ソニーのゲーミングモニター「INZONE M9 (SDM-U27M90)」の購入レビューです。
直下型LED部分駆動の27インチ 4K(3840 x 2160)解像度をもつモニターになります。144Hzリフレッシュレート、1msの応答速度でゲーミング対応が可能なだけでなく、DCI-P3 95%の広色域、DisplayHDR600対応でクリエイト領域もカバーするあたりがIt's a Sony!その辺のゲーミングモニターを凌駕する美麗グラフィックを実現しています。しかもね今はセール期間で9万円台で買えちゃう!
ただね…巷の評価は賛否両論……そこで実際に購入して良かった点、イマイチなところなど使ってみた感想を正直に書きたいと思います。
目次
SONY INZONE M9 (SDM-U27M90) レビュー
メモ
- 27インチ 4Kノングレア
- 直下型LED部分駆動
- 144Hzリフレッシュレート対応
- 応答速度1ms(GtoG)
- 10bitカラー、P3 95% 広色域
- DisplayHDR600対応
- Adaptive-Sync、G-Sync、
- キャリブレーションレポート付属
- HDMI×2、DisplayPort、USB Type-C、Type-B、Type-A
- Perfect for PlayStation 5
- 物理ボタン搭載
- VESA対応
- 約61.5 x 47.9 x 24.8 cm(スタンドなし約61.5 x 36.3 x 7.3 cm)
- 重量は約6.8Kg(スタンドなし約4.6 kg)
INZONE M9 (SDM-U27M90)は、高いゲーミング性能を備えながらも、美しい表現力も兼ねそろえてしまったパーフェクトモニターです。デザインもホワイトで美しいですしPlayStation 5と組み合わせたら最高のゲーミング体験を得られるはずです。
元値が16万円くらいだったので、お布施価格、信者価格みたいなところもあったのですが、家電量販店の店頭で見かけてから気になっていました。それがボーナス商戦なのか10万円切りまで下がってくれたので思わず購入してしまったという流れです。
4K×144Hzってだけで10万円くらするのは仕方ないですし、そこは「It's a Sony」(言いたいだけ笑)だから価格以上の付加価値をもたらしてくれるはずです。同社の製品、PS5やVaioと組み合わせて使いたいならそもそも選択肢がINZONEくらいしかありませんしね。
ちなみにINZONE M9を買うまで使っていたのは、LG 27GN950-Bという製品。27インチ、4K、Nano IPS、144Hz、1ms/144Hz、DisplayHDR600、キャリブレーション対応という代物…そう似たようなスペックを持っているのです。
「買う必要あった?」と聞かれたらそこは「ロマンだから…」と哀愁を込めた顔で返すしかありません。
予算的に厳しいとか、240Hz欲しいという人には弟分のINZONE M3(SDM-F27M30)が良いかもしれない。今なら5万円台も狙えるし、27インチで240Hzの本格ゲーミングよりっていうのも良い。sRGB99%だったり全体的なスペックは下がっちゃうところもあるけど仕方ないよね。
YouTubeレビュー
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SONY INZONE M9 (SDM-U27M90) 開封・組立・設置
前置きが長くなりましたが、それでは開封やっていきましょう!
テープをはがすとすぐに部材が登場。余談ですが思った以上にコンパクトな箱、そして軽いという印象でした。ちなみに梱包質量は約10kgらしい。
下段にはモニター部分と、脚部が入っていました。この隙間なく詰め込む技術はすごいよな~と無駄に関心してしまいます。
付属品・オプション
付属品はアーム、台座、取説、電源ケーブル、ACアダプターくらいで、HDMI、DisplayPort、USBケーブルの類は一切入っていません。環境に配慮した梱包になっています…いやいや、そこはお値段結構するんだからしっかり入れてくれよと思うなど。
巷で悪評となっているデカスギルアダプター…コードの短さも嫌な予感が過ります…これはやってしまったか?
なんでもTVのACと共通なんて話もあるので、モニター内部に入れ込めない事情だけでもないのかもしれません。まぁ色にも相当こだわった製品なので、本体側に制御部品が多かったり、廃熱の関係なんかもあるんでしょうとフォローしておきます(笑)
組み立て
INZONE M9は、100 × 100mmのVESAマウント対応。後述しますがモニターアームは使ったほうが良いです。
アーム部分はレバー1つで簡単に取り外しが可能。楽ちんで良いですね。
脚部分はネジ2本を取り付ける必要があります。完全なツールレスは難しかったみたい。ちなみに脚は金属製で質感もしっかりしています。ただモニターを支えるのには重さが足りないような…デザイン優先なのでしょうか?
うん、まぁ珍しい立ち姿で美しさを感じさせるような気がしないでもないです…PS5と合わせたらデザインが完璧にマッチして感動しそうではあります。PS5が欲しい…
INZONE M9を正面から見た様子です。脚3点で立てているので隙間にキーボードとか入れて使いやすいらしいです。
そんなんモニターが顔に近くなりすぎるし入れて使わないだろ…なんて思ってしまったのは内緒。普通に薄くて四角い台座にしてくれても良かったんやで。
あぁ・・これはPS5必要だわ…
INZONE M9の高さ調整は46mmから116mmまで、0°から20°までのチルトが可能ですが、左右や回転(ピボット)には非対応。
とても自由度の低いアームと言わざるを得ませんし、持つ箇所もないので運びにくいことこの上ないです。しかも斜めデザインの支柱が奥行をとっててレイアウトの自由を奪います。しかも高さを変えるとモニターとの距離も変わっちゃう…これで良し!としたのは誰なんだい?
