「動画編集におすすめのパソコンはありますか?」そんな質問が増えてきています。YouTubeなどの動画配信プラットフォームが広まっているのも需要が高まっている理由の1つかもしれません。
あまり詳しくない人からすると、何を根拠にパソコンを選べば良いのかサッパリわからないはずです。ちなみにゲーミングPCは高い処理能力を持つパーツで構成されるため快適な動画編集に非常に向いています。もちろんクリエイター向けとして販売されているパソコンも相性が良いです。
この記事では「動画編集」にフォーカスをあてて、どんなパソコンが快適なのか、スペックはどう選べばいいのか、おすすめモデルはどれなのか?YouTubeに何年も投稿を続けている僕が丁寧に解説していきます。読めばきっとあなたに最適なパソコンが見つかるはずです。
目次
動画編集に必要なスペックは?

動画編集はパソコンに負荷のかかる作業なので、性能が追いつかないと処理をまともに完了することさえできません。安価だったからという理由だけでパソコンを選んでしまうと処理が完遂できずに無駄な買い物になってしまうということもあるんです。
ゲーミングPCは、一般的なパソコンと比べて負荷の大きい3Dゲームなどを快適にプレイするために作られています。 そのため高性能なパーツが搭載されているので、動画編集のように高い負荷がかかる作業にも非常に効果的なのです。
メモ
・高性能なCPUが搭載されている
・高性能なGPU(グラフィック)が搭載されている
・大容量メモリで作業が快適
・優れた冷却性能を備える
それでは、それぞれのパーツやポイントについて解説していきます。
CPU
パソコン全体の司令塔で、人間なら頭脳にあたります。コア数が多いほど、複数の処理を同時に行えるため編集が快適になります。動画編集では複数のエフェクト処理などを行うため、CPUの性能が作業時間に直接影響します。迷ったら「Core i7/Ultra7」「Ryzen 7」など、少し良いものを選ぶのがおすすめです。
GPU(グラフィックボード)
映像の処理を専門的に行うパーツで、動画の書き出し(レンダリング)やエフェクト処理を高速化してくれます。プレビューの滑らかさにも影響しますし、書き出し時間の短縮にも貢献します。 特にNVIDIAのGeForceシリーズは、多くの動画編集ソフトで最適化されているため安定感があります。CPUと同じくらいGPUも優先度の高いパーツです。
具体的な一例をあげておきます。
| クラス | 用途 | パーツ |
| モバイル | イラストや写真編集 | GeForce MX550、Iris Xe |
| エントリー | ショート動画 | GeForce RTX3050 |
| ミドルクラス | フルHD動画編集 | GeForce RTX4050/RTX5050~ |
| ハイクラス | 4K動画編集 | GeForce RTX5060Ti〜 |
モバイル向けの製品は、本格的な動画編集をするにはちょっと物足りません。ショート動画などなら行ける場合もありますが、余裕をもっているとは言えないので、最低でも専用GPUを搭載したモデルを選んで下さい。長尺の動画を作るつもりならRTX4050やRTX5050以上、4K編集も視野に入れているならRTX5060Ti(できればRTX5070)以上がおすすめです。
メモリ
編集中のデータを一時的に保存する場所です。複数のアプリケーションを同時に開いたり、長尺動画や高解像度の素材を扱ったりするとメモリを大量に消費します。容量が大きいほど複数のソフト(マルチタスク)や高解像編集でも動作が安定します。初心者クラスなら16GBもありですが、快適さを求めるなら32GBは必須です。
SSD
OSやアプリをインストールしておく領域です。動画のデータも扱うようであればメインとサブ(作業用のデータストレージ)に分けて運用するのもおすすめです。高速なNVMe SSDを選ぶことで快適性が高まります。
冷却性
動画編集や3Dゲームなどでは高負荷作業が長時間続くため、PC内部は高温になる傾向にあります。そのため強力な冷却ファンを搭載するなど、熱を効率的に逃がしてやる配慮が必要です。
よくある質問・間違い・選び方のコツ

ポイント
・パーツの優先度は?
