富士フイルムのXF50-140mmF2.8 R LM OIS WRをレビューします。
圧倒的な解像力や美しいボケ、超強力な手振れ補正などカメラマンの作品作りには欠かせない描写性能を誇ります。AFも速くて人によっては手放せないという人もいるほど!
そんな最高級レンズを作例をまじえつつ紹介していきたいと思います。
目次
富士フイルム XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRをレビュー
ズーム全域でF2.8固定の、最高級かつ最高画質のフラッグシップレンズ。描写性能は「絞り解放からピークであるべき」との設計思想でデザインされたレンズだけあって写りはピカイチです。
世界最高峰の5段階手ぶれ補正や、最新のナノGIコーティングなど徹底した設計で作られたレンズでありながら重量は1kgを切っているあたりに強いこだわりを感じます。
僕もいつかは欲しいと思いつつ、XF55-200mmでしのぐ日々を過ごしている。羨望の思いを込めて記事を書いていきたいと思います。⇒購入しました!
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR の外観写真
大きい箱に入ってるのですが、手に入れた喜びも大きい。
防塵防滴耐低温のタフボディ
フルサイズ換算で76~216mm相当の焦点域をカバー。他社のフラッグシップレンズにも必ず準備されている「70-200mm F2.8」とガチンコ勝負の構えですね。ハイアマチュアやプロには必須の1本です。
防塵防滴性能も備えており悪天候でも使える安心感もプロレベルなので、どんなシチュエーションでも使えるのも嬉しいポイントです。
ズーム全域での変化が少なく使いやすい
写真では望遠端の140mmに合わせていますがレンズの全長に変化はありません。絞りはズーム全域でF2.8を実現。クリアでヌケの良い描写力には思わず声がもれます。
金属製のボディは質感も良く、ズームリングやピントリングも気持ちよく回転します。ズームリングのラバーは多少汚れやすいかもしれません。
描写はもとめつつ機動性は損なわない
これまで手をだしにくかった理由の1つが大きさと重さ。イメージしていたよりも幾分コンパクトで、男性なら握って少し余るくらいのサイズ感です。1kgという重量は決して軽くはありませんが、フルサイズなら1.5倍です。XF50-140mmF2.8とX-T3の組み合わせで1.5kgなので、なんとか1日振り回せるかなと思います。
重さ的に許容範囲を超える場合もあるでしょうが、XF55-200もそれなりに大きなレンズだったので大小の差はあれど持ち出す苦労は変わらないように感じています。それよりも良い写真が撮れそうという期待感のほうが勝っている感じですね。
大型のフードと脚座を外して軽量化も可能
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRの存在感を増しているのが大型のフードです。余計な光源をカットするためにも必要な物ではあるのですが、僕はさらなる軽量化と威圧感を減らすために脚座とフードを外して使うことも多いです。
脚座は回転もするので必要ないときは上方向にあげている人もたまに見かけますね。
フィルター径は72mm
XF50-140mmF2.8のフィルター枠は72mmです。余談ですがXF10-24mmF4 R OISと同径です。
X-H1にXF50-140mmF2.8 R LM OIS WRをつけてみた
愛用しているX-H1にXF50-140mmF2.8をとりつけてみました。大きなレンズなのでグリップの深いX-H1だと安定します。この組み合わせだとルックスは最高にカッコイイのですが、個人的にはフードをつけると長いように感じてしまいます。
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRの性能表・スペック
焦点距離 | 50~140 mm |
開放F値 | F2.8 |
手ぶれ補正 | 〇 |
防塵防滴 | 〇 |
レンズ構成 | 16群23枚 |
絞り羽枚数 | 7枚 |
最大撮影倍率 | 0.12倍 |
最短撮影距離 | 1m |
フィルター径 | 72mm |
重量 | 995g |
価格 | 価格を見る |
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRの作例
世界最高峰5段分の手振れ補正でブレ知らず
僕はハイキーの写真が好きなのでシャッタースピードを稼ぐ必要があります。少しでも有利な条件にするためには手振れ補正は有効です。XF50-140mmF2.8なら5段分の手振れ補正が搭載されているので安心してシャッターを切ることができます。
ファインダーを覗くと「止まっている」のがはっきりとわかるレベルです。その証拠にレンズ内から「サー」「シュコー」というような音が聞こえてきます。XF55-200を使っていた時には、ブレが気になることも多かったので本当にありがたく思っています。
リニアモーター搭載でピント合わせが早い
リニアモーターを3個も搭載しているのでピント合わせは高速です。花が好きで撮影しているとハチなどの昆虫が寄ってきます。瞬時にピントを合わせられなければシャッターチャンスはものにできませんが、高速化なAFのおかげで飛んでいる昆虫にもピントを合わせることが出来ました。
XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OISとの比較・ちがい
検討対象になりやすい望遠ズームレンズを比較してみましょう。
