core i7-10750H×GTX1650Ti | 3分20秒 |
動画編集は快適というほどでもありませんが、フルHDクラスの簡単なやつならできるかな…といった印象ですね。さすがに4Kなどの高解像データ編集には向きません。
ThinkPad X1 Nano Gen 3シリーズ 感想/評価
メリット | デメリット |
・そこそこ高めの性能! ・超軽量で持ち運びやすい ・軽めの編集作業にも使える ・バッテリーでの長時間駆動 | ・お値段が高い ・ACアダプターを小さくしてほしい ・ゲーミング性能は高くない ・インターフェースが少ない |
Lenovo ThinkPad X1 Nano Gen 3 のメリットは、やはり最強クラスのフットワークでしょう。軽くて電池もちがよく、そこそこ高い性能でちょっとした編集作業がカバーできるほどというのはすごいです。しかも剛性や質感も良い感じなのでビジネスパーソンを中心に人気があるのも頷けます。
一方でデメリットはお値段ですね…なんといっても高すぎまず。Core i7×1TB SSDのモデルなんて30万円に迫ろうかというお値段です。それでなくても20万円はしてしまうので、高性能なゲーミングやクリエイト系のモデルにも手が届きます。ただ某家電量販店では軽いモデルが圧倒的に人気ということも耳にしました。軽さをちゃんと良さとかメリットと感じられる人は理解した上で購入されるんでしょうね。
ThinkPad X1 Nano Gen 3をおすすめしたい人
- 軽くて持ち歩けるノートPCが欲しい人
- 軽めの編集もしたい人
- コストはあまり考えていない人
- ThinkPad X1シリーズファン
Lenovo ThinkPad X1 Nano Gen 3をレビューしてきました。
日常使いから軽めの編集作業まで行えるほどのパフォーマンスで、多くの人が性能不足に困ることはないでしょう。特にフットワークを重視するビジネスパーソンやクリエイターの方にはおすすめできる製品なんじゃないかと思います。レノボファンなら一度は使ってみたいと思わせるほどのインパクトは備えていると思います。
公式サイトでは「期間限定セール」「即納セール」「クリアランスセール」などが開催されていることもあります。合わせてチェックするのもおすすめですよ!