Nikonのミラーレスカメラ「Z fc 」(28/2.8 SE KIT)を購入しましたのでレビューします。
クラシカルなデザインを採用した「かわいいがすぎるカメラ」が登場!これまでのニコンのラインナップはどちらかと言うと高画質と実用性を備えたモデルが多かったですが、クラシックデザインを取り入れた軽量コンパクトなモデルが追加されたのは嬉しいです。
早速、Z fcを片手に撮影に出かけてきましたので作例と一緒にお届けしたいと思います。
目次
Nikon Z fc レビュー
2021年夏頃に発売となったニコンZ fcは、有効2088万画素のCMOSセンサー(APS-C)と画像処理エンジンEXPEED 6による高画質をもたらしてくれるカメラです。
ニコンの歴史的カメラである「FM2」にインスパイアされたデザインで設計されたこともあり、クラシカルな外観で人気を集めています。Z fcの「f」はfusion(ファッション)、「c」はcasual(カジュアル)を意味しているとか。
今回、親から「仕事を引退する」と連絡を受け「趣味でも見つけるか…」ということからカメラをプレゼントしようと思いたち購入にいたりました。
実家にカメラがあれば帰省時の荷物が減らせるし、なんなら僕だってZ fcを積極的に使いたいんだ!(笑)
カメラ初心者にとってはじめての1台を選ぶって、実はめちゃくちゃハードルが高いです。
画質にこだわって本格的で大きいカメラを購入しても「重たくて使わない」ってなる可能性もあるし、ダイヤル類が多いと「操作が覚えられない」ってことにもなる。逆に軽いカメラにしたせいで「スマホと画質変わらないよね…」なんてことにもなりかねないからです。
あんまり無理な押し付けもできないし…気楽に使えるカメラが良いよね!ということで愛着がわきそうな「Z fc」に白羽の矢が立った形です。
Z fcを選んだ理由としては「外観がクラシカル」「画質が良い」「簡単に使える」「お値段が手ごろ」といったあたりです。
親世代が使ってきたカメラに近いデザインで抵抗が少ないだろうし、カメラまかせでシャッターを押すだけでキレイに撮れます。28mmキットにしたのも難しいことを考えずに、スマホ感覚でシャッターを切ってほしいからです。
1枚でも2枚でも多く写真を撮って、その中から気に入ったものが出てくれば楽しくなってくるんじゃないかと。そしてニコンというネーミングブランドは、人にプレゼントするにも安心感があります。最近はAPS-Cでも20万円くらいするカメラがあるので、15万円以下で収まってくれたのも助かりました。
販売直後には「当初は想定を超える予約」があったとしてレンズキットの供給が遅れたり、今回購入した28mm f/2.8 Special Editionにいたっては発売が延期されるなど順風満帆とはいかないスタートではありました。
ちょっとバタついてる感じもあって敬遠してたのですが、実物見たら関係なかった…「もう、めっちゃかわいい!」⇒「買う」まで0.2秒くらいだったと思います(笑)
ちなみに現在の相場価格は、Z fcボディ単体が約12万円、Z fc 16-50 VR SLレンズキットが約13.5万円、スペシャルエディション(28mm)が15万円前後といったところ。
YouTube動画レビュー
YouTubeでもレビューしていますので参考にしてください。良ければチャンネル登録、高評価お願いします!泣いて喜びます。
Nikon Z fc 開封・デザインチェック
背景としてはそんな感じで、ここからは開封の様子をねっとりと伝えしていきます。
久しぶりのニコンの化粧箱にテンションが上がります。「プレゼントなのに開けるなよ」というツッコミがあるかもしれませんが、これは正常動作する(初期不良なし)かの確認ですから!(親からも頼まれました)
上段には説明書や保証書や会員募集の案内などが入っていました。必須のSDカードもしっかりと購入しましたよ。
カメラ屋さんで「親にプレゼントしたいんです」と相談して、いくつかのカメラを見せてもらったんですがZ fcのルックスは振り切ってる!この袋から半分顔をのぞかせた状態で恋に落ちました…うっとり
軍幹部カッコよすぎない?
