※後継モデルが登場しています→DAIV 5N(2022)レビュー
マウスコンピューターより「DAIV 5N」(2021年モデル)をレビューします。(製品貸出元:株式会社マウスコンピューター)
15.6型WQHD(2560×1440)ノングレア液晶に、Core i7-11800H×GeForce RTX3060を搭載!高性能ながら約1.73kgの軽量さをあわせもつことから、モバイル環境下でのRAW現像や動画編集といったクリエイティブな活動をサポートしてくれます。
従来モデルからも高い人気を誇るモデルなので注目している人も多いはず!しっかりとレビューしていきますので参考にしてもらえると嬉しいです。
目次
DAIV 5Nの特徴とスペック
マウスコンピューターが展開するクリエイターモデルの「DAIV」から登場した新モデルです。
最新パーツをしっかり取り入れ、高解像データ処理をしっかり行えるパフォーマンスを搭載。もはやデスクトップパソコンに並ぶほどの処理能力なので、出先での本格的な作業にも向いています。従来モデルでは、フルHDモニターを採用していたこともあり作業性にやや欠ける面もありましたが、新モデルはモニターがWQHDへと高解像度化し弱点が見当たらないほどの完成度に仕上がっています。
DAIV 5N(2021)の特徴をまとめるとこんな感じです。
- Core i7-11800Hを搭載!
- GeForce RTX3060搭載!
- WQHDモニターで作業性を損なわない!
- 1,73kgとモバイル可能な重量が嬉しい!
軽いけど弱い、強いけど重いといった製品があふれる中で、モバイル可能なコンパクトさと高性能を持ち合わせているのがDAIV 5Nの最大の特徴です。しかもsRGB100%をカバーするので正確な編集作業もできます。「クリエイターの欲しい機能が全て搭載されている」といっても過言ではありませんし、存在感のあるモデルと言えそうです。
DAIV 5N(2021)YouTube動画レビュー
YouTube動画でもレビューしていますので、よければ参考にしてください。高評価、チャンネル登録してもらえると喜びます!
DAIV 5N(2021)性能・スペック
CPU:Core i7-11800H
グラフィックス:GeForce RTX3060
メモリ:16GB (最大64GB)
ストレージ:512GB NVMe SSD
液晶:15.6型 WQHDノングレア(sRGB比100%)
サイズ:355.5×236.7×20.6mm
重量:約1,73g
実売価格が20万円程度ということで、パフォーマンス面はかなりリッチな仕様になっています。スタイリッシュなデザインなので、どんなシーンにも溶け込みやすく「相棒感」があると思います。これを買って満足しない人はいないのでは?
写真 | 4K動画編集 | ゲーム |
◎ | ◎ | ◎ |
DAIV 5NはGPUがRTX3060に強化されたことで、より高負荷な環境下でもしっかりと結果を残せる製品へと進化しています。写真やイラストといった静止画はもちろん、4K動画の編集、重量級タイトルでのゲーミング性能でも期待がもてます。
DAIV 5N(2021)レビュー
DAIV 5N(2021)外観チェック
2020年モデルからデザインは引き継いでいます。落ち着きのあるカラーリングで、ビジネスシーンにも合うでしょう。デキる奴を醸し出しています(笑)
DAIVのロゴ、こんなに立体的だったっけ?
