富士フイルム「XF16-80mmF4 R OIS WR」を購入し、しばらく使ってみましたのでレビューしていきます。
広めの焦点距離と、全域でF4の明るさを実現。6段相当の手振れや、防塵防滴といった便利機能を備えたズームレンズです。
風景、ポートレート、スナップ、動画など幅広く使えるレンズになっていると感じました。それでは使用感を作例つきで紹介していきたいと思います。
目次
XF16-80mmF4 R OIS WRの特徴
- フルサイズ換算24-122mm相当の5倍ズーム
- ズーム全域でF4を実現
- 6段相当の手振れ補正機能を搭載
- 最短撮影距離0.35m、最大撮影倍率0.25倍(簡易マクロ可)
- 防塵防滴、耐低温設計
- 大きすぎないサイズ感で440gを実現
ざっと特徴をあげただでも「万能感」のあふれるズームレンズだと言うのが伝わるはず。日常のほとんどをカバーする焦点距離と、意外にも軽いのが思いのほか使いやすいと感じます。
6段相当の手振れ補正もズームレンズとしては最高峰。夕暮れ時や、日が落ちてからでも安心してシャッターを切れるというのは強みでしょう。
しかも全天候(防塵防滴)に対応するなんて最高じゃない?最高オブ最高だと思いますよね。実際に注文が集中して市場での在庫切れが発生。しばらくは「買いたくても買えない状況」だったというのですから人気ぶりもうかがえます。
XF16-80mmF4 R OIS WRの外観チェック
スペックの割に小ぶりなサイズ
24-120mmF4クラスのレンズとしては、比較的コンパクトな印象。長さはやや手に余りますが太さは78.3mmとなっており、同社のXF18-135mm(太さ75.7mm)よりもわずかに太くなっている。
絞り環はクリック感の向こう側に、ググっとしたゴムのような抵抗感を感じる。防塵防滴だからでしょうかね。
ズームの手ごたえは良好で、スムーズにズーミング→固定が可能。カメラを下に向けても自重で垂れ下がることもありません。
XFレンズ最高の手振れ補正
XF16-80mmF4 R OIS WRの最大の特徴の1つが手振れ補正。XFレンズで最高の約6段分を実現しています。ファインダーを覗いてみると像が安定しているのがわかる。製品によってはカクカクと補正が効くケースもあるが、本レンズの場合はスムーズに感じる。
子供の発表会で使ってみましたが、手振れ補正だけでなくAFも速くて正確。「これなら大丈夫」と安心してシャッターを切れたのは記憶に新しい。
ちなみにこれまでのOIS搭載レンズとちがい、オン/オフ切替スイッチがないのが特徴。メニューから選択するようになりました。三脚使用時にはカメラが自動で判断してくれるので手間も感じない。
X-Pro3+XF16-80mmF4 R OIS WR
富士フイルムのカメラは、多くがボディ内に手振れ補正機構をもたない。それゆえに、強力な手振れ補正が効くズームレンズが1本あると心強い。
個人的にはフォトコンにチャレンジしていることもあり、シャッターチャンスに強いズームレンズは本当に頼りになると感じる。
フードは花形で、従来通り回してつけるタイプ。
単焦点レンズの似合うProシリーズだけど、最近はXF16-80mmF4 R OIS WRを着けっぱなし状態。X-Pro3に装着してもバランスが崩れないのが嬉しい。
フィルター系は72mm
XF16-80mmF4 R OIS WRのフィルター径は72mmです。
XF16-80mmF4 R OIS WRスペック
焦点距離 | 16-80 mm |
開放F値 | F4 |
手ぶれ補正 | 約6段 |
防塵防滴 | 〇 |
レンズ構成 | 12群16枚 |
絞り羽枚数 | 9枚 |
最大撮影倍率 | 0.25倍 |
最短撮影距離 | 0.35m |
フィルター径 | 72mm |
重量 | 440g |
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XF16-80mmF4 R OIS WRの作例
スペック的な話が続きましたが、ここからは僕が撮影した写真を見てもらえたらと思います。ボディはX-Pro3を使用しています。
伝家の宝刀「クラシックネガ」を武器に大阪の街をぶらつく。梅のシーズンということもあり、まずは大阪天満宮へ足を運んでみた。
明暗差の大きな難しいシーンでぱしゃり。ハイライト、シャドーともに良い感じで表現されていると思いませんか?渋い赤もこの雰囲気に合っている
なんてことのない日常の一コマ。どこかレトロさに惹かれて反応してしまう。気軽にシャッターを切れるのがXF16-80mmの良さ。構図を作るのも楽。