・メモリが多ければいいんですよね?
・デスクトップかノードPCどっち?
パーツの優先度は「GPU(グラボ)」→「CPU」→「メモリ」→「SSD」という感じでしょうか。基本的にはメモリとSSDを必要量確保し(32GB+1TBみたいな感じ)予算内でCPUとGPUの性能を可能なだけ引き上げるという考え方が良いかと思っています。
よくある勘違いで「メモリがあれば快適」というのがあります。メモリはあくまで橋渡し役なので、CPU,GPUが低スペックだと快適にはなりません。いくら古いPCにメモリをつんでも処理は早くならないし、メモリを多く積んだからといってHDDがSSD並みに高速になることもありません。初心者なら16GBあたり、ある程度本格的に作業する人でも32GBで良いでしょう。
「デスクトップかノートPCか」という質問に関しては、外出先で動画編集したいならノートPC一択という感じですね。あとはデスクトップの設置スペースがないとか、予算的にモニターまで買ってられないという人もノートPCが良いでしょう。ただし、ノートパソコンが便利な一方で、同じ価格帯ならデスクトップPCの方が高性能になりやすく、後からパーツの交換や増設がしやすいというメリットもあります。自分の成長とともにパーツ交換が行えたり、冷却性能面でも有利なので僕はデスクトップを利用しています。
初心者・中級者・上級者向けおすすめスペック
| パーツ | 初心者 | 中級者 | 上級者 |
| CPU | Intel Core i5 / AMD Ryzen 5 | Intel Core i7 / AMD Ryzen 7 | Intel Core i9 / AMD Ryzen 9 |
| GPU | RTX3050、RTX4050 | RTX5060、RTX5060Ti、RTX5070 | RTX5070Ti~ |
| メモリ | 16GB | 32GB | 32GB~ |
| ストレージ | 500GB~ | 1TB~ | 2TB~ |
| モニター | フルHD(1920x1080) | WQHD~4K | 4K、カラマネ対応 |
| 予算 | 15万円前後 | 20万円前後 | 30万円~ |
| 用途 | フルHDの簡単な編集、ショート | 長尺動画、実況配信 | 4K、3DCGなど本格的な映像制作 |
最近はパーツの高性能化しているのもあって高騰傾向です。たまに「10万円で動画編集できるパソコン教えて」と言われますが、なかなか難しいと言わざるを得ない状況です。変に安いモデルを買って、結局編集できなかったとかアプリが途中で落ちるとかストレスをためるだけです。動画編集を快適にするためにも予算は最低でも15万円以上は見ておきましょう。
価格を抑えるためには「BTOパソコンメーカーを利用する」のが最もおすすめです。ドスパラ、マウスコンピューターなどのメーカーでは、CPUやメモリなどのスペックを自分好みにカスタマイズして注文できる(BTO)パソコンがあります。ラインナップも豊富だし、不要なスペックを削ったり、必要な部分だけ強化したりもできるのでコストパフォーマンスに優れています。
また編集作業を快適にするにはモニターも非常に重要です。正確な色味で編集するために、色再現性に優れているモデルを選ぶのも重要になってきます。編集アプリでは各項目を色々触らないといけないので、フルHDでは少し狭いと感じるはずです。可能ならWQHD以上のモニターを選ぶことで作業効率が高まります。あと単純にきれいなモニターはテンションが上がります(笑)
【予算15万円前後】初心者 簡単な動画編集におすすめのパソコン
| モデル名・リンク | CPU | GPU | メモリ | SSD | ポイント |
| GALLERIA RM5C-R56 | Core i5-14400F | RTX5060 | 16GB | 1TB | Intelで安定動作 |
| HP OMEN 16L | Core i5-14400F | RTX5060 | 16GB | 1TB | コンパクトでパワフル |
| NEXTGEAR JG-A7G60 | Ryzen 7 5700X | RTX5060 | 16GB | 1TB | 標準で3年保証、初心者にもやさしい |
| FRGHL550/WS1013 | Ryzen 7 5700X | RTX5060Ti | 32GB | 1TB | コスパ抜群の15万円切り! |