電源ボタン横にはパフォーマンス切り替えボタンを装備。シーンに合わせてパフォーマンスを切り替え可能です。個体によるものかもしれませんが、電源ボタンの反応がやや鈍い印象で「電源がついているのか、ついていないのかわからない」と感じることもしばしば。
付属品・電源アダプター
付属品は、保証書と電源ケーブル、ACアダプターくらいのシンプルさ。
ACアダプターを実際に量ってみると850gもありました。本体の半分くらいの重量なのがちょっとツライところですね。バッテリー持続時間は公表値で約11.5時間なので、(そこまでもたないとしても)ちょっとした作業では電源いらずでしょう。
キーボード
キーボード配列はクセがなく、静かな打ち心地でした。テンキーがつめこんだ感じにはなっていますが、必須という人にはありがたいはずです。
バックライトもしっかり搭載しており、カラフルな演出が楽しいです。(ソフト側で調整可能)
インターフェース
インターフェースはHDMI、USB3.0×2、USB3.1×2、micro SDカードリーダー(UHS-1)、ヘッドフォン・マイクなどです。Wi-Fi 6、Bluetooth 5にも対応しています。また背面のUSB3.1(Type-C)端子は、Thunderbolt 4へと格上げされています。
ディスプレイ
新モデルの見どころの1つでもある液晶モニターです。WQHDに高解像化して、たくさんの情報が並べられるので作業性が大幅にUPしてしました。実際にパソコンを前にすると「広がりや緻密さ」を感じるほどです。
sRGB100%カバーのパネルなので、映像の確認もはかどります。個人的には写真をよく閲覧するのですが、黒はしっかり締まって見えますし、明るいシーンでも見え方がよくなったと感じます。これはサムネイル表示でさえ感じるレベルだったので、パネルの品質は相当上がってそうな気がします。
実際に色域を測ってみたところ、sRGB 100%、NTSC 72%、Adobe RGB 77%、P3 78%でした。(※環境や測定機材によって違いが生じる可能性があります)
クリエイトモデルをうたうのであれば、もう一歩ほしいというのが本音でしょうか。必要に応じて「カラーマネジメントディスプレイ」を使うのも検討しても良いかもしれません。
DAIV 5N(2021)性能面チェック
Core i7-11800Hの性能!CPUを比較
第11世代Core i7-11800Hは、8コア/16スレッド、TB時最大4.60GHzの強力なCPUです。デスクトップCPUと比較しても遜色ないレベル。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
モデル | CPU | スコア |
DAIV 5N(最新モデル) | Core i7-11800H | 21693 |
DAIV 5N(旧) | Core i7-10870H | 15544 |
DAIV 5N(旧) | Core i7-10875H | 15967 |
DAIV 5P | Core i7-10750H | 12573 |
DAIV 5N(旧) | Core i7-9750H | 11319 |
DAIV Z7 | Core i7-11700 | 21739 |
従来モデルのCore i7-10870Hと比較しても約40%もスコアが高く、多くの作業で快適性を得られるでしょう。またデスクトップCPUのCore i7-11700と比較しても同等クラスのスコアです。
ノートパソコンだから処理能力が…なんて心配は無用です。これだけ高い性能をもっているならモバイル先での本格的な編集作業が可能になってきます。
RAW現像チェック
実行速度はどの程度なのか?RAW現像にかかった時間を計測します。
無料ソフトのRawTherapeeで100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
DAIV 5N(最新モデル) | Core i7-11800H | 3分04秒 |
DAIV 5N(2021前期モデル) | Core i7-10870H | 3分21秒 |
DAIV 5N(2020前期モデル) | Core i7-10875H | 3分23秒 |
DAIV 5N(2019) | Core i7-9750H | 3分55秒 |
DAIV Z7 | Core i7-11700 | 2分28秒 |
Core i7-11800HのRAW現像処理能力は、比較したCPUの中でもトップクラスです。2019年のDAIV 5Nモデルと比較すると約50秒も短縮化につながっています。こうして進化の具合を確認してみると感動しますね(笑)
Core i7-11700を搭載したデスクトップと同等と考えても、パフォーマンス面では信頼できるのではないでしょうか?日常的に現像作業を行うようなクリエイターにもおすすめできるレベルだと思います。ただし高負荷時はファン音がやや気になります。
GPU:GeForce RTX3060 性能チェック
DAIV 5NはGeForce RTX3060が搭載されています。ここは従来モデルのRTX2060から変更になっているので、どの程度進化しているか気になります。
