※2023年4月11日より新筐体を採用した「DAIV FXシリーズ」へと変更になりました。
マウスコンピューターの「DAIV Z7シリーズ」をレビューします。(製品貸出元:株式会社マウスコンピューター)
Core i7-12700×RTX3060という組み合わせで、高いパフォーマンスを発揮できるのが魅力。高画素フラッグシップカメラのRAW現像や、4K動画編集、最新ゲームまでこなせます。高負荷作業が多いクリエイターモデルとしては人気のある構成で、この辺りが割とスタンダードなイメージです。
目次
DAIV Z7 シリーズとは?
マウスコンピューターが展開するブランドは、一般向けの「mouse」、ゲーミングの「G-Tune」、クリエイター向けの「DAIV」があります。
当サイトは写真や映像関係の情報を発信しているサイトですので、クリエイター向けのDAIVを中心に紹介しております。その中でも中心的な役割をになうのがDAIV Z7です。過去にはDAIV Z7との夢のコラボモデルを限定販売させていただいたこともあり、個人的にも一押しのモデルなります。
高負荷なクリエイト作業にも耐えられるほどのパフォーマンスがありますし、そういった面でのストレスとは無縁なのが特徴です。つまり制作活動に没頭できるモデルでもあり、多くのクリエイターからも高い支持を得ているのがDAIVです。。
前置きが長くなってしまいましたが、DAIV Z7シリーズの特徴をまとめるとこんな感じです。
- 高画素RAW現像や動画編集に最適
- リアルな映像表現を可能にする最新グラフィックを搭載
- 無骨なデザインはBTOパソコンでトップクラス
- 使い勝手や拡張性に優れている
- 多くのクリエイターに人気のPC
DAIV Z7 スペック
DAIVのシャーシは無骨なデザインとなっており、もはや定番化してきた感があります。ひと目見たらDAIVとわかりますし、認知度も存在感もどんどん増しています。個人的には、BTOパソコンの中ではトップクラスのかっこ良さだと思います!
- OS:Windows 11 Home 64ビット
- CPU:Core i7-12700
- GPU:GeForece RTX3060
- メモリ:32GB
- ストレージ:512GB SSD +2TB HDD
- 電源:700W
- サイズ:約190×490×410
- 重量:約11.5kg
RAW現像 | 動画編集 | ゲーム |
◎ | ◎ | ○ |
DAIV Z7には多数のモデルが存在していますが、今回レビューするのは最もスタンダードなモデルです。
この他にもコマーシャルで露出を強めている「DAIV Z7-CM」や、GPUにプロ御用達のQuadroを搭載した「DAIV Z7-QR」「DAIV Z7-QP」などがあります。価格は20~30万円前後と幅広く、好みの1台を選べるというのはメリットの1つです。
サイズは190×490×490mmで、重量が約11.5kgとなっています。開梱から設置までそれなりに体力が求められますが、キャスターとハンドルが付属しており、ユーザーをサポートしてくれます。デスク下から引き出して裏側にアクセスしたり、内部をメンテナンスしたい時など何かと便利です。
DAIV Z7のインターフェース
正面側には電源ボタンの他にUSB3.0のポートを2つ装備。背面にはUSB2.0、USB3.0、USB3.2(Type-C)、HDMIやDisplayPortを備えています。(モデルより異なります)今回のモデルはThunderbolt 4の拡張カードも標準搭載していました。
クリエイターが所有する多数のデバイスを接続してもポート不足に陥りにくく、高速転送を可能にしているのが特徴です。クリエイターにはつきものである大容量データの問題もクリアしています。
オプションで選べるカードリーダーはフロントカバーを外すことで顔を出します。
DAIV Z7 性能レビュー
CPU性能:Core i7-12700
DAIV Z7は第12世代のCore i7-12700を搭載しています。ほかにも第10世代、第11世代を搭載したモデルが併売されているので予算と性能を考慮して選択できます。
高性能なCPUは、より高度な処理を効率的に行える可能性が高くなりますし、処理時間を短縮することで「時間を生む」というメリットをもたらしてくれます。こだわってみるのも良いでしょう。
参考までに、一部のCPUと比較した例をご覧ください。PassMarkのデータを参照しています。
CPU | スコア |
Core i7-12700 | 32016 |
Core i7-11700 | 21739 |
Core i7-10700 | 17239 |
Ryzen 7 5800X | 28495 |
Ryzen 5 5600X | 22168 |
Ryzen 7 3700X | 23857 |
Core i7-12700は、従来のCore i7-11700と飛躍的に性能がアップしています。比較すると約47%もスコアアップしています。
ライバルのRyzenには苦戦を強いられてきましたが、ここにきてきっちりと性能をあげてきました。クリエイターにはIntelファンが多いので、これは良いニュースといえそうです。
ただしこのスコアはあくまで参考です。RAW現像や動画編集などの実行速度と直結しないケースもありますので、この後チェックしていきます。
GPU性能:GeForce RTX3060
DAIV Z7のGPUは、最新技術に対応したGeForce RTX3060です。VRAMが12GBと多いので動画編集などの作業に有利です。
FF15のゲームスコア
モデル(GPU) | 設定 | スコア |
DAIV Z7 (RTX3060) | 1920×1080(標準品質) | 11522(とても快適) |
3840×2160(標準品質) | 4274(普通) | |
raytrek ZF (RTX3070) | 1920×1080(標準品質) | 16658(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 6646(快適) | |
G-Tune EP-A (RX6700XT) | 1920×1080(標準品質) | 15430(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 5477(やや快適) | |
G -Tune EP-Z (RTX3080) | 1920×1080(標準品質) | 18538(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 8564(快適) |
