「RAW現像はじめようかな?」と思った時に、どのパソコンを選べば良いのか悩むことがあると思います。
性能(スペック)が良いものがいいけど、価格はできるだけ安いほうがいいし・・・置く場所も限られているし、持ち歩きもしたいからノートパソコンかな?などなど、様々な要素の落とし所をみつけなくてはいけないからです。そしてたくさんのパソコンが発売されている中で「本当のおすすめがわからない」という方もいるかと思います。
そこで今回は「RAW現像(写真編集)におすすめのノートパソコン」ということで、気軽に試せるモデルから、ハイスペックなものまで予算別に紹介してみたいと思います。
目次
キャンペーン情報
RAW現像・写真編集に必要なスペック
まずは写真編集・RAW現像において「これくらいあると安心」というスペックをおさえておきましょう。初心者の方は「RAW現像(写真編集)に必要なスペックは?」という記事で、基本をおさえておくと良いでしょう。
CPUの優先度はなによりも高い
RAW現像や、動画編集と言った作業は、パソコンにとって負荷の高い作業です。とくにCPUの処理能力は高ければ高いほど安心感があります。高性能なCPUを選ぶことで、処理が速く終わったり、重たいデータを快適に扱えたりといったメリットがあります。
(PASSMARKの公開スコアを掲載)
CPU | スコア |
Core i9-13900H | 30982 |
Core i7-13700H | 29810 |
Core i9-12900H | 29013 |
Core i7-12700H | 26808 |
Core i7-12650H | 24647 |
Core i7-10750H | 12617 |
ほんの数年前までは「クリエイト作業はデスクトップで…」みたいに言っていましたが、ここ最近ノートパソコンの性能も上がってきています。20000を超えるようなスコアが出ていれば、ほとんどの人にとって満足できる処理能力をもっています。そのため場所を選ばずに作業を行いたい人でも本格的な作業が行えるようになってきています。
CPUの最後の一文字にあるアルファベットは「サフィックス」のことで、どんなタイプのCPUなのかを分かるようにしています。処理能力を優先したもの、バッテリー寿命(省電力)を重視したものなどがあります。
- H:モバイル向け
- HQ:モバイルクアッドコア
- HK:モバイル向けでOCに対応
- T or U:省電力タイプ
RAW現像処理時間を比較
では100枚のRAWデータをJPEGに変換したときの処理時間を見てみましょう。
CPU | 時間 |
Core i9-13900H | 2分29秒 |
Core i7-13700H | 2分29秒 |
Core i9-12900H | 2分21秒 |
Core i7-12700H | 2分37秒 |
Core i7-12650H | 2分29秒 |
Core i7-10750H | 4分12秒 |
やはり最新のパーツを採用しているモデルは処理が速く終わる傾向にあります。世代は少し前になりますがCore i7-12650Hあたりの性能があれば大きなストレスは感じないと思います。後は「どれくらい求めるか?」「予算とのかねあい」になってきますね。
グラフィック(GPU)は搭載前提!
クリエイターモデルを購入するならグラフィックは必須と言って良いでしょう。
ゲームをする人なら説明不要かもしえませんが、GTX○○/RTX○○とつくようなグラフィックを搭載することで、映像系コンテンツの処理が快適になります。また、複数のディスプレイをつないで使ったりといった場合にも効果を発揮すると言われています。
主なグラフィックの性能は以下の通りです。
こちらはPASSMARKが公開しているグラボの性能を表にしたものです。
目的 | GPU | スコア |
動画編集/ゲーム | GeForce RTX3060/RTX4060~ | 12779~ |
フルHDデータ編集 | GeForce RTX3050~ | 9036 |
写真・イラスト・マンガ | GeForce GTX1650 | 6969 |
静止画(写真・イラストなど)ならGeForce GTX1650あたりのエントリークラスで十分ですが、個人的には余裕をもってミドルクラス以上を選んでおくのがおすすめです。
最近のCPU内臓グラフィックは強力になってきましたが、それでも動画編集などの作業を行うとパワー不足を感じます。また、一部のモデルは外付けでグラフィックを強化することも可能ですが、予算がかかってしまったり、安定感に欠けたりします。やはり最初から組み込まれたものがベストと言えるでしょう。
クリエイターモデルで従来から人気があったのはミドルクラスです。ミドルクラスなら動画編集やオンラインゲームなども快適になりますし単純にできることが増えます。ご自身のレベルが上がってきたときに「エントリークラスでは物足りないな…」ってなってしまうことも防げます。せっかく購入するのですからできるだけ長く使えるようにと言う意味でも、余裕をもった選択をおすすめしています。
メモリは16GB以上
メモリは16GB以上搭載されているものが好ましいです。その理由は、Lightroomが推奨する環境に「12GB以上を推奨」とはっきり書かれているからです。
メモ
4 GB 以上の RAM(12 GB 以上を推奨)→Lightroom Classic CC の最小システム構成
4K動画や高画素フルサイズのデータを扱う人なら32GB以上をおすすめします。またPhotoshopなどのアプリを複数使う人も同様です。
メインストレージはSSDを選択
さすがに最近ではメインストレージにHDDを採用しているモデルは少なくなってきましたが、SSDはもう必須レベルになっています。転送速度が速ければサクサク動きますし、パソコンの起動も速くなるなど多くのメリットがあります。
参考までにそれぞれの転送速度を計測したものをのせておきます。
HDDからSSDにすることで約4倍速くなり、NVMe M.2 SSDに至っては26倍も速くなっています。
最近は薄型化もあってSSDしか搭載していないモデルも多いです。容量が256GB程度だと管理の上手な人でないとすぐに不足するでしょう。500GB前後のモデルを選択するか、カスタマイズで容量を確保するようにしてください。また、外付けハードディスクなどに保存することも同時に考えるとよいでしょう。
おすすめのスペックまとめ
- CPUはCore i7が理想
- メモリは16GB以上!