ごめん流石にモニターアーム使う…ってことで即座に取り外しました。まぁLGのモニターでもアームはそんなもんだったので本製品に限ったことではないんですけどね。
インターフェース
インターフェースは、DisplayPort (Ver. 1.4)、HDMI x2 (Ver. 2.1)、USB Type-C x1 (DP Alt Mode, Upstream)、USB Type-B x1 (Upstream)、USB Type-A x3 (Downstream)、ヘッドホン出力 x1 (3.5mm Jack)です。
DisplayPort: 24が144 Hzまで、HDMIだと120Hzが上限になるので注意してください。
スピーカーはおまけ程度の音質
INZONE M9のスピーカーは残念なくらいの音質。2W×2なので仕方がないのですが、一応オーディオもやってるメーカーでありながらこの音質はないだろう…てのが正直なところです。ハイクラスのモニターって元々スピーカー非搭載のモノも多いので、もういっそつけない方がヘイトをかわずに済んだのにとすら思います。
こういった製品を買う人は、好みのスピーカーやヘッドフォンをすでに所有していることは多いでしょうし実際に外付けしたほうが満足度は高いです。
使用レポート
INZONE M9のアームは外して、結局エルゴトロンのモニターアームを使用しています。もう1つは最強のゲーミングモニター「ZOWIE XL2546K」ですが映像のキレイさは断然ソニーですね!
10.7億色表示、DCI -P3 95%に対応しているのでグラデーションの美しさや微妙な色合いもリアルに再現してくれます。写真や映像編集でも正確な作業が行えますし、単純に見栄えの良いモニターは使っていて楽しいです。
ハードウエアキャリブレーションに未対応なのが残念ですが、映像表現の部分で致命的な欠点があるとは思えません。最大輝度600nitを表現可能ですし、DisplayHDR600を取得しているのでハイグレードなHDR品質も楽しめます。映画とかを見ててもめっちゃキレイだからねこのモニター。
色域チェック
datacolor SpyderXELITEを使ってキャリブレーションを行うと共に、実際の色域を確認していきます。
P3 93%と公表値よりもわずかに低い数値になりましたが誤差範囲でしょう。
【色域計測値】
- DCI -P3:93%
- sRGB:100%
- NTSC:83%
- Adobe RGB:87%
ゲームもクリエイト作業もハイレベルでこなせるので本当にINZONE M9が1台あればなんでもこなせる感じがします。
ゲーミング性能
INZONE M9はDisplayPort接続で4K×144Hzを表示可能になります。緻密なだけでなく速度の部分でも申し分ないので滑らかなゲーミングプレイが可能です。しかも明暗の表現に優れる直下型LEDのおかげか、エルデンリングのような暗い世界観のゲームでも没入感がやばいです。
FPSゲームモードで画面を明るく調整して敵を見つけやすくしたり、ブラックイコライザーで白飛びの軽減+暗所の視認性UPをしたり、PS5のHDR調整を自動でおこなってくれたりと細かな設定も行えます。PCソフトウェア「INZONE Hub」を使えば直接設定の変更も行えます。
▼60Hz,144Hz,240Hzのちがい
高リフレッシュレートを出すためにはハイスペックなパソコンも必要になりますが、条件をクリアして得られるゲーミング体験は相当なものだと思います。
応答速度1ms GTG対応なので、動きの速いゲームも少ない残像感でプレイできます。映像がきれい+視認性もあがってくれるし敵との打ち合いにも有利な条件で挑めます。心なしか目の負担も小さくなった気がします。
SONY INZONE M9 (SDM-U27M90) 弱点・デメリット
- スピーカーしょぼすぎ問題
- スタンドが無能すぎる問題
- 付属品なさすぎ問題
INZONE M9のデメリットは、スタンドの使い勝手の悪さ、スピーカー品質のしょぼさ、付属品が全くないなどですかね。モニター品質の部分とは直結しないところではありますが、値段が値段だけに期待値の高さから酷評されるのは仕方がないところもある気がします。
スピーカーもスタンドも外付けで解決できますし、付属品も今使っているのがあれば実質大きなデメリットにはなりません。個人的には今の価格であれば「買う価値は十二分にある」と思っています。セールで10万円切り、プレイステーションストアのクーポンも含めたら実質8万円台も狙えますからね。
なにより「ソニーのモニター使ってるんだ」っていう高揚感みたいなものは他社製品では絶対に味わえないわけです。
SONY INZONE M9 (SDM-U27M90)はロマン系モニター
INZONE M9(SDM-U27M90)をレビューしてきました。
ゲーミングに必要な速度と、クリエイトに必要な表現力をあわせもったスペシャルモニターです。4Kで作業効率性も良いですし、写真や動画編集にも積極的に使いたくなるくらいに映像はキレイだと思います。スピーカーやアーム部分などの弱点は外部要因で排除できますし、ネームバリューを考えても10万円切りはお値段以上だと思います。
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