Lenovo Legion Goをレビューします。(機材貸出元:Lenovo)
8.8型 2,560 x 1,600(144Hz/タッチパネル)モニターを搭載したモバイルゲーミングパソコンです。両サイドに着脱式のコントローラーを配置し、外せばタブレット的な使い方もできるようになっています。CPUにはAMD Ryzen Z1 Extremeプロセッサーを使用しており、モバイル環境下でのゲーム、編集作業も可能なほどハイパフォーマンスを見せます。
この記事では、ベンチマーク結果や使用感などをレビューしていきますので参考にして下さい。
目次
Lenovo Legion Goレビュー
- 液晶:8.8型 WQXGA(144Hz/タッチ対応/IPS)
- CPU:Ryzen Z1 Extreme
- GPU:AMD Radeon グラフィックス(CPU内蔵)
- メモリ:16GB
- SSD:512GB
Lenovo Legion Goは、モバイルゲーミングPCとしてはトップクラスの性能を誇るRyzen Z1 ExtremeをCPUに採用。この製品単体でゲーミング体験が可能なだけでなく、写真や軽めの動画編集まで対応できるほど可能性を秘めています。
YouTube動画レビュー
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外観チェック
Lenovo Legion Goは、8.8型の大画面を採用したモバイルゲーミングパソコンになります。同ジャンルのライバル製品よりも大きな画面になっているだけでなく、解像度も2560x1600と高くなっているのが特徴です。そのため緻密な表現が可能なだけでなく、作業性も良くなっているのが特徴です。コントローラーを外してモバイル用の小さなキーボード、マウスを持ち歩くのも良いでしょう。
モバイルゲーミングPC市場は非常に好評のようで、Legion Goについてもすでに時期モデルの開発にうつったとかなんとか…
背中側にキックスタンドが装備されているのも便利です。この状態なら動画コンテンツ視聴も楽に行えますし、タッチパネル対応なので新幹線や飛行機などの移動中に使うのもおすすめです。
また冷却面でも他社製品より余裕のある作りのように感じます。ファンの音もうるさいと感じるほどでもありません。
モデル | 寸法 | 重量 |
Lenovo Legion Go | 幅298mm×奥行131mm×高さ40.7mm | 約854g |
ASUS ROG Ally | 幅280mm×奥行111mm ×高さ212~3.24mm | 約608g |
Switch(有機EL) | 横242mm×奥行102mm×厚さ13.9mm | 約420g |
本体サイズはタブレットとコントローラーを合わせて約 298x40.7x131mm、重量は約854gです。タブレットだけなら約639g、コントローラーは約215gです。ライバルのASUS ROG Allyと比較しても一回り大きく、重たくなっていますね。
▼ASUS ROG Allyについてもレビューを行っています。良かったら読んでください。
着脱式コントローラーはやや取り外しにクセがありますが、慣れればどうということはありません。付属品としてポーチもついてくるのが嬉しいところです。65WType-CのACアダプターのプラグが折り畳み式になっていないのがやや残念ポイントでしょうか。
右側のコントローラーはコントローラードックとジョイントが可能。下部にある切替レバーでfpsモードにすればマウスとして利用可能です。使用頻度はあんまり高くなさそうですが…
この手の製品は全ての人におすすめできるモノでもないとは思いますが、パソコンとタブレットを1つでかねてしまうので案外使いどころは広いです。PC+タブレットの更新を考えている人には、Legion Goを購入すれば1台2役をこなすので結果的に安上がりになるかもしれませんね(笑)
インターフェースはUSB4 Type-Cが上下に1個づつの計2個、コントローラーのスイッチは数えきれないほど多いです…詳細は公式サイトでチェックしてください。おじさん世代には全部使いこなすのが困難だと感じてしまうほどです(笑)
USB-Type-Cが2つ用意されているものの、底面にある1つはつぶれてしまうので実質は1つ。充電を行ったらデバイスが使えないのは不便なのでハブを用意したほうが絶対に良いと思います。僕はj5createのiPad用アダプターを使っています。USB3.1 Type-A、HDMI、Power Delivery(100W)4K60Hzに対応するなどなかなかに便利です。
Lenovo Legion Go 性能・ベンチマーク
CPU:Ryzen Z1 Extreme
CPUは高性能なRyzen Z1 Extremeで、市場に何製品も投入されているので信頼できると思います。参考程度に、この手の製品に多く採用されているCPUの性能を並べてみました。
Legion Go | Ryzen Z1 Extreme | 1920 × 1080 / 50-60fps |
ROG Ally(RC71L) | ||
Steam Deck | AMD APU | 1280 × 800 / 30-40fps |
