Razer Blade Stealth 13を購入したのでレビューします。
13型4Kモニターに専用グラフィックまで搭載で、約1.43kgというコンパクトさを実現したゲーミングマシンです。アルミニウム製のシャーシは陽極酸化処理仕上げが施され仕上げも良く、軽量モデルにありがちな安っぽい印象は皆無です。
各ベンチマークやRAW現像、動画編集にかかった時間など掲載しておりますので参考にしてください。Razer製品については「ドスパラ」「Ark」などのPCショップで購入が可能です。
目次
Razer Blade Stealth 13シリーズとは?
Razerと言えば、ゲーマーにとっては説明不要というほど人気のあるメーカーです。
世界最小や最軽量をうたいながら、ゲームまでこなせる高いパフォーマンスとルックスの良さがウリ!Windows搭載でMacのような仕上げを求めるなら「コレ一択では?」とさえ思えます。
先日、Razer Blade 15(Late 2020/GTX1660Ti)を購入して「最高だ」「15万円クラスならコレだ」みたいなことを散々言ってましたが、液晶パネル内部にスリ傷があり、あえなく返品となりました…満足していただけにツライよ。。
Razer製品の魅力を忘れられないおかげで、夜な夜なネッツを徘徊する妖怪に闇落ち…そのおかげもあってか中古でBlade Stealth 13(2019)の良い出物があったので購入に至りました。今は「コンパクト最高!」ってなってます(笑)
Blade Stealth 13の特徴をまとめるとこんな感じです。
- Core i7-1065G7(4コア)を採用
- GTX1650を搭載し描画性能も高め
- 13.3型4Kタッチパネルモニター
- 冷却性・静穏性に優れている
- ゲーム、RAW現像、動画編集にもおすすめ
- 軽量コンパクトでモバイルにも最適
ちなみに購入したのは2019年モデルで、後継モデルが存在します。最新モデルだとCore i7-1165G7、GeForce GTX 1650 Ti Max-Qを採用するなど性能面でのブラッシュアップがされています。最近では、Ryzen CPU採用のBlade14も発売されましたがお値段も結構しちゃうんですよね。
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Razer Blade Stealth 13 スペック・外観チェック
- OS:Windows 10 Home 64ビット
- CPU:Core i7-1065G7H
- GPU:GeForce GTX 1650
- メモリ:16GB
- SSD:512GB SSD
- 液晶:13.3型4K (3840 × 2160)、100% sRGB
- サイズ:210 × 304.6 × 15.3 mm
- 重量:約1.4kg
一応ゲーミングマシンの位置づけですが、どちらかと言うとハイエンドクリエイトよりの特徴が多いように感じる製品ですね。ゴリゴリの最新ゲームをプレイしたり、4K動画編集を行ったりするにはパフォーマンス不足ですが、出先でのRAW現像やWebコンテンツ制作にはピッタリです。
ブラックのシンプルなデザインに、化粧箱の鮮やかなグリーンが目にまぶしい。カラーリングはブラックの他にもMercury White(白)があります。今度は白も使ってみたいな。
オールブラックのボディは高級感があって、有象無象のそれらとは存在感が違います。やはりと言うか想像通り指紋は目立ちますね。天面のロゴは光らないので、外での作業でも主張しすぎることはありません。
サイズは210 × 304.6 × 15.3 mm、重量は1.42kgです。エッジの効いたシャープなデザインで、A4サイズよりもほんのり大きいくらい。持ち出しが捗ります。
背面にはファンが2基と、給排気用の穴が用意。このファンがとにかく静かで、平時だとほぼ無音で作業ができます。個人的には高負荷時でも不快感を感じるほどの印象はありませんでした。静かなパソコンってすごくいい!
ACアダプターとケーブルで579gありました。グラフィックも搭載しているので仕方ありませんが、本体が小さいだけにもう少しコンパクトだったら嬉しかった。ポートは USB-Cなので、高出力な充電器とかを持っている人は使ってもいいかもしれませんね。
軽作業でバッテリーは6時間くらいもってくれそうなので、カフェで少し作業する程度なら難なくこなせます。僕は外で数時間作業することはないので、基本的にアダプター類は持ち歩いていません。
キーボード
キーボードは日本語配列で、一部小さくなっているキーもありますが打ちやすいです。Razer製品を使う理由の1つが、キーボードやタッチパッドの良さだったりもします。
Backの上に電源ボタンがあるのが地雷臭。今のところスリープになったり電源が落ちたりはしていませんが、ふいに触ってしまうこともあるので気をつけています。
シンプルなキートップのおかげで、バックライトが映えます。呼吸するように切り替わるイルミネーションを呆然と眺めているだけで楽しい←病んでる?大丈夫??