FF15のスコアは4K標準設定でも普通という結果になりました。
ゲーミング性能的にはもう一歩欲しいところですが、RTX3060としては標準的なスコアです。ゲーミング性能にこだわりたい人はRTX3070以上のモデルを選んだほうが後悔が少なさそうです。
今回レビューしたDAIV Z7ではGPUの変更ができないようなので慎重に選択してください。
クリエイト性能をチェック
RAW現像
実行速度をチェックするために「RawTherapee」を使って100枚のRAW現像にかかった時間を計測します。(設定はJPEG品質は90%、高画質です)
モデル | CPU | 時間 |
DAIV Z7(新) | Core i7-12700 | 2分16秒 |
DAIV Z7(旧) | Core i7-11700 | 2分58秒 |
G-Tune XM-Z | Core i7-10700K | 2分55秒 |
raytrek ZF | Core i9-10900K | 2分58秒 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X | 2分39秒 |
DAIV A5 | Ryzen 5 5600X | 2分43秒 |
G-Tune EP-A(旧) | Ryzen 7 3700X | 3分12秒 |
RAW現像処理時間は、驚異の2分16秒になりました。速い速すぎる!!(笑)
ここ最近のCPUはどれをとってもRAW現像に必要な性能を満たしているとは思いますが、DAIV Z7はしっかりと処理が行えるだけでなく、処理時間の短縮に大きく貢献してくれました。
第10世代従来のCore i9を凌駕しますし、ライバルのRyzen CPUと比較しても有利な数字です。数々のアプリで「実績のあるIntelを選ぶ」のは正しい判断な気もします。
動画編集
Resolveを使って動画編集のテストを行いました。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の4Kデータをレンダリング(フルHD)の時間を測定しています。
モデル | 構成 | 処理時間 |
DAIV Z7(新) | Core i7-12700×RTX3060 | 1分12秒 |
DAIV Z7(旧) | Core i7-11700×RTX3060 | 2分05秒 |
G-Tune XM-Z | Core i7-10700K×RTX3070 | 1分35秒 |
raytrek ZF | Core i9-10900K×RTX3070 | 1分15秒 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 1分25秒 |
GALLERIA XA7R-R36 | Ryzen 7 3700X×RTX3060 | 1分36秒 |
動画の書き出し時間は1分12秒で、かつてのCore i9×RTX3070に追いつくほどです…第12世代Intel CPUは強いと聞いていましたが、ここまで完璧な進化を遂げているとは驚きました。もちろん高解像データ編集にも対応できます。
第9世代以前を使っている人には、早めに更新することを考えてもらいたいレベルかも?もし日常的に書き出しを行っているなら恩恵は計り知れないでしょう。
Blackmagik RAW Speed Test
DAIV Z7 ベンチマーク
続いては、CPU、GPU、メモリ(RAM)、ストレージのパフォーマンスチェックのために「Novabench」でテストします。
モデル | DAIV Z7(新) | DAIV Z7(旧) |
総合 | 4580 | 3766 |
CPU | 2445 | 2037 |
GPU | 1427 | 1182 |
RAM | 355 | 351 |
Disk | 353 | 196 |
DAIV Z7の進化ぶりを見るためのテストですが、全体的にしっかりと性能アップしているのが好印象です。特にCPUとDiskの数字が全体を押し上げている印象です。
マウスコンピューターの公式サイトではセールにも力を入れています。セール対象になるタイミングを狙ってみるのもありだと思います!
DAIV Z7の感想や評価
メリット
- 王道と呼ぶにふさわしい性能
- 無骨ながら利便性の高い筐体
- メンテナンス性、デザイン性に優れる
DAIV Z7はクリエイターにとって王道的なスペックで、しっかりと性能を出せるマシンに仕上がっています。数年前のパソコンからの更新であれば処理の速さに感動してもらえるはずです。ちなみに水冷クーラーが付属していたので静穏性や冷却性にも期待ができます。
キャスターやハンドルといった利便性の高さも魅力で、クリエイターの行動をデザインに落とし込んでいるのは素晴らしいです。人気があるのもうなずけますね!
デメリット
- カスタマイズが選べない
- ちょっと値段が高い
- キーボード、マウスが付属しない
DAIV Z7の良いところは性能でしたが、デメリットはその性能を手にするために支払い代金です。標準構成で25万円ほどになるのでポンと出せる値段ではないですよね。キーボードやマウスを購入する必要がある人、さらに費用がかかります。
また従来からのメリットである「カスタマイズの豊富さ」が消えています。CPUやGPUを上位モデルに変更したりといったカスタマイズができません。最近はPCパーツの確保も難しいようなので注文が集中しないよう管理しているのかもしれませんが、個人的には残念なポイントでした。そのまま使っても十分性能は発揮するんですけどね(笑)
DAIV Z7をおすすめしたい人
- クリエイティブ用途で使いたい人
- しっかり遊べるPCが欲しい人
- カスタマイズをして遊びたい人
- サポートが気になる人
マウスコンピューターのDAIV Z7をレビューしてきました。
旧世代はちょっとパッとしない印象もありましたが、最新モデルは「次世代感」があるパソコンに仕上がっていました。RAW現像、動画編集、ゲームなど多くの作業をしっかりとこなせるDAIV Z7は、ビギナーからハイアマチュアまでしっかり遊べるモデルになっていると感じます。
定期的にメンテナンスやパーツを入れ替えることで長く愛用できる相棒になってくれると思います!
また、マウスコンピューターは国内生産の品質と、良心的なアフターサービスも魅力的なので安心して購入することができます。マウスすコンピューターのパソコンを候補にあげている人の参考になれば幸いです。
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