- グラボは搭載前提!
- SSDは必須!容量は500GB以上
安いだけのパソコンを買ってしまうと、せっかくRAW現像に挑戦しても性能不足でフリーズしたり処理が重かったりと楽しめない可能性が出てきてしまいます。それが理由になって「もういいや」というのが一番もったいないでので、予算的をす無理をしても目的に合わせた性能だけはキープしましょう。
RAW現像・写真編集におすすめのノートパソコン
予算が上がれば当然高性能なパソコンが手に入るのでおすすめなのですが、人によってはそこまで必要ないかと思います。ここで紹介するモデルは、僕が各ショップを調査して「コスパ的に良い」と思ったものに限って紹介させてもらっています。
【予算10万円~】写真編集は耐えられるスペック
予算10万円だとエントリーモデルになりますので、ある意味で割り切りが必要です。性能的に長期間使うのが難しかったりする(短命)ので、可能ならば15~20万円前後のものを選ぶほうが個人的にはおすすめです。高いものにはそれなりの理由もありますし、結果的に性能も上がって快適になる可能性も高いです。そういう意味では、練習用やサブマシンとしておすすめの価格帯です。
ThinkBook 13x Gen 4
プレミアムなノートPC!
- 13.5型 2.8K IPS 液晶
- インテル Core Ultra プロセッサー搭載
- モバイル性能の高さが魅力!
価格:165,880〜
13.5型 2.8K IPSディスプレイ搭載で、約1.17kgという軽さを実現したモバイルノートパソコンです。CPUには最新のCore Ultra プロセッサーを採用し、パフォーマンスとロングバッテリーを実現しています。本体はアルミニウムデザインで質感も抜群!価格もほどよくコスパが優秀なモデルに仕上がっていると思います!
ASUS Vivobook 15 OLED BAPE
有機ELモニターが美しすぎる!
- Core i7-1355U搭載
- Iris Xe グラフィックス (CPU内蔵)
- プロクオリティモニターを搭載!
価格:129,800〜
ノートPCを選ぶときに意外と見落としがちなのがモニターですが、このモデルは有機EL(OLED)を採用しており美しい映像で編集作業を楽しむことが可能です。DCI-P3 100%の広色域やHDRにも対応し、忠実な編集作業が行えますので没入感がちがいます!CPU内臓型としてはグラフィックも強力ですし、コストを抑えてRAW現像を楽しみたい人におすすめです。
ドスパラ GALLERIA RL7C-R35-5N
12万円台で買える高品質ノート!
- Core i7-13620H
- GeForce RTX 3050
- 15.6型144Hzモニター!
価格:120,980〜
Core i7-13620H×GeForce RTX3050を搭載したノートPCです。性能はトップクラスではありませんが、画像やフルHDクラスの動画編集なら問題なく行えます。専用グラフィック搭載ながら12万円台というのはお得ですし、持ち出し用だからそこまでスペックは求めない(それより安く買いたい)と言う人もいるでしょう。初心者やサブマシンにもおすすめのモデルです。
ASUS TUF Gaming A15
激安ゲーミングPC!
- Ryzen 7 7435HS搭載
- GeForce RTX3050
- 144Hzリフレッシュレートに対応!