FF15のスコアを比較
重量級タイトルのFF15でゲーミング性能をチェックします。
モデル | 設定 | 結果 |
DAIV 5N(RTX3060) | 3840×2160(標準設定) | 4428(普通) |
1920×1080(標準設定) | 10532(とても快適) | |
DAIV 5N(RTX2060) | 3840×2160(標準設定) | 3301(普通) |
1920×1080(標準設定) | 9013(とても快適) | |
G-Tune H5(RTX3070) | 3840×2160(標準設定) | 5189(やや快適) |
1920×1080(標準設定) | 10935(とても快適) |
従来モデル(RTX2060)と比較すると、フルHD環境で10%、4K環境で34%ほどスコアが伸びています。結果的に「普通」ステージで同じなのですが、より高解像領域で進化を感じるようになっているようです。
このテストでは、Core i7-11800HとCore i7-10870Hのスコアに大きな差は見られませんでした。
DAIV 5N(2021)動画性能チェック
動画編集は無料ソフトのResolve使って、ミラーレスカメラで撮影した4KデータをフルHDへレンダリングする時間を測定しています。
5分程度の動画を書き出すのに2分05秒で処理が終わってしまいました。これはミドルハイクラスのデスクトップパソコンと同水準です。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
DAIV 5N(最新モデル) | Core i7-10870H×RTX3060 | 約2分 |
DAIV 5N(2021) | Core i7-10870H×RTX3060 | 約2分 |
DAIV 5N(2020) | Core i7-10870H×RTX2060 | 約2分 |
DAIV Z7 | Core i7-11700×RTX3060 | 約2分 |
動画編集中にもたつきも感じませんし、WQHDモニターのおかげで作業も快適でした。
ただしフルHDのへの書き出しが軽いためか、RTX3060やRTX2060(mobile)を搭載した過去モデルと大きな差はつきませんでした。従来モデルでも十分な性能を持っているとも考えられますが、4K動画編集にチャレンジするつもりなら最新モデルを選んだ上でメモリを32GB以上にするのが良いでしょう。
SSD転送速度
SSDは、読込速度が2100MB/sと高速です。パソコンの起動やアプリのインストールもサクサク気持ちよくストレスを感じないレベルです。
DAIV 5N(2021) 総合力
続いては、CPU、GPU、メモリ(RAM)、ストレージのパフォーマンスチェックのために「Novabench」でテストします。
最新モデル
2021(前期)
モデル | DAIV 5N(最新) | DAIV 5N(2021) |
総合 | 3570 | 3182 |
CPU | 1984 | 1675 |
GPU | 1108 | 975 |
RAM | 288 | 277 |
Disk | 190 | 255 |
CPU変更の恩恵が大きかったのか、2021年前期モデルと比較すると全体的にスコアは向上しています。Diskのスコアが下がっていますが体感的に大きな差は感じませんでした。
少なくとも従来モデルより下という印象は受けませんので安心して使えると思います。
DAIV 5N デメリットは?
- ファンがうるさめ
- バッテリーがもたない
パフォーマンス面や作業性抜群のモニターなど、完成度の高さが光るDAIV 5Nですが弱点もちゃんとあります。
まずバッテリーはモリモリ減っていきますので、腰を据えて作業するならACアダプターは必須です。その重量も800gを超えていてモバイルの足かせになっている点も否めません。
また冷却性も課題になっていてファンがしっかりと回りますので、高負荷な作業を屋外でするのは周囲の視線を集めてしまうかもしれません。ただし従来モデルではキーボードまでかなりホカホカだったのが改善されているような印象があり、課題を1つクリアしてきたことは好印象でした。
DAIV 5Nをおすすめしたい人
- モバイル環境で妥協できないクリエイター
- 高いグラフィック性能が欲しい人
- 高性能と軽さを両立したモデルが欲しい人
- 作業性の良いノートパソコンが欲しい人
- デスクトップ並みのノートPCを探している人
DAIV 5N(2021年モデル)をレビューしてきました。
クリエイトモデルらしい高パフォーマンスと、色再現と作業性に優れたモニター、1.73kgという軽さを考えても凝縮度のある製品だと思います。デスクトップパソコンに負けない処理能力があるので、メインマシンとしてはもちろん、モバイル用のサブマシンとしての活躍にも期待がもてます。
フォトグラファー、動画クリエイター、イラストレイターなどなど、多くのプロフェショナルな作業をサポートしてくれるはずです。モバイル環境下でこれだけしっかり作業できるノートパソコンは希少なので検討の余地は十二分にあると思います。
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