※2023年4月11日より新筐体を採用した「DAIV FXシリーズ」へと変更になりました。
マウスコンピューターの「DAIV FX-A5G1B」(旧DAIV A5)をレビューします。(製品貸出元:株式会社マウスコンピューター)
Ryzen 5 7600×GeForce GTX1650を搭載しており、RAW現像や動画編集といったクリエイティブな作業から、息抜きにゲームなんかも楽しめるモデルとなっています。同ブランド内で最もエントリーに近いモデルですが、価格は20万円超え…ちょっとお高く感じてしまいますが、3年間保証+24時間365日電話サポートなど手厚いカスタマーサービスがついています。
初心者から上級者まで安心して楽しめるデスクトップをしっかり評価していきたいと思います!
目次
DAIV FX-A5G1Bとは?
マウスコンピューターが展開するクリエイター向けモデルの「DAIV」シリーズです。DAIVには、Intel CPUを搭載したモデルと、AMD Ryzen CPUを採用したモデルが存在しています
今回紹介するのはAMD Ryzen CPUを採用しており、負荷のかかる作業にも耐えられるパフォーマンスがあります。メンテナンス性、冷却性能という面でもテストを重ねてデザインされているので安心して使えるのもポイント。デスク下に設置しても片手で引き出せるようにキャスターとハンドルを装備し利便性の面でも考え抜かれています。
一言で行ってしまえば「安心して使えるパソコン」ということですね。
DAIV FX-A5G1Bの特徴をまとめるとこんな感じです。
- AMD Ryzen 5 7600搭載!
- GeForce GTX1650で描画性能も高め!
- 高品質+良心的なサポート!
写真、イラストといった静止画中心の人には最適ですし、フルHDクラスの動画編集、ゲームもカジュアルに楽しめます。ほとんどのユーザーにとっては十分すぎる性能をですし、仮に使っていくうちに物足りなさを感じても自力でカスタマイズができるのはデスクトップならではです。
ラインナップ
モデル | 構成 | 価格 |
DAIV FX-A5G1B | Ryzen 5 7600/GTX1650/16GB/500GB | 219,800 |
DAIV FX-A5G1B | Ryzen 5 7600/RTX3050/16GB/500GB | 249,800 |
DAIV Z3 | Core i5-12400F/GTX1650/16GB/500GB SSD+1TB HDD | 184,800 |
DAIVのデスクトップはコスパ面よりも性能、品質、サポートなどを重視しているため、価格は同社他ブランド、競合他社よりもお高いイメージです。ちなみにこのモデル以外にもGeForce RTX3050~RTX3060Tiを搭載した上位モデルが存在します。
インテルCPUを採用したDAIV Zシリーズは価格が安いですが、旧シャーシとなっているのに注意。旧デザインが好きな人は、今後消えていくので早めの決断をすることをおすすめします。
DAIV FX-A5G1B スペック
CPU: Ryzen 5 7600
GPU:GeForce GTX1650(GDDR6版)
メモリ:16GB
ストレージ:500GB SSD
電源:750W【80PLUS BRONZE】
サイズ:約220×510×525mm
重量:約10.9kg
DAIV FX-A5G1Bは、旧モデルだとDAIV A5にあたります。CPUにRyzen 5 7600を採用しており、クラス以上の処理能力をもたせてあるという印象を受けます。エントリー的な位置づけからRyzen 5 4500あたりを採用していてもおかしくないと思うのですが、性能に妥協しないのがDAIVらしさかもしれません。そういう意味では良心的ですよね。
メンテナンスが行いやすい工夫がされており、愛機を常にきれいな状態で使えるのもポイント。(掃除さえきちんとしておけば…)底面のフィルターが設置や移動時に外れやすかったので、マグネットはもう少し強力なやつを採用してもらいたかったです(笑)
上位モデルの「DAIV FX-A5G1B」(GeForce RTX3050搭載モデル)も同じCPUを採用しているので、そういう意味ではお得感があるかもしれません。「パソコンと言えばインテル」というイメージの方も多いかもしれませんが、自作パソコンでRyzen CPUを数年使っていますが不具合などは起きていません。
