富士フイルムのX-M5を購入したのでレビューします。
X-M5はシリーズでも最軽量となる約355gのレンズ交換式カメラです。裏面照射型約2610万画素「X-Trans CMOS 4」センサー、高速画像処理エンジン「X-Processor 5」を搭載し多彩な表現を可能にしています。フィルムを交換するような感覚で楽しめるフィルムシミュレーション、動物や車などの動体をAIで検出、動画機能としてはSNSに最適な9:16ショート動画モードなども搭載しています。
最近の富士フイルムは高級路線にはしっていて、なかなか購入ハードルも高いものになっていましたがX-M5は比較的リーズナブルな価格で販売となりました。初心者をはじめ、富士フイルムユーザーのサブカメラとしても人気が出そうです。
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目次
FUJIFILM X-M5 レビュー
エントリー層向けのX-M5ですが、実は2013年に発売した初代X-M1からは10年以上も時が流れようとしています。富士フイルムのミラーレスカメラが登場した頃には「10年使えるという意味を込めてXシリーズにした」なんて説明もありました。なんだかとても懐かしいとともに、この10年で結婚して子供が生まれて…みたいな時を富士フイルムと重ねてきたと思うと感慨深い気もします。
そう思いながらこの安っぽい茶色い箱を眺めています(急にディスりだすなど笑)
初代X-M1は富士フイルムに本格的に移行しようか悩んでいた時に使っていたカメラです。はじめてXF35mmF1.4 Rとセットで持ち出し、このチューリップの写真が撮れた時に感動したのを今でも覚えています。もうこれが撮れた瞬間に「富士フイルムすごい!」「メインカメラにする」と決意したのを昨日のことのように思い出します。
YouTube 動画レビュー
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FUJIFILM X-M5 開封・外観チェック
簡易的な外箱になってしまったのは少々残念ですが、この軽い箱の中に富士フイルムの最新カメラが入っていると思うと心がときめきます。夢と希望がつまっています。開封のこの瞬間が大好きです!
付属品
付属品は説明書や保証書、充電ケーブル、ストラップなど最低限です。
軽くて毎日持ち歩けそう
カラーはブラックもありますが、今回はシルバーを購入しました。富士のシルバー塗装ってなんとなく弱い気がして敬遠してたんですけど、X-M5はね…なんだか欲しくなっちゃった(笑)
X-M5の一番の特徴と言えば、シリーズ最軽量(355g)ということでしょうか。質感こそ他の上級機に並ぶのは難しいですが、毎日持ち歩いて多少傷をつけたっていいかと割り切れるところも良いんじゃないかって思います。高級機になってしまったX100Ⅵはなんだかんだで使う時に少し気を使ってしまいます…初代X-M1はもっとプラスチッキーだったのでだいぶん質感は良くなったと思います。
X-H2Sも所有していますが、ちょっとしたイベントや家族のおでかけに持ち出すには少々大きすぎます。そんな中でこのX-M5はサッと取り出せるフットワークこそが武器なんだと思います。他のメーカーには出せないクラシカルな外観も素敵じゃないですか?
イメージセンサーも約2610万画素の「X-Trans CMOS 4」を採用。画像処理エンジンはX-Processor 5ということでいわゆる4.5世代。X-S20と同じような撮影体験が得られるということになります。程よい画素数のおかげでストレージを圧迫しないのも地味に良いと思ってる。もちろんX-M5にもフィルムシミュレーションが搭載されていて、その数は20種類にもおよびます。カスタムでいじっているだけでご飯が何杯もいけるやつ。
上部のダイヤルを回すだけで表現を切り替えられるので多彩な楽しみ方を提供してくれます。動画でもこのフィルムシミュレーションが使えるというのは富士フイルムならではの強みじゃないでしょうか。ダイヤルもコクコクとして感触があってなかなか良いんですよね~!
