富士フイルムから発売になったXF33mmF1.4 R LM WRをレビューします!
富士フイルムにはXF35mm F1.4 Rという神話的なレンズがありますが、焦点距離を33mmに変えて登場した本レンズの実力を探っていきます。10群15枚という贅沢仕様で重量も360gと比較的軽量。スナップ、ポートレート、ネイチャーなど幅広いジャンルで活躍してくれそうなレンズです。
購入して使ってみた感想を作例を交えつつ紹介していきます。それではどうぞ!
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目次
富士フイルム XF33mmF1.4 R LM WR レビュー!
富士フイルムから9月29日に発売されたXF33mmF1.4 R LM WRは、開放F1.4の明るさをもった大口径単焦点レンズとなります。
LMの文字からもわかるようにリニアモーターを採用しており高速で静かなAFを実現しています。このあたりに関してXF35mm F1.4 Rはお世辞にも良いとは言えない面もありましたが、これからの世代を担うレンズとしてリニューアルされた理由が伝わってくるようです。
XF35mm F1.4 Rは富士フイルムユーザーにとって外せないほど人気を誇るレンズなので、当然XF33mmF1.4が登場したからと言って魅力が減るものではありません。むしろ無くせないレンズだからこそ少しだけ焦点距離をズラして販売したのかな?なんて考えてしまいます。(フルサイズ換算でピッタリ50mmになるからだろうけど…)
それでも富士フイルムが投入してきたのには理由があるはず。本レビューでXF33mmF1.4 R LM WRが少しでも伝わればうれしいです。
YouTube動画レビュー
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XF33mmF1.4 R LM WR 開封・デザインチェック
慣れ親しんだ富士フイルムの箱に33mmという文字。ちょっと特殊な焦点距離に不思議な感覚をおぼえます。
付属品はオーナーズマニュアル、保証書、レンズの収納袋などがついています。
手にすっぽりと収まるサイズで予想よりもずっとコンパクトです。最大径もΦ67なので案外スマートだなと感じました。
富士フイルムのレンズの中ならXF18-55mmF2.8-4 R LM OISと似たサイズになります。
- XF33mm:ø67mm × 73.5mm(360g)
- XF18-55mm:ø65mm × 70.4mm(310g)W端
サイドには絞り固定用のボタンが設置されています。絞りのクリック感が軽すぎず重すぎずとても良い塩梅です。レンズの中には軽すぎたり、ぐにゃりとした感覚があったものもあるので好印象ですね。ここだけでも「使いたい!」と感じる仕上がりの良さです。
XF33mmF1.4 とXF35mmF1.4 サイズ比較
XF35mmF1.4(フード付き)と比較するとそれほど大きなちがいは感じません。といってもやはりXF35mmF1.4のほうがコンパクトですけどね(笑)
XF33mmF1.4 R LM WRにフードをつけると存在感が一気にアップします。スタイル的にもカッコ良いとは思えないので僕はフードは使わないかもしれません。
XF33mmF1.4 R LM WR フィルター径
XF33mmF1.4 R LM WRのフィルター径は58mmです。
XF33mmF1.4 R LM WRとX-Proシリーズの組み合わせ
XF33mm F1.4 R LM WRとX-Pro1を組み合わせてみました。悪くないバランス感ですよね!
レンズとボディをしっかりホールドできるので、安心して撮影にのぞめそうです。別売りのグリップとかを使わなくても問題ないと思います。
少し触ってみたかんじハンドリングも良好です。Proシリーズ愛好家にも受け入れられるレンズだと思います。
XF33mmF1.4 R LM WRとX-Tシリーズの組み合わせ
X-T4と組み合わせたら抜群のサイズ感という印象。めちゃくちゃマッチしてると思いませんか?
