BenQの「PD3220U」をレビューします。(機材提供元:BenQ)
大型の31.5インチ、4K解像度をそなえ、sRGB100%カバー、MacBook Proの給電もサポート、2台のパソコンを切り替えて使えるKVMスイッチなどなど、全部盛りといっても過言ではない製品です。「もはやコレを買っておけば良いのでは?」と思わせるくらい完成度が高いモニターですが、今回はBenQ様よりご提供いただきましたのでレビューさせていただきます。
ここ1カ月ほど朝から晩までブログを書いたり、写真を編集したりと使ってみましたが快適そのものです。ゲームも結構遊べるので、かなりお気に入りです!
目次
BenQ PD3220Uレビュー
- 31.5インチの大画面(ノングレアIPSパネル)
- 4K UHD(3840 x 2160)の高解像で作業性が抜群
- sRGB100%、Display P3/DCI-P3 95%カバーの広色域
- AQCOLORによる色精度保証
- CalMAN認証・PANTONEカラー認証取得
- Thunderbolt 3対応のUSB Type-C搭載(85W給電可能)
- 2つのモードを同時利用できるDualView機能
- KVMスイッチにより2台のパソコンを切り替えて使える
- 最新のMacBook Proとの相性抜群
かゆいところに手が届く機能や仕様が満載で、とにかく便利だと感じるシーンがとても多い。
Adobe RGB対応が必須のフォトグラファーや、高リフレッシュレートが必須のゲーマーでもない限り、これ以上のモニターは必要ないはずです。31.5インチという大型モニターの割に、存在感を感じさせないのも気に入りました。
組み立ての様子と付属品
梱包箱から出した様子です。スタンド、ケーブル、ホットキーパック(G2)などがおさまっています。
これを上にパカっとしてやると31.5型のモニターが登場します。思ったより小さかったけど、やっぱり大きい・・・
梱包も丁寧で、製品へのダメージなどを心配する必要などありません。支柱も円柱なのでスタイリッシュな印象を与えます。
支柱はネジ1本だけでなく、2か所の突起がそれを支える構造になっています。さすがにこれだけ大きなモニターですから剛性にも配慮されています。
モニターはベゼルレスなので、ブランドネームの刻印場所はスタンド。さりげなく入っているのが好印象ですね!
スタンドとモニターの間にはスペースがあるので、キーボードやマウスなどを置くことも可能。仕事を片付けた後にはデスクもすっきり片付けることができます。
PD3220Uには2W×2のスピーカーが搭載されています。音質は「並」なので、僕はモバイルスピーカーと接続して音楽やゲームを楽しんでいます。
上から見るとモニターにはキズ1つありません。さざ波一つない湖みたいでキレイ・・・まぁ当たり前なんですけど(笑)
枠がほとんどないので、見たい映像だけを見ることが可能。作業にも集中できます。
背面側の様子。スタンドはテコの原理でハメ込めるようになっています。モニターアームも使えますが、耐荷重がしっかりしたものを用意したほうが良いでしょうね。なんせ31.5インチ・・本体重量は10.4kgですからね。
配線が完璧に完了したら、付属しているカバーで隠すことができます。ゴチャゴチャした配線もスッキリするので、職場のお向かいさんも思わずニッコリしちゃいますね。会社で使うかは知りませんし、お向かいさんがいるかも知りませんが。。
このカバー1つだけ欠点があって、かなりハメるのが難しい。うっかり無茶したら壊してしまいそうなほど、おさまりが悪い・・・加工精度がイマイチなのかな?
電源や操作ボタンは背面に用意されています。前側から背面にアクセスするのはだれがどう考えても厳しいですが、ジョイスティックの存在を頼りに難なく操作ができます。
メニューを呼び出してインターフェースを切り替えたり、明るさを変えたりと言った作業も楽々。ジョイスティックを搭載したのはナイス判断だと思います!
ホットキーパックもあるので各ボタンで色域を切り替えたり、ダイヤルで設定を微調整もできます。モニターにありがちなイラっとがありません。
よく使う機能をショートカットをカスタマイズできるようにもなっており、設定を一瞬で呼び出すこともできます。前の設定に戻したいときは、リターンキーを押すだけで良いのも何気に便利です。
31.5インチの4K UHD(3840 x 2160)で作業性が抜群
フルHDの4倍の広さをもつ4K解像度は、緻密で引き締まった映像を表示することができます。大きい画面で写真を見ることで、細かな点に気づきやすくなったり、アプリを複数立ち上げても作業性が落ちないといったメリットを享受できます。
32型近くになると「もはやテレビ」という印象をもつかもしれませんが、パソコンモニターとして近い距離で使う分にも問題ありません。特に目の負担が心配だったのですが、ノングレアで映り込みもありませんし、eye-careやブルーライト軽減モード、フリッカーフリーなどで目の疲れを軽減してくれます。
もう少し小さいモニターが好みの人は、PD2720Uを選択するという手もあります。
AQCOLORによる色精度保証
BenQでは、よりプロフェッショナルな要求にこたえるために「AQCOLOR」技術を採用展開しています。これは正確な色再現ができることをはじめ、キャリブレーション、認証カラーのコンビネーションを有する技術として認定されています。
また、PD3220Uは、sRGB100%、Display P3/DCI-P3 95%カバーの広色域モニターです。
Webのスタンダード環境とも言えるsRGBを満たしているので、自信をもって作業、制作活動にあたれます。また最近ではDCI-P3などの色空間を採用したWebサイトやアプリなども増えていますので、対応力の高さというところも持ち合わせたモニターと言えます。
BenQの色に対するこだわりで良いところは、基準の確立、基準の採用だけでなく、それを保証してくれるところです。工場出荷時にはプロによるキャリブレーションが行われ、診断書が添付されてきます。色差やガンマの精密さと言った「素人ではちょっとわかりづらい点」がクリアされて出荷されるので、安心して使うことができます。
ゲームも快適!ただしスピーカーに期待は禁物
ダークファンタジー系の「Grim Dawn」というゲーム画面です。ダークな世界観のゲームって、暗部がとにかく見づらいってことありませんか?