13.3型4Kモニターを搭載
13.3型4Kモニターなので、緻密な表現が楽しめますし、高い解像度のおかげで作業性も抜群です。sRGB100%で工場出荷前にキャリブレーション済みのため、精度の高い編集作業を行うことが可能。
DQ11のOP画面を出していますが発色も良いですし、長時間のゲームでも目の負担が大きすぎるなんてことはありません。意外にも音がしっかり鳴ってくれて、50%を超えると「うるさい」と感じるほどパワフルです(笑)
僕は写真が趣味なので撮影したばかりのデータをすぐに確認できるのも楽しいですし、サクっと編集してSNSにアップなんてことができるのもBlade Stealth 13のメリットですね。カフェでブログ書くのもご機嫌だぜ!
Adobe RGB領域が必要な人や、大画面で作業したいという人は、別途カラーマネージメントディスプレイを用意したほうが良いかもしれませんね。
Razer Blade Stealth 13 インターフェース
インターフェースは、Thunderbolt 3 (USB-C)、USB-C 3.1 Gen 2、 Type-A USB 3.1×2、ウェブカメラ、Wi-Fi 6、Bluetooth 5など。
小さいボディなのにType-C×2、Type-A×2が用意されているのはありがたいですね。
Thunderbolt 3も搭載されているので、eGPU(外付けグラフィック)に接続すると描画性能をさらに高められます。Razer Core Xも購入済みなので、そのうちレビューしたいと思います。
Razer Blade Stealth 13 ベンチマークテスト
CPU(Core i7-1065G7)性能チェック
4コア/8スレッドの第10世代Core i7-1065G7を採用しています。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
モデル | CPU | スコア |
Razer Blade 13(2019) | Core i7-1065G7 | 8847 |
Razer Blade 13(2020) | Core i7-1165G7 | 10592 |
Razer Blade 15 | Core i7-10750H | 12728 |
DAIV 5N | Core i7-10870H | 15544 |
Core i7-1065G7は10000切りのスコアなので、クリエイト系の作業を行っていると頼りない面があるのは事実です。僕の環境だとRAW現像などは問題なく行えたのですが、動画編集くらいの負荷になってくると挙動が怪しくなってきますね。
少しでも快適性を上げたいなら、Core i7-1165G7を採用した最新モデルか、Core i7-10750Hを採用したRazer Blade 15を選択するほうが後悔は少ないはずです。
RAW現像の処理時間を計測
実行速度をテストするためにRAW現像にかかった時間を計測します。
無料ソフトのRawTherapeeで100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
Razer Blade 13 | Core i7-1065G7 | 5分18秒 |
Razer Blade 15 | Core i7-10750H | 3分50秒 |
DAIV 4P | Core i7-1165G7 | 3分37秒 |
G-Tune H5 | Core i7-10875H | 3分23秒 |
Razer Blade 13でもRAW現像自体はストレスなく行えます。しかし一括返還などは多少時間がかかる傾向にあり、十分とは言えないかもしれません。ただし、とても静かに作業が行えるのでモバイル環境だと助かる人は多いと思います。
クリエイト系の作業を行うのであれば、CPU性能はかなり重要になってきます。あえてCore i7-1065G7を選択するメリットはほとんどありませんが、処理ができない訳でもないんで判断が難しいですよね。
モニターの解像度が高く、発色も良いので、個人的には「ちゃんと作業できている感」もあり気に入って使っています。
ストレージ性能(転送速度)
ストレージには高速なSSDが採用されています。実測で3000MB/sを超える読み込み速度が出ていました。このクラスとしては上限に近い数字だと思います。何をしてもサクサク反応してくれるのは気持ち良いです。
GeFore GTX1650 ゲーム性能
Razer Blade 13にはGeForce GTX1650が搭載されています。エントリークラスではありますが、写真や動画編集、軽めのゲームはこなせるはずです。
写真 | 動画編集 | ゲーム |
◎ | △ | ○ |
FF15のベンチスコアを比較
重量級タイトルのFF15でゲーミング性能をチェックします。
モデル | 設定 | 結果 |
Razer Blade 13 (GTX1650) | 1920×1080(標準設定) | 4271(普通) |
DAIV 5P (GTX1650Ti) | 1920×1080(標準設定) | 3773(普通) |
Razer Blade 15 (GTX1660Ti) | 1920×1080(標準設定) | 7690(快適) |
FF15のベンチ結果は、フルHDで普通という結果になりました。GPUのチューニングがしっかりしているのか、GTX1650Ti搭載モデルよりも高いスコアになっているのは面白いです。