カメラトップを見てみるとISOやシャッタースピードなどではなく、モードダイヤルとフイルムシミュレーションダイヤルが装備されています。カメラ特融の難しい操作や設定はある程度省いてしまって「撮影の楽しさ」のところを抽出した形でしょうか。それにしても各種設定を行う「Qボタン」が小さい…細かな設定は行わない前提でしょうか。
XF35mm f1.4 Rがとても大きく見える…それくらいボディがコンパクトです。
VLOG撮影にも強く、4K/60Pや1080/240Pといった割と本格的な動画にも対応しているのもポイントです。また本来ならカメラを縦向けにしないと撮影できないような9:16ショート動画モードなんかもあり、撮影時間も15、30,60秒と選べます。編集不要で素材が整うのでインスタグラムなどを始めとするSNS投稿目的の人も楽しめるんじゃないかな。
XF16mmF2.8 R WRのシルバーも合わせて買いました。コンパクトでX-M5に合いますし、動画撮影の機会も増えそうということでマストなレンズになるんじゃないかな。おすすめのレンズ記事とかもまた書かないといけませんね(使命感)
あとはYouTubeなどのレビュワーに嬉しい機能として、美肌モードや商品撮影モードを備えています。ボディ内手振れ補正こそ非搭載ですが色々と遊べるカメラに仕上がっています。ちなみに電子手振れ補正は搭載していますし、そこそこの効き目があるのでよほどこだわらないなら問題ないんじゃないかな。作品レベルはちょっとしんどいだろうけど、このカメラでそれをやろうという人もいないでしょうし…
カメラ左側には端子なし、右側にイヤホンジャックやType-Cなどの端子類が用意されています。モニターがフラットにしまえるのも見のがせないポイント。ファインダーも非搭載ですし背面モニターで撮影をすすめていくスタイルですね。明るい屋外だと正確な確認がしづらいところもありますが、最近のカメラは優秀なのでよほどのこともない限り失敗もない感じはする。静止画もVLOGなどの動画もどんとこいって感じです。
撮りたい瞬間って思いがけずきたりするので、いつでもそばに置いて置ける(使える)というのは軽量モデルの強みとです。
バッテリー、充電関係
バッテリーはNP-W126Sで、撮影可能枚数がノーマルモードで約330枚、エコノミーモードなら約440枚です。旅行やイベントなど、たくさん撮る予定の時は予備も含めて2つあると安心かもしれません。
富士フイルム X-M5 作例
FUJIFILM X-M5 メリット・デメリット
メリット | ・コンデジなみの軽量コンパクトさ ・気軽に撮影を楽しめる ・静止画も動画も結構いける ・毎日持ち歩きたくなる |
デメリット | ・エントリーにしてはお値段高め ・交換レンズの値段も高め ・操作ボタン・ダイヤルが限定的 ・三脚穴の位置 |
FUJIFILM X-M5 まとめ
FUJIFILM X-M5はSNS向けの機能やAI AFをはじめとするイマドキさを演出しながらも、フィルムシミュレーションなど静止画機能も従来からの経験をばっちり生かして(おさえて)るのが素晴らしいです。最近の富士は高級志向に向かっていますし、ともすればとっつきにくさにつながっていたような印象もありました。
X-M5は価格的にも画素数的にも小回りが効いて、気軽に撮影を楽しめるというあるべき姿を取り戻したような気もします。個人的にはX-Pro2、X-T2あたりの勢いとフレンドリーさがあった富士フイルムの黄金時代へと回帰したような懐かしさすら感じました。新ユーザー、現ユーザーふくめて沢山の人に手にとってもらえるようなカメラになることを願います。
製品スペック
有効画素数 | 約2610万画素 |
シャッタースピード | 30秒〜1/32000秒、バルブ(最長60分) |
連続撮影速度 | 最高約8コマ/秒、電子シャッター(1.25x クロップ) 約30コマ/秒 |
撮影感度 | 160-12800(拡張モード80/100/125/25600/51200) |
液晶モニター | 3.2型バリアングル式 約104万ドット |
手振れ補正 | 電子手ブレ補正/6段分 |
動画 | 6.2K(6240×4160)、4K(3840×2160)、フルハイビジョン(1920×1080)他 |
撮影枚数 | 330枚(ノーマルモード)、約440枚(エコノミーモード) |
サイズ | 約111.9(W)x66.6(H)x38.0(D)mm |
質量 | 約355g(電池及びメモリーカード含む) |
転倒予想価格 | 136,400円(ボディ)、152.900円(レンズキット) |
リンク | カメラのキタムラ |