ズーム全域で0.35m、最大撮影倍率は0.25倍という近接撮影能力も見逃せない。簡易マクロ的な使い方が楽しめる。1本で様々な撮影に対応できる、実に美味しいレンズである。
スナップや旅行にも最適
ワイド側で撮影した1枚。風景やスナップ撮影にも強さを見せてくれる。広範囲の景色を写しこめるので旅先の解放感を表現するに良さそうですよね。
僕はいわゆるファミリーユースレンズとして重宝しています。
写りは全体的にスッキリしていて解像度も十分。
ちょっと気になる背景の写り
やや気になったのが背景のボケや滲みで、ざわざわする感じであまり好みな感じじゃなかったのが残念。(前ボケはきれいなんだけど)
ちょっと玉ボケが不規則というか、数が大きすぎない?って感じることも…しばしば。そんな時は、単焦点レンズに切り替えて撮影していました。
高速AFで被写体を逃さない
XF16-80のAFに不満は感じません。写真では梅にハチが寄ってきていますが、小さな被写体もしっかりとらえることができました。
特にX-Pro3、X-T3、X-T30などの最新モデルと組み合わせると、動き物にもチャレンジしたい欲がムクムク湧いてきます。ペットちゃんの撮影なんかにも向いていそうです。
羽根までバッチリ写っているのを見て、思わずうなったのがこちらの1枚(笑)
XF16-55mm、XF18-135mmと比較
富士フイルムの中には、他にも気になるレンズがチラホラ。ここではそんなレンズ達を比較してみました。
焦点距離 | 16-80mm | 16-55mm | 18-135mm |
開放F値 | F4 | F2.8 | F3.5-5.6 |
手ぶれ補正 | あり | なし | あり |
防塵防滴 | あり | あり | あり |
レンズ構成 | 12群16枚 | 12群17枚 | 12群16枚 |
絞り羽枚数 | ?枚 | 9枚 | 7枚 |
最大撮影倍率 | 0.25倍 | 0.16倍 | 0.27倍 |
最短撮影距離 | 0.35m | 0.3m | 0.45m |
フィルター径 | 72mm | 77mm | 67mm |
重量 | 440g | 655g | 490g |
価格 | 10万円? | 約12万円 | 約8.5万円 |
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防塵防滴性能をもたせてあるズームレンズばかりを揃えてみました。
新レンズのXF16-80mmは、2本のレンズの良い所をとったようなレンズでしょうか?この中で最軽量というのもポイント高しです。どのレンズも質感は良く、ニーズに合わせて選びたいところですね。
XF16-55mmF2.8 R LM WRと比較
富士フイルム最強のズームレンズである16-55ですが、最大撮影倍率や重量、価格あたりがネックとも見えます。
撮れる写真は単焦点に匹敵するとまで言われているので、写りの面ではおそらく最強のままひっくり返ることはないでしょう。F2.8通しというのも強いです。
- ズームレンズ最高峰の画質が欲しい人
- 重さが許容できる人はコレ
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRと比較
XF18-135mmは、望遠域の長さ、5段分の手ぶれ補正効果や、軽さ、価格の面で有利です。
僕も気に入ってるレンズの1つで、X-T3やX-E3などのボディ内手ぶれ補正非搭載機種でよく使いました。3本の中では望遠域が最も長く、フルサイズ換算で200mmあたりまでカバーするのも魅力ですね。簡易マクロ的な使い方もよくしました。
- 望遠域(200mmあたり)をよく使う人
- 価格を少しでも抑えたい人はコレ
XF16-80mmF4 R OIS WRは誰におすすめ?
▶【カメラのキタムラ】FUJIFILM XF16-80mmF4 R OIS WRをチェックする
- キットレンズからのステップアップに!
- 1本でなんでもこなしたい人
- X-H1以外の機種を使っている人
- XF16-55の重さに疲れた人・・・
XF16-80は、撮影機材をできるだけコンパクトにしたい人や、カメラの扱いに慣れてきた人が手を伸ばすレンズなのかな?と感じます。
ボディ内手ぶれ補正を搭載していない、X-T3やX-T30あたりと使ってみるのもおすすめ!機動力を活かして、風景、スナップ、ポートレート、旅行へとガンガン使っていきたいところです。登山とかも良さげですよね。
関連リンク
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