PD3220UはHD10対応でより自然に近い映像を楽しめます。またアニメーションモードで暗い領域の明るさを向上させることができるので、全体的に画面が明るいような印象を受けました。
応答速度やリフレッシュレートは並の性能しかありませんが、カジュアルにゲームを楽しむことも可能です。ただしスピーカーの音質は軽めで、立体感や重厚感を感じられるようなものではありません。
普通に環境音として音楽を流しておくだけなら問題ないですが、音にこだわりがある人は別途用意したほうが良さそうです。
Thunderbolt 3対応(85W給電可能)で最新のMacBook Proとの相性抜群
デザイナー、クリエイターだとMacを使っているよという人は多いはず。PD3220UはThunderbolt3ポートを使用したモニター接続では、ディジーチェン機能を使ってコンテンツを最大6 台のデバイスに出力できます。
ケーブル1本で映像、データ、給電まで賄えるのでテーブルがごちゃごちゃすることもありません。最近のMacはインターフェースが少なすぎるので、外部のガジェットに頼っている人も多いはず。
PD3220Uは、Type-Cが2本、サイドにもう1本の計3本。サイドにはUSB3.0やイヤホンジャックも備えていますので、モニター側でインターフェース足りない問題が解決できます。僕はMacBook Airユーザーなので本当に助かっています。Type-Cが使えるモニターってまだそんなに多くないんですよね。。
KVMスイッチにより2台のパソコンを切り替えて使える
PD3220Uは内臓のKVMスイッチで2台のパソコンを共有することができます。マウスとキーボードのセットを、PCから別PCへつなぎ直す必要はありません。手間を省くという意味でも、作業スペースやコストを下げられるという面でもメリットの多い機能です。
カジュアルなノートPCを普段使いにして、処理能力が必要なときはデスクトップを使うといったことが簡単にできるようになっています。ただし1台はThunderbolt3につなぐ必要があるので注意!
また画面を分割して表示するPIP/PBP機能もあります。2台のPC画面を1台のモニターに同時に表示できるっていうのかセンセーショナルです。僕の用途では思いつきませんが、作業しながら、ゲームを動かしたりといったこともできそうですね。
PD3220UはフルHDの4倍の解像度があるので、4分割にしてフルHDのコンテンツを並べることもできます。PD3220Uが1台あるだけでフルHDのモニター4枚を賄えると思えば、安上がりなのかもしれません。
目へのダメージに配慮されている
PD3220Uは「目に対する思いやり」をかかげ、独自のアイケア技術、ブルーライト軽減、フリッカーフリーなどの技術で眼精疲労を軽減する工夫がなされています。
ブルーライトに関しては、マルチメディア、ウェブサーフィン、オフィス、閲覧の4項目からOSDボタンを使って切り替えが可能になっています。
僕のように1日中モニターを眺めている人間にとっては、目へのダメージは深刻です。以前まではこだわりのないモニターを使っていましたが、やたらと高い彩度、四隅の暗転、チラツキ、全てが目に刺さりました。半日も作業をしていたら疲労からか頭が痛くなったものです。
BenQのモニターを使うようになってからは、経験としてそうした影響を感じにくくなった気がします。「作業をするぞ!」という意欲がなくなってしまうことも避けられるので、積極的にコンテンツを生み出すことが可能になりました。これこそが最大のメリットかもしれませんね。
PU3220Uがもつ4つのメリット
- 4K解像度を最大限生かせる31.5型モニター
- 色表現はプロのおすみつきがもらえる診断書つき
- 積極的に作業に当たれるアイケア技術
- Macとの親和性が高いType-C対応
他にもHDR10対応だったり、DualView機能で2つの異なる画面モードを表示させたり、CADやアニメーション、暗室モードといった機能がてんこ盛りのPU3220Uです。
デザイナーやクリエイターにとって、ストレスを感じない環境作りって意外と大変です。解像度や色といった基準をクリアしているだけではダメだからです。インターフェース周りだったり、目への考え方であったり、作業効率性を落とさない配慮だったり・・・問題は山積みです。
しかしPD3220Uならそれを解決してくれる。ここ一カ月程使ってみてストレスを感じるシーンは皆無でした。
画面を分割して使ったり、2台のパソコンを使い分けたり、それをカバーするための4K解像度であったり、一般用途にはやや大きいであろう31.5型、全てがうまく合わさっていることで効率性、作業性は最大限に高められています。そういう意味でも利にかなったモニターと言えます。
ベゼルレスなので27型と比較してもさほど存在感に違いがないところも素晴らしい。個人的には断然31.5型がおすすめですね!