※2023年4月11日より型番が「G-Tune FZシリーズ」へと変更になりました。
マウスコンピューターの「G-Tune HP-Z」をレビューします。(製品貸出元:株式会社マウスコンピューター)
Core i7-13700KF×GeForce RTX 4080を搭載したフラッグシップゲーミングパソコンです。CPUは16コア24スレッドで当然ながらハイパフォーマンスですし、組み合わせるGPUも最新のGeForce RTX4080と贅沢な仕様です。「これで満足できないはずないよね?」ってくらい高性能です。
各ベンチマークやRAW現像、動画編集にかかった時間なども掲載しますので参考にしてみてください。
目次
G-Tune HP-Zとは?
マウスコンピューターが展開するブランドは、一般向けの「mouse」、ゲーミングの「G-Tune」、クリエイター向けの「DAIV」とあります。
そのゲーミングブランドのG-Tuneの中でもフラッグシップにあたるモデルで、最新パーツで構成されているのが特徴。SSDも爆速のNVMe Gen4×4ですし、メモリもDDR5-4800、おまけに水冷CPUクーラーが標準搭載されるなど本格的な仕様です。
G-Tune HP-Zの特徴はこんな感じです。
- Core i7-13700KF
- GeForce RTX 4080
- 水冷CPUクーラー(360mmラジエーター)を標準搭載
- 直線を生かしたシャープなデザイン
- 性能重視のゲーマー、クリエイターにおすすめ
G-Tune HP-Zのスペック
CPU:Core i7-13700KF
GPU:GeForce RTX 4080
メモリ:32GB
ストレージ:1TB NVMe SSD + 4TB HDD
電源:1200W 【80PLUS® PLATINUM】
サイズ:215×490×481 mm
重量:19.2kg
G-Tune HP-Z 外観チェック
※従来モデルの写真を使用
フロント側には強化ガラスが採用されていて、アクセントに赤色が入っているのが特徴。シャープさと力強さが伝わってくるようです。存在感のある筐体ということもあって重量は約20kgです。無理せずも2人で開封・設置することをおすすめします。
USBなどのインターフェース類はトップにまとめられておりアクセスもしやすいです。このモデルの電源ボタンは少し奥まっていて硬い印象があるので、もう少しソフトになっても良いような気がします…あとType-Cが前面にくると完璧なんですけどね。
120mmのリアファン、インターフェース、電源などが確認できます。エアフローは底面から背面へと抜けるタイプで、GPUに直接風があたる仕様になっています。水冷CPUクーラーを採用していますので高い冷却性が期待できます。ただしファン音はそれなりにします。
G-Tune HP-Z レビュー
CPU性能チェック:Core i7-13700KF
搭載されているCPUは、第13世代Core i7-13700KFです。16コアでパワフルに動作、圧倒的な処理能力を実現しています。第12世代でも相当感動しましたが、まだ性能が上がるんですね…
参考までに、一部のCPUと比較した例をご覧ください。PassMarkのデータを参照しています。
CPU | スコア |
Core i7-13700KF | 46459 |
Core i9-12900KF | 41515 |
Core i7-12700 | 32016 |
Core i9-11900KF | 25454 |
Ryzen 7 5800X | 28495 |
Ryzen 5 5600X | 22168 |
Ryzen 7 3700X | 23857 |
Core i7-13700KFは、従来のCore i9-12900KFと比較しても約5000もスコアがアップしています。
世代が変わって従来よりもワンランク上がる(新Core i7が旧Core i9並みの性能)というのはよくあることだと思うんですが、大幅に超えてしまっているのはちょっと驚きました。
RAW現像(写真編集)性能をチェック
無料現像ソフトの「RawTherapee」を使って100枚のRAWデータの一括変換にかかった時間を計測。
モデル | CPU | 時間 |
G-Tune HP-Z | Core i7-13700KF | 1分53秒 |
G-Tune XP-Z | Core i7-13700KF | 1分51秒 |
G-Tune EP-Z(新) | Core i9-12900KF | 2分01秒 |
DAIV Z7 | Core i7-12700 | 2分16秒 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X | 2分39秒 |
DAIV A5 | Ryzen 5 5600X | 2分43秒 |
G-Tune EP-A(旧) | Ryzen 7 3700X | 3分12秒 |
処理時間は1分53秒で、Core i7-13700KFの性能がしっかり引き出せています。RAW現像処理に関してはトップクラスの性能をもっていますので、RAW現像が日課の人にはおすすめできます。
ただ、第12世代でも十分な性能をもっているので、趣味レベルならオーバースペックかもしれません。
NVMe対応 SSDで爆速!