新旧ではシャーシのデザインが変わっただけでなく、サイズもかなり大きくなっています。高性能なグラボに対応するためには仕方のないことかもしれません。グラボの巨大化が止まりませんからね(笑)
DAIV FX-A5G1Bは専用グラフィックにGTX1650を採用しているので、ほどよい描画性能をもっています。メインストレージが500GBだけでは少ないですが、ストレージの増設もわりと簡単に行えそうです。また電源が700Wと余裕があるので、後々スペック不足を感じた際にもグラボを載せ替えればパフォーマンスを強化できます。こうやって長く使えるのがデスクトップのメリットですよね。
高パフォーマンスを維持するために冷却性にもこだわっています。ケースファンは最大6個搭載可能で、電源部分は専用の吸気・排気口を備えたチャンバー構造で熱源を分断しています。本機はリテールクーラーが採用されていたので音はうるさめ…しかもカスタマイズにも未対応というのは不親切な気がします。
ベンチマークテスト
CPU性能:Ryzen 5 7600
6コア12スレッドのRyzen 5 7600がCPUに採用されています。エントリークラスではありますが、意外と効率的に処理を行ってくれるす。思った以上にハイパワー(笑)
参考までに、一部のCPUと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
CPU | スコア |
Ryzen 5 7600X | 28937 |
Ryzen 5 7600 | 27924 |
Ryzen 7 5800X | 28495 |
Ryzen 5 5600X | 22168 |
Ryzen 7 3700X | 22719 |
Ryzen 5 3600 | 17808 |
Core i7-13700 | 39259 |
Core i5-13400 | 25937 |
DAIV FX-A5G1Bに搭載されているRyzen 5 7600Xは、スコアだけなら従来のRyzen 7 5800Xと同等クラスです。このスコアを見てもらえばパフォーマンス不足を心配する必要は無いってことが理解してもらえると思います。コスパ抜群ってことで大人気だったRyzen 5 3600から約57%も高いスコアです。買い替え時期かもしれませんね。
ちなみにインテルの第13世代Core i5-13400よりも高いスコアになっていますね。Core i7-13700には劣りますが、そこまで強力なCPUは不要という人も多いでしょう。
Gen4 SSDで爆速!容量は不足するかも
DAIV FX-A5G1Bには爆速のNVMe Gen4 SSDが採用されていますが、容量が500GBなので不足するかもしれません。予算に余裕があるなら大容量タイプを選んだり、HDDを追加するのがおすすめです。
【転送(読み込み)速度理論値】
- HDD→200MB/s
- SATA SSD→600MB/s
- NVMe Gen3→4000MB/s
- NVMe Gen4→7000MB/s
実測値は約5300MB/sでした。クラスなりの速度という印象です、メディアを読み書きする機会の多いクリエイターなら助かるはずです。
GPU:GeForce GTX1650(GDDR6版)の性能
DAIV FX-A5G1BにはGeForce GTX1650(GDDR6版)が採用されています。フルHD動画編集や、カジュアルにゲームを楽しむなら申し分ありません。
FF15のゲームスコア
モデル(GPU) | 設定 | スコア |
DAIV FX-A5G1B (GTX1650 GDDR6版) | 1920×1080(標準品質) | 5532(やや快適) |
DAIV A5 (GTX1650S) | 1920×1080(標準品質) | 6838(快適) |
G-Tune PM-B (GTX1660S) | 1920×1080(標準品質) | 8500(快適) |
DAIV FX-A5G50 (RTX3050) | 1920×1080(標準品質) | 8715(とても快適) |
FF15のスコアはフルHD標準品質でやや快適という結果になりました。過去のテスト結果を見ると、GeForce GTX1060相当のスコアだということがわかりました。
GeForce GTX1650(GDDR6版)なら画質を調整すればほとんどのゲームは動くでしょうし、人気のバトロワ系タイトルもしっかり遊べると思います。もう少し描画性能を確保しておきたいのであれば、GeForce RTX3050を選択するのも良いでしょう。
