マウスコンピューターの「NEXTGEAR JGシリーズ」をレビューします。(製品貸出元:株式会社マウスコンピューター)
AMDの最新CPU Ryzen 5 7500Fを採用しパフォーマンスを高めたモデルです。ラインナップは全部で8種類となり、GeForce GTX1660SUPER搭載モデルが最安の13万9800円で、最高はGeForce RTX4070を搭載した20万4800円のモデルです。(記事執筆時点)
NEXTGEAR にはRyzen 5 4500を搭載し、10万円を切るような「NEXTGEAR JG-A5G1D」も用意されていますが、 Ryzen 5 7500F搭載モデルとどれくらい性能差があるかをチェックしていきます。
公式サイトでは「アウトレットモデル」「店舗即納モデル」などお得に購入できるパソコンが多数用意されています!合わせてチェックして下さい。
※記事では独自に集計したデータを活用する場合があります
目次
NEXTGEAR JGシリーズ 特徴・スペック
マウスコンピューターが展開しているゲーミングブランドとしては、既に「G-Tune」が存在します。NEXTGEARとの違いは、NEXTGEAR がエントリー向けに用意されていること。ゲームを遊ぶのに必要となる、そこそこの性能と低価格を実現したことがNEXTGEARの特徴です。
そこそこの性能とは言え、採用されているGPUはミドルクラス相当となります。例えばGeForce GTX1660SUPER、Radeon RX7600、GeForce RTX4060シリーズなど、フルHDクラスなら快適に遊べるパーツが採用されています。ゲーミング性能を高めたい人には、GeForce4070クラスも選べますが、個人的にはハイクラスならG-Tuneを選ぶほうが幸せになれそうな気もします。→G-Tune関連記事へ
最も特徴的なのが、3年間の保証に加え、24時間×365日電話サポートが標準でついてくることです。トラブルを抱えやすい初心者にとってはありがたいですよね。
パソコン本体に加えてマウス、キーボード、ヘッドセット、液晶ディスプレイがセットになった「スターター5点セット」も用意されています。1回の買い物で周辺機器までリーズナブルに揃えられるのはビギナーにとって嬉しいところです。
NEXTGEAR JGシリーズの特徴をまとめるとこんな感じです。
- そこそこ高いゲーミング性能をもつ!
- はじめての1台にも最適なスペック!
- Ryzen 5 7500Fでワンランク上の快適さを!
NEXTGEAR JGシリーズ ラインナップ
今回紹介していくモデルは、Ryzen 5 7500F搭載モデルです。GPU意外のパーツは基本的に全て同じで、価格は13~20万円台と幅広いです。選べるGPUは、GeForce GTX1660SUPER、RTX4060(Ti)、RTX4070、Radeon RX7600、RX7700XT、RX7800XTです。
下位モデルにRyzen 5 4500搭載の格安モデルが、上位モデルにRyzen 7 5700X、Ryzen 7 7700、Ryzen 7 7800X3Dが存在します。NEXTGEAR JGシリーズは、AMDのCPUを中心に展開されているのも特徴だとわかるでしょう。
手に届きやすい価格帯で勝負してくるブランドを「待っていた!」という人も多いのではないでしょうか。
NEXTGEAR JGシリーズ 外観チェック
ミニタワーサイズのPCケースを採用し、フロント部分にはXのようなデザインと中央に「NXG」の集合体のようなブランドロゴがあしらわれています。
上部に電源ボタンやよく使う端子類がセット。天面がフラットなので周辺機器のちょい置きもできます。せっかくは新ブランを立ち上げたんだし、個人的にはそろそろType-Cを標準搭載にしてほしい所存。
トップとケース底面にマグネット式フィルターを装着しているので、外部からのホコリ侵入を防げます。また水で丸洗いもできるのでPCをきれいな状態に保てます。今回は水冷CPUクーラー (240mmラジエーター)搭載の上位モデルを貸していただきました。この価格帯で冷却性にもこだわっているのは思った以上にゲーミングしています。
フロントパネル側に最大3個、リアに1個、トップに2個、最大6個のケースファンを取付可能でエアフローは十分確保できている印象。「これ本当に格安モデルなの?」って思うくらいにはしっかりしている。
驚くのが標準で強化ガラスサイドパネルを採用している点ですよね。安いのにここまでやっちゃうのか…と思うくらいにこだわった印象を受けます。カスタマイズするとケースファンが追加+LEDの色が変更できるのも面白いですね。しかも費用は数千円と良心的。
NEXTGEAR JGシリーズ 性能チェック
CPU性能:Ryzen 5 7500F
6コア12スレッドのRyzen CPUを採用しています。エントリーグレードではあるものの、最新CPUということもあってパフォーマンスは高めです。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
CPU | スコア |
Ryzen 7 7800X3D | 34525 |
Ryzen 7 7700 | 35025 |
Ryzen 7 5700X | 26813 |
Ryzen 5 7500F | 26679 |
Ryzen 5 5500 | 19481 |
Ryzen 5 4500 | 15908 |
Core i5-13400 | 25299 |
Ryzen 5 7500Fのスコアは26679で、Ryzen 5 4500の2倍とまでは言わないものの高いスコアを示しています。これはインテル第13世代Core i5-13400と比較しても遜色ないスコアです。Ryzen 5 7500Fはなかなか期待できるCPUと言っても良さそうです。
RAW現像や動画編集といったクリエイト作業を行うユーザーには、高負荷に耐えられるようRyzen 7 7700搭載モデルを狙うのも良さそうです。
RAW現像でCPUをテスト
実行速度をチェックするため100枚のRAWデータの変換にかかった時間を計測しました。