| Lightning-G AV7XRB | Ryzen 7 5700X | RX9060XT | 16GB | 500GB | 16GB VRAMが効く |
| NEXTGEAR JG-A5G60 | Ryzen 5 4500 | RTX5060 | 16GB | 1TB | 5点セット全部揃う(CPU性能は低め) |
| NEXTGEAR JG-A7A8X | Ryzen 7 5700X | RX7800XT | 16GB | 1TB | WQHDゲーミングも視野に |
初心者におすすめのゲーミングパソコンだと、CPUは「Core i5-14400FやRyzen 7 5700X」がおすすめになります。GPUはRTX5060が中心になってきますが、RX9060XT、RX7800XTなどVRAM容量が豊富なモデルも選択できます。最新ゲームや配信、将来性も考えるなら悪くない選択です。
このあたりのパソコンがあれば、基本的にフルHDの簡単な動画は作れますし、YouTubeやSNS向けのショート動画も快適に作れるはずです。イラストやアイキャッチ、スライドなども問題なく作れるので初心者が困ることはありません。
はじめてパソコンを購入する人なら「NEXTGEAR JG-A5G60」の5点セットがお得。モニターやキーボード、マウスなどのデバイスが一度の買い物でそろいます。ただしCPU(Ryzen 5 4500)の性能が低めで、こだわった作業には力不足になるかもしれません。保証やサポート面を重視したいなら、標準で3年保証と24時間×365日サポートがついてくるマウスコンピューターを選択するのがおすすめです。
【予算20万円前後】中級者 動画編集におすすめのパソコン
| モデル名・リンク | CPU | GPU | メモリ | SSD | ポイント |
| FRGKB860/WS1030/NTK | Core Ultra 7 265F | RTX5060Ti | 32GB | 1TB | Core Ultra7で約20万円 |
| NEXTGEAR JG-A7A8X | Ryzen 7 5700X | RX7800XT | 16GB | 1TB | 旧パーツだけど性能は高い |
| Lightning-G AV7XRB | Ryzen 7 5700X | RX9060XT | 16GB | 500GB | 16GB VRAMがゲームに効く |
| NEXTGEAR JG-A7G6T | Ryzen 7 7700 | RTX5060Ti | 16GB | 1TB | 標準3年保証+24時間x365日サポート |
| Lightning-G AF7W | Ryzen 7 7700 | RTX 5070 | 16GB | 500GB | RTX5070搭載で17万円台は安い |
| GALLERIA XA7C-R57-B | Core i7-14700F | RTX 5070 | 16GB | 1TB | 黒いGALLERIAがクール |
| FRGHLMB650/WS1030 | Ryzen 7 9700X | RX7900XT | 32GB | 2TB | 20GB VRAM搭載、マルチユースで大活躍 |
予算が20万円くらいになってくると性能に余裕が出てきますので、動画編集でもこだわった作業が可能になってきます。CPUは「Core i7-14700FやRyzen 7」が選択できますし、GPUの性能も惜しみなく発揮することができるでしょう。もちろんゲームも快適に遊べます。
予算をCPUにふるか、GPUにふるかで目的を分けることもできますし、VRAM容量が豊富なモデルを選択すれば配信やゲーム実況でも強みを発揮してくれるはずです。メモリはデフォルトで16GBのモデルも多いので、カスタマイズで32GBにして下さい。
もしもパソコン選びで迷ったらこのクラスから選択するのがおすすめ。多くの用途で快適性を得られますし、パフォーマンスに余裕があるだけ将来性も担保できます。せっかくパソコンを買ったけど負荷をかけたら効率ガタ落ち…みたいなことが起こりにくいのもこのラインからです。
【予算30万円】上級者 4K動画編集におすすめのパソコン
| モデル名・リンク | CPU | GPU | メモリ | SSD | ポイント |
