マウスコンピューターのノートパソコン「mouse F5」をレビューします。(製品貸出元:株式会社マウスコンピューター)
mouse F5シリーズは、ナローベゼル採用の15型ノートPC。高速なSSD、内臓ドライブ、カメラも搭載しておりテレワークにも最適なモデルです。安いモデルなら税別5万円台から購入可能とあって、気になっている人がいるかもしれません。
結論を先に言ってしまうと「買わないほうがいいかも…」と言うか、僕なら別のモデルを購入します。友人にもちょっと勧められないモデルかなと感じました。そう思った理由を写真つきで解説します。参考にしてもらえると嬉しいです。
目次
mouse F5シリーズとは?
マウスコンピューターが展開するブランドは、一般向けの「mouse」、ゲーミングの「G-Tune」、クリエイター向けの「DAIV」とあります。
mouseeブランドは、標準的なスペックかつ比較的安価なパソコンが多数販売されています。特に描画性能に優れているとか、所有欲を満たすような高品質デザインをしている訳ではありませんが、普段使いに支障ないパフォーマンスを低価格で実現しているということで定評があります。
mouse F5シリーズの特徴をまとめるとこんな感じです。
- 15.6型(フルHD)液晶搭載
- 目的に合わせてCPUを選べる
- LTE通信を可能にするカスタマイズが可能
- テンキー付きキーボードを採用
- 税別¥59800~と低価格
mouse F5シリーズの性能をチェック
外観はシンプルでビジネスシーンでも邪魔にならなさそうです。控えめにマウスコンピューターのロゴ(チーズ)が入っている程度です。貸出機のスペックを確認していきましょう。
- OS:Windows 10 Home 64ビット
- CPU:Core i5-10210U
- GPU:インテル UHD グラフィックス
- メモリ:8GB
- SSD:256GB NVMe対応
- 液晶:15.6型フルHD
- 重量:約2.1㎏
- 動作時間:約7.5時間
ビジネス | ネット・SNS | 動画視聴 | ゲーム |
◎ | ◎ | △ | × |
15.6型フルHD液晶で、約2.1kgと標準的です。DVDスーパーマルチドライブが標準搭載なのも、地味ながらも嬉しいポイントでしょうか。最新の第10世代CPUが搭載されており、ネット閲覧、動画視聴、ワード・エクセルといったビジネス用途で問題のないパフォーマンスを発揮。SSDもきいてサクサク動いてくれます。
グラフィックが非搭載なので、動画編集やオンラインゲーム需要に応えるのはきびしいです。
サイズは361×256×24.1mmで、割と存在感があります。重量も2Kgを超えているので持ち運びはちょっと苦労するかもしれません。
▼ACアダプターが小型なのが救いです
キーボード
新設計のキーボードは、ストロークが約1.8mm、キーピッチは19mmで打ちやすさを目指したという。キー間に隙間があるので、タイプミスを減らすことに貢献。実際に使ってみると、ややキーが小さいような感覚に襲われるもタイピング自体はストレスなく行うことができました。打鍵感は柔らかく押し込むような感覚で、ぐにゃぐにゃというかフワフワというかそんな感じ。
リズムよくタイプすることでモチベーションがあがる・・ってことはありません。あくまで普通に使えるという印象で、可もなく不可もなし。テンキーも備えているので、事務作業とか多い人には良いかもしれませんね。
15.6型フルHD液晶(ノングレア)を搭載
ベゼルレスデザインを採用しているため、従来のベゼルありモデルよりもスタイリッシュな印象をあたえます。映像に集中できますし、コンパクトさを実現する上では今や欠かせません。
気になったのは品質で、色味が薄く、下部だけ明るくムラになっているような感じがしました。映像美というには程遠く、RAW現像などの忠実さを求められる作業には向きません。
この点においては、社用で与えられたPCならともかく、自分で購入してまで使おうとは思えませんでした。少しだけ予算を追加して「m-book K700シリーズ」を購入するほうが長く使えて満足度が得られると思います。
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mouse Kシリーズは、高性能なCore i7と独立グラフィックを採用しています。mouse Fシリーズではむずかしい写真編集、ライトな動画編集、オンラインゲームなど多用途に使えます。レビュー機との価格差は1万円程度となっており、差額分以上の価値を提供してくれるはずです。
mouse F5のインターフェース
インターフェースは、4K UHD対応のHDMI、mini DisplayPortを各1基搭載。同時に3画面表示が可能なので、外部モニターにつないでプレゼンもできます。USBは計4個で、高速なデータ転送が可能なUSB3.1(Type-A/Type-C)も含んでいます。UHS-Ⅰ対応のカードリーダーが標準搭載なのも良いですね。
mouse F5の性能をチェック
mouse F5のCPUをチェック
