先日購入した「Radeon RX 5600 XTは不具合だったよ」ということで、このままではグラボがなくなってしまうので急遽「RADEON RX 5700」を購入。
RADEON RX 5700は、7nmプロセスルールと、新設計のRDNAアーキテクチャが売り。従来製品よりもパフォーマンスを高め、WQHD(2,560×1,440)解像度を快適動作させるのを目標とした製品です。
発売当初は5万円くらいしていましたが、安いモデルなら3.5万円前後のところまで値下がりしています。コスト以上の見返りは十分にあるので、割とおすすめしやすいグラボだと思います。パソコンに組み込んだ後も快適に使えていますので、使い心地を含めてレビューしていきたいと思います。
目次
Radeon RX 5700とは?
- WQHD(2,560×1,440)で快適なゲーミング性能
- 次世代高性能ゲームに対応できるRDNAアーキテクチャー
- ゲーミングパフォーマンスを向上させる「TriXXブースト」
- 従来製品よりも低電力で動作
- 8GB GDDR6メモリを搭載
- Radeon Image Sharpening、Radeon Anti-Lagに対応
- DirectX 12、Vulkan、OpenGL 4.5をサポート
- 最安なら3万円台で購入可能
フルHD環境よりも上の、WQHD解像度に対応しているところから、パフォーマンスにも余裕があることは想像がつきます。高負荷な最新ゲームや、高リフレッシュレートも狙えて3万円台半ばってちょっとした事件です。コストを抑えつつ描画性能を求めたいユーザーには、ベストチョイスの1つとなり得るグラボでしょう。
フルHD環境で納得しているユーザーも多いと思いますが、RX5700ならより良いプレイ環境を提供してくれるだけでなく、リアルタイムでゲーム配信をしたり、より高解像の動画データの編集に使えたりといった要望にも応えてくれます。
WQHD以上はどうなるの?と言うと、結構普通に使えちゃんですよね。ミラーレスカメラで撮影した4K動画を編集して遊んでみましたが特に問題なく動作しました。4K未対応のゲームであっても、擬似的に4K出力をするRadeon Image Sharpening機能が備わっているのでフルHDででも繊細な映像を楽しむことができます。
技術的なことが知りたければ本家が一番なので、AMD Radeon RX 5700グラフィックスのページをご覧ください。
個人的にはゲーム性能はそこまで求めないのですが、最近4Kモニターを導入したこともあり余力がほしかったというのも購入のポイントとなりました。こればかりはタイミングですね。
SAPPHIRE PULSE RADEON RX 5700を購入
今回購入したSAPPHIRE製のRadeon RX 5700は、リファレンスモデルよりもベースクロック、オーバークロック、ゲームクロックなどが高めに設定された製品。
同梱品は簡単なユーザーガイドみたいなやつだけ。この時になって気づいたけど、グラボを自分で入れ替える人ってもしかして少数民族?
直径95mmとやや大きめの2連ファンを採用しており「SAPPHIRE製は静かだよ」という事前情報にも期待がかかる。低温時にはファンが止まっているのでゲームをやらなければほぼ無音です。
ゲームプレイ中にもソフトウェアで温度をチェックしたりするんですが、ほとんどが50℃台をキープしています。当然冷却がしっかりできているということもありますし、ファンも回らないので静かです。
RX5600XTと比較するとスコア差は5%くらいだったりするんですが、音も温度も気にならなくなりました。軽自動車と普通自動車の乗り心地の差に近いものを感じます。余裕があるRX5700のほうが圧倒的にラグジュアリーですね(笑)
熱を持ちやすいコアの裏面は肉抜きがされており、熱がこもらない仕様になっています。アルミ製のバックプレートにも化粧(デザイン)が施されておりルックス面もばっちり!途中で切れていないのもいい感じです。
補助電源は8ピン+6ピンで、ぶっといヒートパイプが確認できます。上位モデルのRX5700XTとの違いは、性能面以外にはヒートパイプの本数くらい。SAPPHIREのロゴにはLEDが仕込まれており赤く光ります。(テープ剥がすの忘れてた)
インターフェースは、DisplayPort×3、HDMI ×1の4系統。そろそろType-Cに対応したモデルもたくさん出てきてくれると嬉しんだけども・・・
控えめな電飾といった感じで、いかにもゲーミングという存在感が好きじゃないって人にも好まれるかもしれませんね。
ゲームのベンチマークスコア
外観的なチェックが終わったところで、ゲームのベンチマークに移って行きたいと思います。重量級タイトルとして有名なFF15にてテスト。
RX5700 | フルHD(標準設定) | 4K(標準設定) |
スコア | とても快適(9860) | 普通(3854) |