Nikon Z fc サイズ感
Nikon Z fcの本体サイズは、幅134.5×高93.5×奥行43.5mm、重量は約445g(バッテリー、カードこみ)です。
コンパクトなので、はじめてカメラを扱うような人でも取り回しが楽そう。逆にこれ以上小さいと操作系が細々として使いにくくなってしまうでしょう。とても良いバランスだと思います。
「Nikon」のロゴは、1970~1980年代に使われていたもの。現在のロゴとはまたちがう味があっていいですよね。ニコンFM2を彷彿とさせるデザインで、再現性の高さにはかなりこだわりを感じます。
EVFは円形の接眼目当てを採用した、236万ドットのOLEDです。ファインダー部分が奥まっているので、まぶたに触れて汚れたりしにくいのもポイント。
Z fcの本体はマグネシウム合金製で、しっかりとした剛性をもたせてあります…が、樹脂もふんだんに使われているのでややチープな印象も受けます。Z fcの「C」はカジュアルなので気楽に使えるというのは、そういう意味だったのかな?なんて自分を納得させます。
逆にこだわりぬいた結果「カメラ価格も上がって重くなりました」ではチョイスしなかったでしょうからね。
天面にはシャッターボタンや動画ボタン、ダイヤルとしてシャッタースピード、ISO感度、露出補正が装備。F値を表示する小窓もあるので、設定がどうなっているのか瞬時に確認ができます。
ISO感度は常用で最高ISO51200まで設定でき、暗所での撮影でもノイズの少ない手持ち撮影が可能。連写は最大で11コマ/秒に対応し、シャッターは10万回におよぶテストをクリアー。耐久性といった意味でもニコンらしい真面目さが伝わってくるようです。
さっきチープといったばかりですが、ダイヤルは1つ1つのアルミを削り出して作られており質感の高さや、心地よいクリック感があります。実際に触れる部分はしっかりとこだわってあるので、全体として安っぽい仕上がりにはなっていません。
むしろ手に伝わってくる感触からも「使う楽しさ」を味わえるモデルだと感じました。
撮影モードを「AUTO」にしておけば、操作に不慣れな人でも簡単にきれいな写真が撮れます。しかもAUTO撮影時の露出補正にも対応したので、イメージに近い写真を撮るのがより簡単になりました。
慣れてきたころにプログラムモードや、絞り優先モードへのステップアップもできます。段階的な成長を促せるカメラだと思います。20種類のCreative Picture Controlを使って印象的な写真に仕上げるのも面白そう!
片手で操える軽快さ
Z fcに Special EditionのNIKKOR Z 28mm f/2.8を取り付けてみました。全長43mm、重量160gとコンパクトで、FM2発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされた伝統的なデザインとなっています。
小型でありながらフルサイズ対応なので、Z6、Z7などの機種に乗り換えても使えることから長い付き合いになりそうです。もちろんZ fcのキットレンズとして最高の相棒だと感じます。
Z fcの欠点としてはグリップ力のなさですね。フラットなデザインなので引っかかりがなくツルツルとしています。カバンに収める際にはメリットになりますが、うっかりするとカメラを落としそうです。必ずストラップはつけておきたいところ。
ズームレンズや、大きな単焦点レンズをつける予定ならオプション品の「Z fc-GR1」をつけましょう。Fマウントレンズが使えるマウントアダプターFTZも欲しい…レンズも欲しい…
バッテリー、充電関係
バッテリーはファインダー使用時には310枚、液晶モニターでは360枚の撮影が可能となっています。1日しっかり撮る人なら足りないでしょうが、Type-Cでモバイルバッテリーから給電もできるのでひとまず一個で足りるはず。
SDカードもカジュアルラインだけあってシングルスロットです。
底面がプラ感満載でとにかく安っぽいですが、個人的には見えないところでのコストカットは許容できます。(モデルの方向性にもよるけど…)
バリアングル液晶
Zシリーズ初となるバリアングルモニターを搭載しているのもZ fcの特徴です。3型104万ドットは優れているとは言えないですが必要十分です。
アングルも自由に決まりますし、自撮りでもローアングルでも「なんでもござれ!」といったところ。保管時や持ち運ぶ時に裏返しておけば傷つくこともありません!
Z fcは動画性能も意外と高く、クロップなしの4K UHD/30Pの収録にも対応していたり、フルHDで120pのハイフレームレート撮影、インターバルタイマーを使っての4K超えタイムラプスムービーの撮影も行えます。
Nikon Z fc スペック・性能
名称 | Nikon Z fc |
有効画素数 | 2088万画素 |
センサー | APS-C(DX) |
シャッタースピード | 30~1/4000 秒 |
連写 | 11コマ/秒 |
ISO | 通常:ISO100~51200 |
動画 | 4K(30p) |
液晶モニター | 3インチ(104万ドット) |
手振れ補正 | なし |
撮影枚数 | 310枚 |
サイズ | 134.5x93.5x43.5 mm |
重量 | 390g |
価格 | >カメラのキタムラでチェックする |
Nikon Z fcの作例
Zの全体的な印象としてですが、個人的にはとてもクリアでシャープな画質だと感じています。ファインダー覗いた瞬間からもうキレッキレ!
開放に近いF値で撮影すると大きなボケ感を得られます。レンズ交換式カメラの醍醐味といっても良いでしょう。
狙い通りの場所にピタっとくるAFも心地よい…
クラシックデザインのカメラを使っているからでしょうか?ついついノスタルジックな風景に目を奪われます。
モノクロにするだけで写真がうまくなった気になれる。
ホルモン屋から立ち上る煙や空気感をとらえることができました。薄暗いシーンでも安心してシャッターが切れます。
やさしく撮ればゼロカロリー…言ってみたかっただけです(笑)
時のながれをどこかに置いてきた店。
Nikon Z fcは
Nikon Z fcをレビューしてきました。
初心者(親)が使うカメラとして選びましたが、思った以上にキレのある写真と可愛すぎるボディにメロメロになってしまいました。小型でいつもで持ち歩けるし、操作系のクリック感は使って楽しいので使えば使うほど好きになるカメラです。
乱暴な言い方をすれば、カメラの性能はもはやどのメーカーも頭打ちといっても良い状況なので、クラシックブームに乗っかったモデルが登場してくるのは自然なことかもしれません。初心者が簡単にきれいな写真を撮影できるはもちろん、熟練者が意図を込めて絵作りするのもどっちもイケるカメラだと感じました!
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最後までお読みいただき有難うございました。