LG UltraFine 4K Display(24MD4KL-B)を購入したのでレビューします。
23.7インチのコンパクトサイズで、4K(3840 x 2160)解像度に対応するトンデモモニター。もちろんIPSパネルで、広色域DCI-P3 98%に対応するなどクリエイト作業にも抜群の強さを見せます。同梱のThunderbolt 3により最大85Wでの電源供給も可能なためケーブル類もスッキリ。
あらゆる点でデスクが美しくなること間違いなし!Macユーザーなら気にならない人はいないと思うので、しっかりとレビューしていきたいと思います。
目次
LG UltraFine 4K Display(24MD4KL-B)レビュー
- 23.7インチ 4K-UHD(IPS)
- グレアパネル
- P3の広色域に対応
- 輝度500 cd/m²
- ステレオスピーカーを装備
- Thunderbolt 3(入力と出力、デイジーチェーン接続に対応)x 2
- USB-C(USB 3.1 Gen 1、5Gb/s)x 3
- Power Delivery機能(85W)
- 操作ボタンレス
- VESAカバー付属
- 高さ41.8×幅55.6×厚み23cm(スタンドなし5cm)
- 重量は約7Kg
- Mac専用モニター
一言で言ってしまえば「MACに最適化されたモニター」で、MacBook AirやProのRetinaディスプレイがそのまま大きくなったようなイメージです。
4Kの高精細なIPSパネルで写真や映像を彩ってくれ、趣味で撮りためたデータを眺めるだけでもうっかりと幸せになっちゃうモニターでした(笑)DCI-P3を98%カバーするとあって色や鮮やかさの点でも不満はありません。
またデイジーチェーンでの4K2画面出力や、MacBookの充電もケーブル一本で可能にするなど互換性の面でも申し分ありません。
最近はBenQの「SW321C」「EW3280U」などの32インチモニターを使っていましたが、よりコンパクトな環境でWebコンテンツ制作が可能になったことが嬉しいです。
21.5型の旧モデルからすると若干解像度が下がっていたりしますが、60W→85Wになっていたり、Thunderbolt 3が2つになっていたりと利便性は高まっています。
ほんと全てのMacユーザーに使って欲しいほど素晴らしい・・・上位には27インチのLG UltraFine 5K Displayもあり、そちらも人気があるみたいですが税別15万円と倍近い値段がネックなんですよね。
LG UltraFine 4K Display(24MD4KL-B)You Tube動画
You Tube動画でも解説していますので良ければご覧ください。
LG UltraFine 4K Display(24MD4KL-B)を開封からの組立
ここからは開封の様子をお届けします。
モニターはすでに組み上がった状態で梱包されているので、届いたらすぐに使うことができます。その代わり化粧箱はちょっと大きめです(笑)
付属品は取説、Thunderbolt 3ケーブル(2m)、USB-Cケーブル(1.5m)、電源コード、クイックセットアップガイド、VESAカバーです。
パソコン1台繋ぐだけなら別途ケーブル類を購入しなくても済むのはありがたいですよね。
インターフェースはUSB-Cタイプのみ。そのうち2つは電源供給に対応したThunderbolt 3です。
HDMIやDisplayPort、USBなどはついていません・・それどころか操作ボタンなんかも一切ないシンプルなデザインです。MACをつないでスリープを解除したら勝手に点灯します(すごいぞ!)
最初は台座がついた状態ですが、付属のVESAで好みのモニターアームに交換して使うことも可能です。
シンプルなインターフェース
LG UltraFine 4K Displayを使って嬉しかったことはインターフェース類がスッキリしたことです。ケーブル1本でMacBook Airと接続できるので、パソコンの電源ケーブル類が不要になりました。(16インチMacBook Proは96WなのでACが必要)
これまでもType-C 1本で接続できるモニターはありましたが、パソコンがスリープに入ると電源の供給が止まってしまうといったことが気がかりでした。本モニターはアップルストアでも売られている、言わばほぼ純正品なのでその辺も問題なさそう。
朝起きてもバッテリーが減っていることはなかったので、MacBook Airに付属されている電源アダプターと同等の動きをしてくれているものと思われます。(M1のバッテリーもちがすご過ぎるという説もありますが…)
これまでだったら、パソコン、モニター、スピーカー、充電機器類などが電源タップにささっていましたが、今はモニターの電源ケーブル1本だけで完結しています。
ハブを使えばUSBやカードリーダーも増やせますが、増やしたくないというジレンマに陥っているのが今の悩み・・・
デスク周りを雑然とさせていたケーブル類もなくなってスッキリ作業ができるのが気持ち良過ぎます。これだけでも買ってよかったって思えるくらい便利ですね。(まだ肝心の映りにはいってない笑)
スピーカーの品質はそこそこ良い
LG UltraFine 4K Displayには、5W+5Wスピーカーが搭載されているので、大きなこだわりがないなら外部スピーカーは必要ありません。
ややこもるような音質ではありますが、MacBook Airなどと比較すると十分すぎる音質です。特にボリュームには余裕があるので、映画視聴などは大音量で迫力のある音を楽しむことができます。
シンプルデザインが最高に美しい!