あくまでもゲーミング性能としては普通で、設定次第では多くのタイトルを遊べそうですが、個人的にはGTX1660Ti程度の性能があったほうが安心します。
より描画性能を求めるならRTX3060、RTX3070を搭載したモデルを候補にするほうが良いかもしれません。
動画編集性能もチェック
無料ソフトのResolve使って動画編集をテストします。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の動画を書きだす時間を計測。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
Razer Blade 13 | Core i7-1065G7×GTX1650 | 11分45秒 |
Razer Blade 15 | Core i7-10750H×GTX1660Ti | 3分21秒 |
DAIV 5P | Core i7-10750H×GTX1650Ti | 3分20秒 |
DAIV 5N | Core i7-10870H×RTX3060 | 2分05秒 |
G-Tune H5 | Core i7-10870H×RTX3070 | 1分55秒 |
動画編集においては、振るわない結果と言わざるを得ません。書き出しは行えましたが、このテストで10分を超えるのは実用範囲を超えている気がします。
さらにResolveの動作環境に追いついていないのか、フルHDクラスのプレビューでもカクカクして快適性に欠けます。
追加でFimoraによるテストを行いましが、こちらなら4Kのプレビューも行えるものの、書き出し時間が長めになる傾向は変わらずでした。動画編集ソフトによっては無理なく編集作業を行えそうですが、現実的にはフルHDまでにとどめておいたほうが良さそうです。
ちなみにeGPUを接続してテストを行っても同様の結果だったため、CPU性能がボトルネックになっている可能性が高いです。
Razer Blade 13 総合パフォーマンス
モデル | Razer Blade 15 | Razer Blade 13 |
総合 | 2778 | 2145 |
CPU | 1383 | 1107 |
GPU | 954 | 539 |
RAM | 277 | 274 |
Disk | 164 | 225 |
Razer Blade 13は、パフォーマンス面ではやや物足りないシーンはあるものの、決して低いスコアではありません。
ブログを書いたり、必要な写真を編集したり、ゲームで遊んだりと使っていますが軽快に動作しています。ただし、もう少し追い込みたいなという時に応えるほどの余力はないので、人によっては不満を感じるレベルかもしれません。
個人的にはスタンダードモデルのRazer Blade 15のほうが、万人におすすめしやすいイメージを持ちました。
Razer Blade 13シリーズの感想や評価
メリット
- コンパクトで持ち出しやすい!
- 4Kモニターは作業性がしっかり確保できる!
- 少し負荷のかかる作業もお手の物!
- キーパッド&トラックパッドが使いやすい!
- 所有欲を満たしてくれる!
Razer Blade 13は、コンパクトなのでいつでも持ち歩いて使いたくなるパソコンです。出先での作業も快適に行えますし、ルックスも抜群なので使うほどに好きになっていく魅力があります。
13インチクラスだと画面が小さくて作業性が悪かったり、チープさを感じるモデルが多いですが、Blade Stealth 13はそういったデメリット面を持ち合わせていません。MacライクなWindows機を探しているなら本当におすすめですね。
デメリット
- 汚れやすい
- 値段が高い
- やや不安なパフォーマンス
- Razer製品が増える(笑)
全体的に満足度は高いですが、クリエイト系の作業で思ったよりパフォーマンス面が伸びないイメージを持ちました。僕はデスクトップのサブの位置づけで購入しているので問題ありませんが、処理能力を優先するなら他のモデルを選ぶべきです。
そしてRazerにつきものの高額製品だということは購入ハードルを上げていますよね。しかも一度Razer製品を購入していしまうと魅力にとりつかれて、マウスやキーボードなども増殖するので気をつけないといけない(笑)
Razer Blade Stealth 13をおすすめしたい人
- 軽くて持ち歩けるPCが欲しい人
- 気軽にクリエイト作業を楽しみたい人
- MacライクなWIN機が欲しい人
- 4Kモニターが必須な人
Razer Blade Stealth 13をレビューしました。
パフォーマンス面での伸びに期待感はないものの、十分に実用範囲内でルックスも抜群!ついつい使いたくなるモデルです。出先でのブログ執筆や、写真編集、動画のカット割り、eGPUを使ってのゲーミング性能の向上など使えるシーンは多く、個人的にはかなり満足した買い物になりました。
しかしスタンダードモデルのRazer Blade 15(i7-10750H×GTX1660Ti)のほうが「使いやすい」と感じるシーンも多く、パフォーマンスを求める人だけでなく、多くの人にはそちらをおすすめします。
Razer製品についてはAmazon以外に「ドスパラ」「Ark」などのPCショップで購入可能です。
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