ストレージはNVMe対応 SSD(Gen 4)が搭載されており、実測で5000MB/sの転送速度を実現しています。
このクラスのSSDとしてはスタンダードな転送速度で、欲を言えばもうワンランク上を標準採用としてほしかったところです。4TB HDDも標準搭載なので、すぐに容量不足に陥ることもないでしょう。ストレージの拡張(追加)も可能です。
GPU性能:GeForce RTX 4080
FF15のゲームスコア
モデル(GPU) | 設定 | スコア |
G-Tune XP-Z (RTX4090) | 1920×1080(標準品質) | 23462(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 18155(非常に快適) | |
G-Tune HP-Z (RTX4080) | 1920×1080(標準品質) | 23462(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 13261(非常に快適) | |
G -Tune EP-Z (RTX3080) | 1920×1080(標準品質) | 18538(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 8564(快適) | |
raytrek ZF (RTX3070) | 1920×1080(標準品質) | 16658(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 6646(快適) | |
DAIV Z7 (RTX3060) | 1920×1080(標準品質) | 15430(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 5477(やや快適) | |
DAIV Z9 (RTX2080S) | 3840×2160(標準品質) | 5580(やや快適) |
重量級タイトルの4K解像度設定でも「非常に快適」の結果が得られています。GeForce RTX3080と比較すると約53%高いスコアで、GeForce RTX4080と比較すると約37%低いスコアです。
ちなみにフルHDクラスだとGeForce RTX4090/4080の差はわずかです。より負荷のかかる領域でこそ真価を発揮するパーツですので、性能重視の人向けと言えるでしょう。
G -Tune HP-Zは動画編集に使える?
Resolveを使って動画編集能力をチェックします。ミラーレスカメラで撮影した4Kデータを使って簡単な動画を作成→フルHDへのレンダリング時間を測定しています。
モデル | 構成 | 処理時間 |
G-Tune XP-Z | Core i7-13700KF×RTX4090 | 44秒 |
G-Tune HP-Z | Core i7-13700KF×RTX4080 | 47秒 |
G -Tune EP-Z | Core i9-12900KF×RTX3080 | 49秒 |
DAIV Z7 | Core i7-12700×RTX3060 | 1分12秒 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 1分25秒 |
GALLERIA XA7R-R36 | Ryzen 7 3700X×RTX3060 | 1分36秒 |
フルHDクラスの編集にしか使わないのであれば、確実にオーバースペックですね。4K解像度での編集作業も快適に処理を終えました。これまで主流だったもののレベルが1段引きあがった印象ですね。まさに次世代対応のパソコンだと思います。
G-Tune HP-Zの感想・評価
メリット | デメリット |
・最高クラスの処理能力 ・存在感のある筐体がカッコいい ・ゲーム/クリエイトで最高の環境が作れる | ・大きくて重たい ・設置、移動、メンテナンスが大変 ・電源ボタンがかたい |
性能面ではまったく文句のつけようもなく、あらゆる作業で快適性を得られるパソコンだと思います。こだわりの強いゲーマーやクリエイターにこそ相応しいモデルかもしれません。
逆にデメリットは大きさですね。設置が大変なので体を傷めないように注意してください。贅沢を言えばSSDの転送速度ももう少し欲しかったところですかね。あとType-Cの追加などを含めて、フロント側のインターフェースをそろそろ見直すタイミングに来ているような???
それとかなり高額な製品ですので、公式サイトのセールなどを上手く活用して購入することをおすすめします。
G-Tune HP-Zシリーズをおすすめしたい人
- CPU処理能力が必要な人
- ゲーミング環境を追求したい人
- 最新モデルが使いたい人
- 予算に余裕のある人
- 次世代対応を考えている人
マウスコンピューターの「G-Tune HP-Z」を紹介しました。
Core i7-13700KFは従来のCore i9をしのぎ、GeForce RTX4080もRTX3000シリーズと桁違いのパワーを見せてくれました。性能面では全く文句のつけようがなく、これまでよりもワンランク上の世界を体験できるパソコンです。ほとんどの人がもて余すほどのハイスペックモデルですが、次世代を見つめているユーザーに検討してもらいたいですね。
公式サイトでは「期間限定のセール品」「アウトレットモデル」「店舗即納モデル」など、お得に手に入れるチャンスもあります。欲しい方は定期的にチェックされると良いことがあるかもしれません。
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