価格:129,800〜
コスパ最高のゲーミングノートなら、ASUSのTUF Gaming A15シリーズがおすすめ!ゲーミングノートは長時間安定した動作をすることが求められるため、基本的に冷却面などもしっかりしています。Ryzen 7 7435HS×GeForce RTX3050なら画像処理には問題ありませんし、軽めの動画編集、オンラインゲームも楽しめます。
【予算15~20万円前後】選択肢が増えててコスパも良し
予算が15万円~になると、選択の幅が広がります。たくさんのパソコンから選べるので、好みの1台が見つかる可能性も高くなってきます。
ただしこだわれる要素は、それほど多くありません。せいぜい1個か2個と言ったところでしょうか?CPUをとったらグラフィックは諦める、メモリを優先してCPUは少し抑えるといった感じです。
「4K動画をバリバリ編集したい」「最新のゲームを遊びたい」と言う方は、もう少し上のグレードを選んだほうが良いかもしれません。
マウスコンピューター mouse K5-I7G50BK-A
トップクラスの人気を誇るモデル!
- Core i7-12650H搭載!
- GeForce MX550搭載!
- ビジネスにも最適!
価格:149,800〜
第12世代Core i7-12650H×GeForce RTX2050を搭載したノートパソコンです。マウスコンピューターの中でもトップクラスに人気のあるモデルで、セールになったら売り切れてしまうこともしばしばあります。性能は高すぎず、低すぎずな感じで価格が抑えられているのもポイント。カジュアルにゲームや写真・動画の編集を楽しみたいという人に最適です。
マウスコンピューター DAIV Z4
1kg切りのクリエイトノート!
- Core i7-1360P
- 14型1kg切りの超軽量モデル
- 約10時間のバッテリー持ち!
価格:189,800〜
マグネシウム合金製でしっかりとした仕上がりながら、重量が1kgを切るという超軽量モデルです。意外としっかりと使えるパフォーマンスで、特にRAW現像には強さを見せます。モバイルの機会が多いクリエイターにおすすめ!最近ちょっとだけ値上げしちゃいました…
ドスパラ GALLERIA XL7C-R45-5
コスパの良いクリエイター向けノートPC!
- Core i7-13700H×RTX4050を搭載
- 15.6型フルHD/144Hz
- 普段使いもクリエイトもお任せ!
価格:180,980〜
Core i7-13700H×GeForce RTX4050なら大抵のゲームや動画編集なども快適に楽しめます。物価高の影響もあってか18万円台なのはやや残念ですが、性能不足でなにもできないよりはしっかりとした性能の製品を買う方が安心というものです。15.6型の標準的な使い勝手はこれまで通りの安心感もありますし、定番だからこそ大きく外さないというのも安心材料です。
マウスコンピューター NEXTGEAR J6
おしゃれなクリエイトノートPC!
- Ryzen 7 7840HS搭載!
- GeForce RTX4060搭載!
- 普段使いやビジネスにも!
価格:179,800〜
マウスコンピューターが新しく立ち上げた「NEXTGEAR」ブランドのノートパソコンです。直販限定の取り扱いにすることでコストを大幅にカットしコストパフォーマンスを高めています。カラーリングも珍しいですし、多くの編集作業を快適に行えるだけの性能は備えています。
ASUS ROG Flow Z13
軽さと性能を兼ねそろえたノートPC!
- Core i9-13900H×RTX2050を搭載
- 13.4型2,560×1,600/165Hz
- 外付けGPUモジュールで化ける!
価格:189,800〜
モバイルにも最適な1.18kgのボディに、着脱可能なキーボードを備えたユニークな2 in 1タイプのモデルです。解像度の高いモニターは作業性も良いですし、性能面でも効率性を後押しできるパフォーマンスがあります。大げさに言うなら「1台で人生が変わる可能性を秘めているノートパソコン」です。ぜひ色々な場所に連れ出して制作活動を楽しんでもらいたいですね。記事執筆時点だと公式サイトのセールで10万円オフ…18万9800円で販売されていることを確認しました。
【予算25万円】作業に没頭できる性能を確保!
予算が20万円になると、ハイグレードなパソコンを選べます。この価格帯のパソコンを選んで、写真編集において性能面で不満を感じることはまずないでしょう。(ただしハイエンドグラフィックを求めるのは厳しい)
快適に写真編集ができれば作品の完成度を高めて、次のステージへとステップアップすることができます。
そうなると撮る楽しみも増えますし、編集する楽しみも増えて好循環のスパイラルにはいれます。本気で楽しみたいならこのクラスあたりを選ぶのもおすすめですね!
msi Cyborg-14-A13VF-4001JP
軽さと性能を兼ねそろえたノートPC!