フルHDの標準画質なら「とても快適」という結果。4K解像度の標準画質でも「普通」という結果を得られたました。WQHDクラスに対応したグラボということでしたが、実際はもう少し上の解像度も狙っていけるようです。個人的には期待していた通りの結果が得られたので満足です。
RX5700/RX5600XT/GTX1660Ti/RTX2060を比較
各社のミドルラインを比較していきましょう。同じくFF15(標準設定)のスコア結果です。
FF15はGeForce系に最適化されているので、どうしてもRadeonだとベンチスコアは落ちがちです。それでもRTX2060よりも上をいってくれたのは好印象です。ライバルと比較するならRTX2070あたりと同等、RTX2060SUPERよりは下という立ち所になりそうです。
フルHDクラスで人気のあるGeForce GTX1660Tiですが、Radeon RX 5700と比較すると約30%程性能が落ちています。両者の価格差は5000円程ですが、フルHDという壁を突破できるという意味では大きな差が生まれていると感じます。
設定次第だが4K解像度でプレイできるゲーミング性能
僕が使っているモニターは上限が60Hzとなるので、そこまでゲーミング性能が高いものではありません。ライトゲーマーな僕にはこれでも十分すぎるんですが、解像度が4Kという点では負荷がかかるので注意しています。
最近プレイしたゲームを確認してみると、調整次第とは言え4K解像度で60FPSは十分に狙っていける性能です。そう考えるとRX5700の存在感は小さいものではありませんので、予算が4万円前後という方には候補にあげてほしいグラボですね。
オーバークロック、省電力化を試す!
ドライバーソフトのAMD Radeon Softwareには、パフォーマンスをカスタマイズする機能がついています。ファンの回転数を調整して温度を下げたり、GPUのオーバークロックなどがワンクリックで楽しめます。
オーバークロックをしてスコアが爆上がりするとラッキーですし、逆に電圧を低下させてやることでワットパフォーマンスに期待するという方法もあり、個人的にも気になっていたのでチェックしていきます。
状態 | スコア | スコア差 |
オーバークロック | 3951 | ⇑2.5% |
ノーマル | 3854 | 0% |
低電圧 | 3914 | ⇑1.5% |
ほとんど誤差範囲のような差ですが、一応それぞれに差が出ています。オーバークロックは期待ほどスコアが伸びなかったので、よほど苦しいシーンにでもなければする必要はないでしょう。(そんなシーンあるのかは別のお話)
逆に低電圧化で性能が落ちないのは嬉しいニュースではないでしょうか。グラボ温度が下がることで、本来の性能がうまく引き出されてパフォーマンスが改善するというのは割とある話です。僕はしばらくこの状態で使ってみようと思います。
Radeon搭載グラフィックス・カード購入でゲームがもらえる!
AMDのRadeon搭載グラボを購入することでゲームがもらえるキャンペーンを開催中です。(記事執筆時)
購入したグラボによって「モンスターハンターワールド:アイスボーン」「バイオハザード RE:3」「ゴーストリコン:ブレイクポイント」「Halo:Reach」の中から3つのゲームがもらえます。詳しくはキャンペーンページをご覧ください。
【参考価格】
・モンスターハンターワールド:アイスボーン(7119円)
・バイオハザード RE:3(7800円)
・ゴーストリコン:ブレイクポイント(9240円)
・Halo:Reach(1150円)
RX5700を3.5万円で購入できれば、35000-(7119+7800+1150)=18931円となります。
ミドルハイあたりのグラボがこの金額で手に入るというのは衝撃です。ライバルのGeForceも検討しましたが、この金額だとGTX1660SUPERやGTX1660Tiに手が届けば良いところ。パフォーマンス的にもやや落ちてしまうので、Radeon RX 5700を選びました。
▼Radeon RX5700を搭載したBTOパソコンも対象です!
買っても後悔しないグラボです
Radeon RX 5700は、フルHDなら高設定、WQHDなら安定動作、4K解像度も設定次第で遊べるという結果になりました。
パフォーマンスにはもちろん満足していますし、動作温度や静音性といった点でもポイントは高いです。低電圧化でスコアが落ちないという面白い個性をもっているグラボだと思います。
Radeon RX 5600XTで泣きを見た分だけRadeonには慎重になっていましたが、今では選んで良かったと思えるくらい満足しています。ゲームをもらえるキャンペーンで、これ以上ないくらいお得なタイミングになっているのも忘れてはいけません。これを機会にグラボの入れ替えを検討されてはいかがでしょう。