CPU | 時間 |
Ryzen 7 5700X | 2分38秒 |
Ryzen 5 7500F | 2分17秒 |
Ryzen 5 4500 | 3分50秒 |
Ryzen 7 3700X | 3分12秒 |
Ryzen 5 3600 | 3分59秒 |
Core i5-13400 | 2分39秒 |
Ryzen 5 7500Fは2分17秒で処理を完了しています。作業中に特にもたつくような感じもしませんでしたし、よほど高度な処理を行わない限りは十分な性能をもっていると言えそうです。
下位モデルに搭載されているRyzen 5 4500は、ちょっと物足りない印象を受けますね。ある程度しっかりRAW現像に取り組みたいという人は、Ryzen 5 7500F以上のCPUを搭載した上位モデルを選ぶほうが無難でしょう。
GPU性能チェック:Radeon RX7600/RTX4060シリーズと比較
GPU | フルHD(標準画質) |
GeForce RTX4060Ti | 16400(非常に快適) |
GeForce RTX4060 | 14566(非常に快適) |
Radeon RX7600 | 14148(非常に快適) |
GeForce RTX3060 | 11350(とても快適) |
GeForce RTX3050 | 8700(とても快適) |
GeForce GTX1660SUPER | 8500(快適) |
GeForce GTX1650 | 5600(やや快適) |
今回テストに使用したのはRadeon RX7600搭載モデルですが、フルHDクラスで非常に快適という結果が得られました。4K解像度(標準設定)でもスコアは4358(普通)ですので、高めのゲーミング性能を備えていると言えるでしょう。
これはGeForce RTX4060クラスとほとんど同等のスコアになります。4K標準設定でスコアは約5000(やや快適)となるので、高解像領域ではGeForce RTX4060のほうがアドバンテージがあることになります。どちらとも約15万円台ということを考えると納得のパフォーマンスだと思います。
一方で13万9800円のGeForce GTX1660SUPER搭載モデルは、ややコスパが悪くなってきている印象。1~1.5万円ほどの追加で1.5倍以上の性能を得られると思えば、上位モデルを選ぶほうが幸せになれるはずです。
動画編集
Resolveを使って動画編集のテストを行った参考データです。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の4Kデータをレンダリング(フルHD)の時間を測定しています。
モデル | 構成 | 処理時間 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 1分25秒 |
NEXTGEAR JG-A7G60 | Ryzen 7 5700X×RTX4060 | 1分29秒 |
NEXTGEAR JG-A5A60 | Ryzen 5 7500F×RX7600 | 1分30秒 |
G-Tune PM-A | Ryzen 5 4500×GTX1650 | 2分16秒 |
GALLERIA XA7R-R36 | Ryzen 7 3700X×RTX3060 | 1分36秒 |
DAIV Z7 | Core i7-12700×RTX3060 | 1分12秒 |
動画編集への適正もかなり高く、ちょっとした4K動画も処理ができるレベルだと感じます。もちろんフルHDクラスの処理なら問題なくこなすので「YouTubeを始めたい」とか「配信やってみたい」なんて人にも良いと思います。ただし動画編集中はそれなりにファンが回った(個人的にはギリギリセーフ)ので、静音性を重視するならCPUクーラーは変更しておくと良いでしょう。
NEXTGEAR JGシリーズ 感想や評価
メリット | デメリット |
・AMD Ryzen 5 7500Fは十分な処理能力 ・GPUはGeForce系を選ぶことを推奨 ・カスタマイズ、メンテナンス性に優れる | ・GTX1660Superはややコスパが悪い ・価格以外でRyzen 5 4500搭載モデルは選ぶメリット無し ・上位クラスを買うならG-Tune! |
約15万円でしっかりと遊べるミドルクラスとして「NEXTGEAR JGシリーズ」は魅力的な存在です。Ryzen 5 7500Fは、ゲームもクリエイトもある程度こなせるほど十分な処理能力がありますし、はじめてのゲーミングパソコン、ライトユーザーからすると調度良い存在だと思います。ただしGPUはより安定した結果を出せるGeForce系を選ぶことをおすすめします。
デメリットというか、Ryzen 5 4500搭載モデルは価格以外で選ぶ理由があまりないですね。直近1年で性能不足・・なんて未来も大げさではない気がします。またGeForce GTX1660SUPER搭載モデルは、ややコスパが悪いように感じました。
NEXTGEAR JGシリーズをおすすめしたい人
- 初めてのゲーミングパソコンに!
- フルHDゲーミングがメインの人
- こだわりが強すぎない人
- ある程度の性能は確保したい人
NEXTGEAR JGシリーズを紹介してきました。
CPU/GPU性能ともに、そこそこ高い性能をもっているので、一般用途からゲーム、クリエイトまで幅広く楽しめるデスクトップパソコンだと思います。電源とGPUの熱源が分けられていたり、カスタマイズ性やメンテナンス性にも優れているのも好印象でした。フルHDクラスがメインのユーザーには満足できると思います。また標準で3年間の保証がついているという安心面(付加価値)も評価すべきだと思います。初心者、ライトユーザーにはおすすめのモデルです!
公式サイトでは「アウトレットモデル」「店舗即納モデル」などお得に購入できるパソコンが多数用意されていますのでうまく活用してください!合わせてチェックして下さい。
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