- Core i7-13620H×RTX4060を搭載
- 64GBメモリを標準搭載
- 14型1,920×1,200/144Hz
価格:217,800〜
14型で重量は約1.6kgという軽さを実現した、ハイパフォーマンスマシンです。なんと言っても標準でメモリを64Gb搭載しているのが強く、デザインや設計関係で利用したい人にもおすすめです。GeForce RTX4060搭載なので描画性能も高く、クリエイトも完璧にこなせます。またゲームや実況配信などマルチに使える1台だと思います。
ドスパラ GALLERIA XL7C-R46H-6
コスパ抜群のクリエイトノート!
- Core i9-14900HX×RTX4060を搭載
- 16型(2560×1600/240Hz)
- ワンランク上の快適性!
価格:265,980〜
Core i9-14900HX×GeForce RTX4060を搭載した、ドスパラのノートPCでもハイクラスのモデルです。クリエイターが求める性能を備えているどころか、ワンランク上の快適性を備えているのが特徴。編集作業を素早く処理できますので時間の節約にもつながるはずです。翌日出荷対応なのも忙しいクリエイターには見逃せません!
マウスコンピューター DAIV R4-I7G50WT-B
フットワークとパワーを両立!
- Core i7-13620H×RTX4050を搭載
- 14型 QWXGA+(2,880×1,800)
- 約1.32kg、最大約18時間駆動!
価格:199,800〜
14型フルHDモニターを採用した、クリエイター向けのノートパソコンです。Core i7-13620H×GeForce RTX4050搭載し、従来モデルよりも処理能力を高めています。重量は約1.41kgと軽く、バッテリー駆動時間も最大約11.5時間とモバイル環境で求められる要素を兼ね備えています。フィールドで活躍するクリエイターの理想形とも言えるモデルです。
マウスコンピューター DAIV Z6-I7G60SR-A
16型クラスで1.6kgを実現!
- Core i7-13700Hを搭載!
- GeForce RTX4060搭載!
- 約16時間のバッテリー持ち!
価格:269,800〜
16型WQXGA(2560×1600/sRGB比100%)の作業効率性と正確性の高いモニターを採用。高負荷作業に耐えられるスペックになっており、軽めの高解像データ編集にも対応できます。一般的な16インチクラスよりも1kgくらい軽いのでは?と思えるほど軽量で、モバイルする機会の多いクリエイターに検討してほしいモデルです。
【予算30万円以上】高みを目指せるハイスペックパソコン
25万円以上のパソコンは高額なので積極的におすすめしづらいですが・・・できないことがないくらい高性能なパソコンになります。
むしろ、趣味や生活の一部として製作活動にあたっている人なら、これくらいの性能が当たり前になってくるかもしれません。
「4K動画の編集」「最新ゲーム(VR)」なども処理できますし、「人生を変えるような体験」が手に入る可能性だってあります。それを考えると決して高くはないのかもしれません。
Razer Blade 17
モンスターゲーミングマシン!
- Core i9×RTX3080Tiを搭載!
- 360Hzリフレッシュレートに対応!
- アルミ製筐体はカッコ良さの集合体!
価格:603,799〜
Core i9-12900×GeForce RTX3080Tiを組み合わせた、文字通りのモンスターマシンです(笑)17.3インチ大型ディスプレイは、最大360Hzのリフレッシュレートに対応するなど、最高クラスのゲーミング体験を提供してくれるノートパソコンです。価格もぶっ飛んでいますが得られる体験はプライスレスかもしれません。
マウスコンピューター DAIV Z6-I9G70SR-A
16型クラスで1.6kgを実現!
- Core i9-13900Hを搭載!
- GeForce RTX4070搭載!
- 約15.5時間のバッテリー持ち!
価格:419,800〜
16型WQXGA(2560×1600/sRGB比100%)の作業効率性と正確性の高いモニターを採用。高負荷作業に耐えられるスペックになっており、軽めの高解像データ編集にも対応できます。重量は1.6kgで、一般的な16インチクラスより軽量になっています。モバイルする機会の多いクリエイターに検討してほしいモデルです。
まとめ
ノートパソコンは15万円以上から選ぶのがおすすめ!コスパが良いのは15~20万円前後のモデル。
ノートパソコンはデスクトップと比べても、どうしても予算が高くなってしまいがちです。あまり性能が低いものは問題外ですが、カスタマイズしていくと上の価格帯と変わらくなってきたりもします。
難しさはあるかもしれませんが、しっかりと見極めて良い出会いにつながることを期待しております。
当ブログでは、目的や予算別におすすめのパソコン記事を書いています。「写真編集用おすすめPC!【まとめ】」というページにまとめていますので、よければご覧ください。
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最後までお読みいただきありがとうございました。