ONEXPLAYER 2 | Ryzen 7 6800U | 1920 × 1080 / 40-50fps |
ONEXPLAYER mini Pro | Core i7-1260P | 1920 × 1080 / 30-40fps |
ライバルとしては「ROG Ally」「Steam Deck」あたりも上がってくるかと思います。Steam Deckに関してはプロセッサーも旧世代で、OSもArch Linuxベースなのである程度制約がかかるという弱点もありました。ディスプレイ解像度もLegion Goが最も優れていますので、表現力にこだわりたいユーザーも満足できるはずです。
GPU:ゲーム性能
モデル | 設定 | 結果 |
Legion Go | 1920×1080(標準設定) | 3557(普通) |
ROG Ally | 3569(普通) | |
mouse K7 (GTX1650) | 5552(やや快適) | |
mouse K5 (MX550) | 3630(普通) | |
DAIV 4P (Iris Xe/1260P) | 1280×720(軽量品質) | 4029(普通) |
FF15は結構重たいタイトルなのですが、フルHD設定で普通という結果が得られています。同じCPUを採用しているROG Allyとは、同等のスコアと見て良さそうです。またGeForce MX550クラスに迫るスコアが出ているのもポイントですね。
ただバッテリー消費が尋常じゃなく速いので、本格的なゲームプレイなら1~2時間で消耗しきってしまいます。ACアダプターやモバイルバッテリーは必須と言えるでしょう。別の方法ではクラウドゲームで対応するというのも手かもしれません。
パルワールド
解像度 | 1920×1080 |
画質設定 | 最低 |
FPS | 40FPS前後 |
最近爆発的な話題を呼んでいたパルワールドは、フルHD最低画質設定で40fps前後出ていました。拠点などのパルが大量に作業している場所ではさらにフレームレートが落ちますが、おおむねプレイに支障はないでしょう。最低画質なので岩や木などの質感は失われています。
エルデンリング
解像度 | 1920×1080 |
画質設定 | 中 |
FPS | 40FPS前後 |
エルデンリングでテストを行ったところ、フルHD中設定で40FPSといったところ。贅沢さえ言わなければプレイは全然可能だし、ボス戦などの厳しいシーンではちょっと設定を落とせば快適にプレイできそうです。
7 days to die
解像度 | 1920×1080 |
画質設定 | 中 |
FPS | 60-70FPS前後 |
7 days to dieはフルHD中設定で60-70fpsあたり。ただしコントローラーと相性が悪いのか、移動や視界のコントロールがうまくできないことがしばしば発生しました。ボタンが多すぎて対応しきれていないのか、相性なのかわかりませんがそういった事態も発生することは頭に入れておいたほうが良いかも?ちなみに箱コンを接続すると問題なくプレイできました。
Lenovo Legion Go メリット・デメリット
メリット | ・大画面で見やすい! ・性能も申し分ない ・軽めの編集作業も可能 ・ケース付きなのが嬉しい |
デメリット | ・万人受けする製品ではない ・コントローラー着脱がやや難しい ・電池持ちはイマイチ ・インターフェース不足、相性問題 |
Legion Goは、普段使いなら全く問題ないだけでなく、ゲームや編集作業も快適に行える性能を持ち歩けるというのが強みですね。コントローラーの着脱はやや難があることもありますが、外せるというのは自由度も上がりますし、タブレット的に使えるのも良かったです。スマホやタブレットの使用頻度が下がっちゃうかもしれませんね。
一方で相性問題やインターフェース不足という弱点は類似製品と同じように抱えている印象。マウスやキーボードもあったほうが絶対にいいので、ハブなどの周辺機器を用意する必要は出てきそうです。あと個人的に最大の弱点だと感じるのはバッテリー持ちです。せめて数時間もってくれないと難しいような気がしますね。Legion Goに限らず、この手の製品全てに言えることですが…
Lenovo Legion Goをおすすめしたい人
- 面白いパソコンが欲しい人
- 出先でゲームを楽しみたい人
- フットワーク重視の人
- 工夫して使うのが好きな人
Lenovo Legion Goをレビューしました。
本来の目的であるゲーミング性能では、フルHD(低~中設定)あたりで40fpsあたりが出せます。プレイは行えるものの「快適」というところに到達するのはもう一歩かもしれません。USB4対応なのでeGPUを使ったり、設定にはこだわらないという個人としての資質も問われるかもしれません。インターフェース不足を自力で解消したり、持ち出し用に折り畳み式のキーボードを探したりといった、自分で工夫するのが好きな人にはたまらない製品だと感じました。長く遊べる製品だと思いますよ!
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