クリエイト性能をチェック
RAW現像
実行速度をチェックするためにRawTherapeeを使って100枚のRAW現像にかかった時間を計測します。(設定はJPEG品質は90%、高画質です)
モデル | CPU | 時間 |
DAIV FX-A5G1B | Ryzen 5 7600 | 2分16秒 |
DAIV A5(旧) | Ryzen 5 5600X | 2分43秒 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X | 2分39秒 |
DAIV A5(旧) | Ryzen 7 3700X | 3分12秒 |
DAIV Z7 | Core i7-12700 | 2分16秒 |
RAW現像処理時間は2分16秒でした。
従来モデルのRyzen 7 5800Xよりも高速化していますし、インテルのCore i7-12700ともそん色ない処理時間です。これだけのパフォーマンスがあればRAW現像目的で購入しても問題ないのではないでしょうか。
動画編集
Resolveを使って動画編集のテストを行いました。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の4Kデータをレンダリング(フルHD)の時間を測定しています。
モデル | 構成 | 処理時間 |
DAIV FX-A5G1B | Ryzen 5 7600×GTX1650(GDDR6版) | 1分29秒 |
DAIV A5(旧) | Ryzen 5 5600X×GTX1650(GDDR6版) | 1分47秒 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 1分25秒 |
GALLERIA XA7R-R36 | Ryzen 7 3700X×RTX3060 | 1分36秒 |
DAIV Z7(新) | Core i7-12700×RTX3060 | 1分12秒 |
動画の書出時間は1分29秒で、体感的にも速いと感じられるレベルです。フルHDクラスの動画編集なら苦もなくこなす印象で、Ryzen 7 5800Xと比較しても大差はないように感じました。
4Kなどの高解像データや、より高度な編集作業を行う人なら上位クラスを選ぶほうが良いでしょうが、これくらいの処理能力があるなら、これからYouTubeの動画投稿を始めようかなと考えている人にも良さそうだと思います!
DAIV FX-A5G1B 感想・評価
メリット | デメリット |
・上位モデルと変わらない処理能力(CPU) ・写真、映像、イラスト、ゲームなどに使える ・グラフィック性能も結構高め ・3年保証、24時間365日サポート | ・カスタマイズ項目が少ない ・ストレージ容量がほしい ・大きいから場所をとる ・リテールクーラーがうるさめ |
DAIV FX-A5G1Bは、そこそこ高い性能を発揮できており十分に納得感のあるモデルだと思います。ライトユーザーならそのままの構成で使っても良いですし、こだわり派はカスタマイズして使っても楽しそうです。ハンドルやキャスターは何気に便利ですし、RAW現像や動画編集、ゲームなど楽しめるモデルに仕上がっていると思います。
ただしリテールクーラーすら変更できないので、カスタマイズの自由度は低く感じますし、価格も正直高いな・・と感じました。国内生産でサポート面が手厚いとは言え、納得できるかどうかは人それぞれな気もします。
DAIV FX-A5G1Bをおすすめしたい人
- カッコいいデスクトップPCが欲しい人
- グラフィック性能もそこそこ必要な人
- 写真、動画、イラストなどのクリエイター
- 利便性の高いパソコンが欲しい人
- 品質やアフターサービスにはこだわりたい人
DAIV FX-A5G1Bをレビューしてきました。
Ryzen 5 7600×GeForce GTX1650(GDDR6版)の組み合わせで、十分すぎるパフォーマンスを発揮!高品質な筐体、国産であることを考えるとクリエイターにも安心ではないでしょうか。RAW現像、フルHDクラスの動画編集を行いたいクリエイターさん、ライトゲーマーさんにおすすめできるモデルだと思います!
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