もうすでに書いちゃってますが、操作系のボタンも一切ついていないので余計なことを考えなくても使える潔さがあります。ほんとパソコンにとケーブル繋いだらサクっと使える。かつてこれだけ簡単に使えたモニターがあっただろうか・・・
最初はベゼルが少し太いかな?なんて思いましたが、作業していたらそんなことは気になりません。若干スリープからの復帰が遅い気はしないでもないですが、復帰したら美し過ぎる映像が見られるので問題なし(笑)
明るさや音量などもMACのメニューから変更できるのも面白いです。本当にMAC専用に作られたんだなという感じ。
4K解像度で作業領域が広い
27インチクラスで4Kって普通にありますが、24インチ以下で探すとなると結構数が少ないんですよ。
もともとコンパクトなシステムが好きなんですが、なかなか思い通りの製品に出会えずいましたがLG UltraFine 4K Displayが全てを解決してくれた感じがあります。
ブログを書くにあたっても、下書きページ、写真ページを開いても画面を圧迫しないので作業性が抜群に良いのも気に入ってます。もうほんとフルHDクラスには戻れませんね。
しかも、ギッチギチに詰め込まれた画素密度(ppi)のおかげでテキストもくっきり見えます。
DCI-P3 98%カバーの広色域
LG UltraFine 4K Displayは、DCI -P3 98%カバーしています。sRGB領域よりも広い色域をカバーするため、より忠実な編集作業を行うことが可能。プロクオリティには及びませんがウェブコンテンツには最適となっています。
シャープで色鮮やかな映像には誰しもが感動すると思いますね・・・駄作が名作に生まれ変わるなんて奇跡も本当にありえます。
僕自身ちょっとチープなモニターを使うと「色が薄い」「なんとなくぼやけた感じになるな」と物足りなさを感じることもありました。逆に本格的なカラマネモニターを使うと、そのつもりはなくてもシビアな編集になってしまいスマホで見ると黒潰れしていたりということも・・・
ちゃんと確認すれば良いだけなんですが、時間に迫られているとそうも言ってられないこともあります。その点でLG UltraFine 4K Displayはバランス的にも視聴側の環境に左右されにくいちょうど良い塩梅と言えます。
カラーマネジメントをやってみる
datacolor SpyderXELITEを使ってカラーマネジメントに挑戦します。
実際にP3の数値を計測してみると99%と公表値よりもわずかに高い数値になりました。
【色域計測値】
- DCI -P3:99%
- sRGB:100%
- NTSC:87%
- Adobe RGB:89%
AdobeRGBなどの数値は本格的な写真編集用モニターには敵いません。印刷物や業界関係者でAdobeRGB領域が必要になる人には物足りないのかもしれませんね。LGの4Kモニターと編集用モニターを並べるというのも手かも?
ちなみにキャリブレーション前後の画像を見比べてみると、調整前は青みが若干強くなっていました。
普通に使っていてもきれいだと感じていましたが、こうしたものは機器を通して数値化するなりしないとわからないもんですね。定期的にマネジメントしていきたいと思います。
LG UltraFine 4K Displaは可動域が狭い?
LG UltraFine 4K Displayの弱点とも言えるのが稼働領域です。
高さ調節(110mm)、チルト角調整(-5~25゚)だけで首振りには非対応になっています。
モニターを一番下に下げた状態です。自然なポジションで使うことができます。
モニターを一番高い位置へ持っていった状態です。
モニターアームを取り付けることで首振りも可能になります。
デュアルモニターやクラムシェルモードでレイアウトが自由に!
モニター下にMacBookを設置して上下でモニターを眺められる高さになります。
MacBookとモニターを並べて設置した場合です。画面が2枚になるのでたくさん情報を並べられます。このパターンで使う人が一番多いのかな?
僕はこのようにクラムシェルモードで使っています。モニターアームなら台座部分がなくなるので、Magic Keyboard、Magic Mouseもスッキリ収納できます。
こうしたユーザーに寄り添った使い方が選べるのも、LG UltraFine 4K Display素晴らしいポイントではないでしょうか。
LG UltraFine 4K Displayのイマイチなポイント(デメリット)
- Mac専用なので併用ができない
- USBポートがあれば嬉しかった
- グレアパネルは好みが別れる
- 首振りの調整ができない(台座の場合)
LG UltraFine 4K DisplayはMACユーザーにとって素晴らしいアイテムですが、その領域を超えると活躍の場がなくなるのがデメリットでしょうか。MAC専用機なので基本的にWindowsで使えませんし、ゲーム機などを接続することもできません。HDMIなどのインターフェース類が不足しているのも弱点かな。
そしてグレアパネルなので目の負担は若干大きくなったような気がしないでもないです。もちろんそれ以上に美しい映像を提供してくれるので些細なことかもしれません。グレアは受け付けないって人は手を出しちゃダメですね(笑)
▼Windows、ゲーム機併用なら27型(2560×1440)、144Hzに対応した「BenQ EX2780Q」もありかも!
LG UltraFine 4K DisplayはMacユーザーには価値のあるモニター
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LG UltraFine 4K Displayをレビューしてきました。
画像の美しさは言うまでもなく、ほぼRetinaなディスプレイを大画面で楽しむことができます。ケーブル1本でつなげる気楽さや、ケーブル類の排除などなど恩恵が凄まじいです。本当に凝縮感がたっぷりで「MACユーザーは全員使うべきでは?」と感じるほど満足度の高いモニターです!
参考:アップルストア