mouse F5シリーズはラインナップを複数展開しており、用途別にCPUを選べるようになっています。メールやSNSなら高性能なCPUは必要ありませんし、安いモデルを選ぶ。高解像データを扱いたいから高性能なCPUを選ぶといったことができるんですね。
CPUはパソコンの基本性能の部分(人間で言うと頭脳)なので、より高性能なものを選ぶほうが快適に使えます。性能が低いものを選んでしまったがために、ソフトが重かったり、フリーズしたりといったこともあり得ます。予算を抑えてしまったばかりに、やりたかったことができないというのは避けてくださいね。
参考までに、各モデルのCPU性能を調べてみました。(PassMarkが公開しているスコアを掲載)
モデル名 | CPU | スコア | 価格 |
mouse F5-celeron | Celeron 4205U | 1334 | 59800 |
mouse F5-i3 | Core i3-8145U | 3720 | 69800 |
mouse F5-i3 | Core i3-10110U | 4276 | 79800 |
mouse F5-i5 | Core i5-8265U | 6362 | 79800 |
mouse F5-i5 | Core i5-10210U | 6636 | 89800 |
mouse F5-i7 | Core i7-8565U | 6670 | 89800 |
m-Book K700BN-M2S2 | Core i7-9750H | 11556 | 99800 |
簡単に補足しておくと、最安ライン(Celeron 4205U)は避けたほうが無難です。そしてCore i3のパフォーマンスも低いので、ちょっとおすすめしにくいです。
狙い目はスコアが6000を超えているモデルです。スコアを見てもらえばわかるようにCore i5とCore i7の差は小さくなっているので、そこまで神経質に選ぶ必要はありません。あくまで1つの側面に過ぎませんが、予算にあうものを選べば良いでしょう。
そしてなんといっても「m-book Kシリーズ」です。スコアが約2倍ちがうのに、価格差は大きくないのがわかってもらえると思います。
NVMe対応 SSDで気持ちよく動作する
Cドライブには高速SSDが採用されています。従来採用されていたHDDよりもパソコンの起動や、アプリの立ち上げ、ゲームのロード時間が短縮されます。メインストレージが「まだHDDだよ」って方は、その速度におどろくはずです。
目玉機能はLTE通信!
mouse F5シリーズの目玉は、モバイルネットワークが可能なところでしょう。有料のカスタマイズになってしまいますが、別途契約しているSIMがあればスロットにさすだけでモバイル通信を楽しめます。モバイルWi-Fiやテザリングのように、デバイスを用意する必要がないというのはありがたいですよね。
mouse F5シリーズの感想や評価
良いところ
- 圧倒的に安い
- LTE通信ができる
mouse F5シリーズは、普段使に支障のないパフォーマンスと低価格を実現したのが評価できます。その上でLTE通信に対応しているというのは大きいですね。インターフェースも十分ですし、ビジネスシーンでの相性の良さを感じます。
ちょっとイマイチなところ
- 液晶品質がいまいち
- 所有する感動はない
- Kシリーズのほうが魅力的
あくまで個人的な意見にはなりますが、液晶品質がいまいちのため「使うぞ」という意欲がわいてこないのがダメ。なんとなく青白い液晶を見ているだけで、気分が落ちます。パフォーマンスやデザインに目をみはるような部分はないので、所有欲を満足させる方面のパソコンではありません。
あと少しの投資で大幅に性能がアップする、m-book Kシリーズの存在感もあって「買い」とはいいにくいモデルだと感じます。
mouse F5シリーズをおすすめしたい人
- とにかく安いノートPCを探している人
- ビジネスで使いたい人
- LTE通信を楽しみたい人
- ネットやSNSを楽しみたいライトユーザー
マウスコンピューターのmouse F5シリーズをレビューしてきました。
ちょっと辛口になってしまいましたが「低価格なパソコンを届ける」というミッションはクリアしており、決して価値のない製品ではありません。むしろ普段使いやビジネスシーンには最適で、LTE通信といった特徴を合わせ持っているのは素晴らしいとは思います。
その一方で、もう少し液晶がマシだったらよかったのに・・という思いも拭えないのが残念なところです。僕は写真データを頻繁に扱うので、ちょっと選びにくい印象にはなってしまいました。写真や動画編集といったクリエイティブ作業を楽しみたい人は、同社のDAIVがおすすめですよ!→DAIVのノートパソコン全比較!
マウスコンピューターは国内生産の品質と、良心的なアフターサービスも魅力的なので、テレワーク利用などで候補にあげている人の参考になれば幸いです。
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