XC50-230 | XF55-200 | XF50-140 | |
用途 | カジュアル | バランス | フラッグシップ |
焦点距離 | 50-230 | 55-200 | 50-140 |
F値 | F4.5-6.7 | F3.5-4.8 | F2.8 |
手振れ補正 | 3.5段 | 4.5段 | 5段 |
重さ | 375g | 580g | 995g |
フィルター径 | 58mm | 62mm | 72mm |
価格 | 約3万円 | 約7万円 | 約15万円 |
商品リンク | カメラのキタムラ | カメラのキタムラ | カメラのキタムラ |
富士フイルムから発売されている望遠レンズは、性能が高くなるほど重たく大きくなっていきます。価格も面白いように倍々ゲームになっていますね。
手振れ補正効果はXF50-140mmだけが5段で、他は3.5段ということになっています。この差は数字にするとたいしたことがないように思えますが、体感的には全く別次元だと思っています。XF55-200を使っていたときには割と手振れを起こしていましたが、XF50-140で頻度はグンと下がりました。おまけに解放F値も明るいので効率的に光をとりこむことができ、シャッタースピードを稼げます。
とりあえず望遠レンズを試してみたいという人ならXF55-200mmからスタートするのがおすすめです。このレンズはXマウントでもトップクラスに売れているので実績として十分です。もっと軽いレンズが欲しいのであればXC50-230を選びましょう。作品撮りや自分のスタイルを追求したい人はXF50-140しかないでしょうね!
XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OISから買い替えた理由
XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OISは決して悪いレンズではありません。質感も高いですし普通に使っていて不満を感じることはないかと思います。僕が買い替えた理由はXF50-140mm F2.8が素晴らしいからというのが一番の理由です。それとは別に、XF55-200も割と大きなレンズだったこと、F値(設定)が焦点距離によって変わるという2点です。
望遠レンズを持ち出す機会はそれほど多くはなかったのですが、実際に持ち出してみるとXF55-200だろうとXF50-140だろうと負担はかかるんですよね。ならば写りの良いほうを選択しようじゃないかという単純な理由です。やわらかい作風を好むので、望遠側でボケを作りたいと思った時にF4.8だと厳しいこともありました。手振れしないように1/200-1/300あたりでシャッターを切りたいのですが、そのラインを越えてしまうケースが発生していました。
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRのメリット
- 単焦点に迫る高画質
- ズーム全域でF2.8通し
- 中望遠~望遠域(76~216mm相当)をカバー
- 世界最高峰の5段階手ぶれ補正
- 防塵防滴
XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRのデメリット
- フードを含めると全長が長い
- カバンやバッグに入れるには大きい
- 価格が10万円を超える
僕はリュックサックタイプのカメラバッグを使っているのですが、XF50-140F2.8だと脚座が隣の荷物に干渉することも出てきてしまいました。結果的に入らないことはないのですが重量のせいでバッグの形が崩れたりもします。手持ちレンズの中で、一番大きなレンズなので仕方ありませんね。
描写性能に不満は感じませんが、撮影していないときには荷物以外のなにものでもないのもつらいところ。あとカメラのモニターを見ながら気軽にプレビューなんてこともできなくなりましたね(笑)
描写もデザインも超好みではありましたが、すぐに手に入れられなかった理由は価格にもあります。やはり10万円をこえてくるとボディ購入並みの負担はかかってきます。
単焦点なみの描写なので、85、90、135、200あたりをカバーすることを考えると経済的という見方もできますし、写りは抜群なので少し無理をしてでも手を伸ばしたいレンズだと思います。
こんな人におすすめ!
▶【カメラのキタムラ】FUJIFILM XF50-140mmF2.8 R LM OIS WRをチェックする
- 写りにはこだわりたいと言う人
- 強力な手ぶれ補正が欲しい人
- F2.8通しこそレンズという玄人さん
- 少々の重さは平気という人
XF50-140mm F2.8ならズーミングによって数字が変化することがないので、設定のわずらわしさや慌ただしさから開放されます。瞬発力を求められる撮影はもちろん、「ポートレート」「スポーツ」「動物」「ネイチャー」「アウトドア」とちょっと考えただけでも多用途で使えることがわかります。
単焦点並みの描写力というのも決して大げさではないので、85,105,135,150、200mmあたりの描写が1本で手に入るなら良い選択とも言えるでしょう。このあたりの距離は優秀なレンズが多いですがお値段もスゴイからね・・・あれこれと迷いながら遠回りをするよりも、ひと思いに買ってしまったほうが経済的負担も小さいかもれいません(笑)
ぜひとも赤バッジの標準レンズであるXF16-55mm F2.8とセットで使ってもらいたいものです。⇒FUJIFILM XF16-55mmF2.8 R LM WR レビュー
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