| FRGHLMB650/WS1030 | Ryzen 7 9700X | RTX 5070Ti | 32GB | 1TB | ピラーレスで見た目も美しい |
| GALLERIA XA7C-R57 | Core Ultra 7 265F | RTX 5070 | 32GB | 1TB | 最新AAAタイトルも高設定で遊べる |
| DAIV KM-I7G70 | Core Ultra 7 265 | RTX 5070 | 32GB | 2TB | クリエイター向けの設計 |
| FRGPLB860/WS1104 | Core Ultra 7 265KF | RTX 5070Ti | 32GB | 1TB | CPU処理能力が自慢 |
| NEXTGEAR HD-A7G7T | Ryzen 7 9800X3D | RTX 5070Ti | 32GB | 1TB | 4Kゲーム、水冷クーラーで安定動作 |
| G TUNE FZ-I7G80 | Core Ultra 7 265K | RTX 5080 | 32GB | 2TB | こだわりの高性能ゲーミングPC |
このクラスになってくると「圧倒的な処理速度を実現」しているので、プロレベルの編集作業もこなせるようになってきます。超がつくほどの高性能モデルばかりなので、数年前に同じ価格帯で購入した人でもその進化に驚くはずです。
見た目や冷却性にもこだわれますし、ほとんどのモデルが32GB以上のメモリを搭載しているのでマルチタスクにも強いです。高負荷編集作業中でもイラストを作ったり、高設定ゲーミングでも配信を行えたりと自由度が広がります。ミドルからハイエンドクラスへのレベルアップは、エントリー→ミドルの性能向上よりは少ないかもしれませんが、やはりハイクラスからしか得られない栄養はあります。
人よりもワンランク上の環境を構築したいとか、有利な環境で作業を進めたいというプロ気質の人におすすめのランクになります。
動画編集におすすめのノートパソコン
| モデル名・リンク | CPU | GPU | メモリ | SSD | ポイント |
| GALLERIA RL7C-R45-5N | Core i7-13620H | RTX 4050 | 16GB | 500GB | カジュアルなクリエイト作業向け |
| GALLERIA RL7C-R55-5N | Core i7-14650HX | RTX 5050 | 16GB | 500GB | CPU性能に余裕あり |
| DAIV S5-A7G60SR-A | Ryzen AI 7 350 | RTX 5060 | 16GB | 500GB | 軽量なのにパワフル |
| G TUNE P5-I7G70WT-C | Core i7-13620H | RTX 5070 | 16GB | 500GB | RTX5070搭載が嬉しい |
| GALLERIA ZL9R-R57T-6 | Ryzen 9 9955HX | RTX 5070 Ti | 32GB | 1TB | デスクトップ並みの処理を実現 |
| G TUNE H6-I9G7TBK-C | Core Ultra 9 275HX | RTX 5070 Ti | 32GB | 1TB | モバイル環境でも妥協できない人に |
ノートパソコンはどうしてもデスクトップに処理能力では劣るものの「場所を選ばず作業できる」のが圧倒的な強みになります。標準構成のままだとメモリやストレージ容量が不足気味ですのでカスタマイズの必要はありますが、動画編集も十分こなせるモデルがたくさん存在します。
僕はYouTubeへの動画投稿を定期的に行っていますが、フルHDで15分前後とかなので実際ノートPCでもスペック的には不足ありません。ゲームの検証のためにデスクトップを使っている感じです。もちろんハイエンドクラスになるとデスクトップ並みの処理が行えるものも出てきたりしますので、イベント会場で即座に動画を仕上げないといけないとか、3DCG表現に使いたいみたいな人の選択肢にもなるはずです。
これらの情報をもとに、あなたの作りたい動画のレベルや予算に合わせて最適な1台を見つけて下さい!
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