個人的にはオールドチックなProシリーズよりも、先鋭的なデザインのX-T4のほうが似合うような気はします。もちろんどっちでも使いますけどね(笑)
XF33mmF1.4 R LM WR スペック・性能
焦点距離 | 33mm |
開放F値 | F1.4 |
手ぶれ補正 | × |
防塵防滴 | ○ |
レンズ構成 | 10群15枚 |
絞り羽枚数 | 9枚 |
最大撮影倍率 | 0.15倍 |
最短撮影距離 | 0.3m |
フィルター径 | 58m |
サイズ(径×長さ) | 67x73.5 mm |
重量 | 360g |
>カメラのキタムラでチェックする |
XF33mmF1.4 R LM WR 作例
フルサイズ換算で50mm相当ですのでThe標準レンズですね。多くのカメラマンにとって馴染みのある距離なので違和感もなく使いやすいです。
このレンズめちゃくちゃクリアだな…第一印象でそう思いました。とてもスッキリとした描写が得意なレンズだと感じます。
ガラス超しの被写体ということでカメラにとっては苦手なシーンが続きますが、思ったところにピタっととまる気持ちよさがあります。
解像度も高く、シャープさも兼ねそろえたレンズです。
ここからは少し軟調な写真も試してみます。曇り空からいっしゅんだけ晴れ間がのぞいた瞬間をおさめました。
なんというか色のりの良さもそうなんですが透明感も感じます。
F1.4といううすい被写界深度を味方につければ、ゆるふわ写真だってお手の物です。
最新のレンズということでカリカリが得意かと思いきや、ボケもなだらかでやわらかい表現も得意なんですよね。一度で二度おいしいレンズとはこのこと。
水の質感がたまりません。
夏の名残を感じます。
少し疲れたので小休止・・というにはアイスの背が高すぎるでしょうか(笑)
ガラスの向こう側に見えるグリーンに惹かれてシャッターを切りました。仕切られた世界の向こう側をのぞけるような気がしてきます。
XF33mmF1.4 R LM WR メリット
- 開放F1.4という明るさ
- AFが速くて静か
- 表現力が豊か
XF33mmを一言で表すなら「素直なレンズ」ということになります。トゲがあるようなシャープさではなく、やわらかさも相まった見ていて安心できる描写をするレンズだと思います。
XF35mmF1.4と大きく違うのはAF性能で、とにかくピントが来るのが速いし静かです。ギーコギーコガチャガチャと動くレンズも見ていてかわいい面もありましたが、ピントが合わなかったり、動画で使えないという弱点もありました。そういった不満点を一気に解決してきたあたりはさすがだなと感じます。
XF50mmF1.0と合わせて新時代の到来をつげるレンズになっていると感じますし、これから長いお付き合いになることは間違いないでしょう。
XF33mmF1.4 R LM WR デメリット
- お値段が高め
- 大きく重たい
- フードが大きい
とにかく優秀さが目立つレンズですが、価格は10万円にせまる勢いでAPS-C用のレンズとしては安いとは言えません。いえ、ハッキリ言って高いです…
こんなご時世ですから安く物を作るというのも難しいのかもしれませんが、XF35mmF1.4は5万円台です。それならばもう2~3万円くらい安くないと普及レンズとして活躍の場が減りそうな気がします。少なくとも最初にとるレンズじゃないのかな・・という印象を持ってしまいます。
また丸形で大きなフードはお世辞にもオシャレとは言えません。もう少しクールなデザインを考えてもらえたらセットで使う喜びもわいてくると思うのですが…
XF33mmF1.4 R LM WR 感想まとめ
▶【カメラのキタムラ】XF33mmF1.4 R LM WRをチェックする
- 表現力の豊かなレンズが欲しい人!
- XF35mmF1.4のAFにうんざりしてた人!
- クリアな描写が好みだという人
- 不満点の少ないレンズが欲しい人!
XF33mmF1.4 R LM WRは、とても優秀なレンズです。
表現の豊かさはもちろん持っていますし、表現までの速度感もユーザーの期待に応えるものになっていると感じます。AFが合わない、シャッターチャンスを逃したという機会はほとんどなく、撮影時のストレスを感じさせないのは素晴らしいです。
まだ使って日が浅いですが、これは確実にお気に入りレンズの仲間入りを果たします。買って後悔しないレンズだと思うので気になっている人はポチっといっちゃいましょう!
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