ドスパラで販売されているインテルArcグラフィックス搭載モデルをレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
記事執筆時点で、Arc A550M搭載の「GALLERIA UL7C-AA3」が10万7980円、Arc A730M搭載の「GALLERIA UL7C-AA2」が12万8980円です。
第12世代Core i7-12700H搭載モデルとしてはトップクラスに安く、GPUも搭載しているので映像編集やゲームも楽しめます。おまけにモニターは144Hz駆動、Thunderbolt4までついてくる本格な仕様。おまけにストレージも爆速のGen4 NVMe SSDとなっています。上位モデルは20万円弱で販売されていた時期もありましたし、ウン万円の割引が入っているという計算に…超がつくほどの激安特価です!
目次
GALLERIA UL7C-AA2 レビュー
「GALLERIA UL7C-AA3」「GALLERIA UL7C-AA2」は、インテルと共同設計したゲーミングノートパソコンです。
CPUだけでなく、GPUにもインテル製グラフィックスが採用されたことで「インテルづくし」な仕様となっています。筐体デザイン/素材にこだわっているので高い質感を実現しているのもポイントです。
最薄部は約22mmと標準的ですが、実物は数値以上にスリムな印象。天板エッジ部にはダイヤモンドカット+ブルーのアルマイト処理が施されておりシャープさとエレガントさを演出。
重量は約2.0kgと標準的ですが性能面を考えると頑張っている方だと思います。ACアダプターはやや大きめサイズです。
日本語キーボードは、最新の光学式スイッチを採用。配列も自然で、メカニカル式に近い打鍵感を実現しています。もちろんRGB-LEDが搭載されているので、ライティングを自由に設定して楽しむことも可能です。
【インターフェース】
・3.2Gen1 Type-A x3
・Thunderbolt4 Type-C x1(USB4対応/DP1.4対応 / PD非対応)
・マイク入力・ヘッドフォン出力 共用端子 x1 (3.5mm / CTIA) / HDMI2.1 x1
スペック/価格比較表
モデル | スペック | 価格 |
GALLERIA UL7C-AA3 | 15.6型/Core i7-12700H/Arc A550M/16GB/512GB/ | 107,980 |
GALLERIA UL7C-AA2 | 15.6型/Core i7-12700H/Arc A730M/16GB/1TB/ | 128,980 |
GALLERIA RL7C-R35H | 16型/Core i7-12700H/RTX3050/16GB/512GB/ | 164,980 |
RTX3000番台を搭載したモデルと比較すると、その安さが際立っていますね…(笑)ちなみにざっくりしたゲーミング性能は、GeForce GTX1650相当といった印象。ゲームプレイ時の画質調整は必須でしょうが、お値段を考えると納得できる気がします。
VRAMは多め(8~12GB)なので動画編集などのクリエイティブ作業におすすめ。上位モデルはグラフィックス性能がアップするだけでなく、標準で1TB SSDが採用されているのもポイント。2万円ほどの差ですので、予算に余裕があるなら上位モデルを選べば良いでしょう。
性能チェック/ベンチマーク
CPU:Core i7-12700H
CPUはCore i7-12700Hを採用し、デスクトップに負けないくらいの処理能力を確保しています。14コア20スレッドですので、ラップトップ向けCPUとしては高い性能を誇り、高負荷作業も快適です。ほとんどの人にとっては満足できる性能でしょう。
参考までにPassMarkのデータを掲載しましたので参考にしてください。
CPU | スコア |
Core i7-12700H | 26808 |
Core i7-12650H | 24647 |
Core i7-1260P | 17043 |
Core i7-11800H | 21050 |
Core i7-10750H | 12617 |
旧世代(Core i7-10750H)とのスコア差は2倍以上で、より快適性が高まったという印象を受けます。RAW現像や動画編集といったクリエイティブな作業も効率的にこなせます。
RAW現像の処理時間を計測
100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
GALLERIA UL7C-AA2 | Core i7-12700H | 2分30秒 |
G-Tune E5-165 | 2分48秒 | |
mouse K5 | Core i7-12650H | 2分40秒 |
DAIV 5N | Core i7-11800H | 3分04秒 |
DAIV 5P | Core i7-10750H | 4分12秒 |
第12世代Core i7-12700Hは2分30秒ほどで処理を完了しています。今回のテストでは最速となりました。Core i7-11800H搭載モデルのよりも30秒ほど速く、Core i7-10750H搭載モデルよりも1分近く速いです。RAW現像目的で購入するのも良さそうだと感じます。
SSD転送速度
ストレージは高速なNVMe Gen4 SSDが採用されています。読み込み速度は約7000MB/s超えで容量も1TBと申し分ありません。この価格帯のパソコンでありながらコストカットはしていませんし、メーカーの良心を感じます。13万円くらいで買えるのは本当にスゴイ…と思う。
GPU:Arc A730Mゲーミング性能
モデル | 設定 | 結果 |
GALLERIA UL7C-AA2 (Arc A730M) | 1920×1080(標準設定) | 4493(普通) |
mouse K5 (MX550) | 1920×1080(標準設定) | 3630(普通) |
mouse K7 (GTX1650) | 1920×1080(標準設定) | 5552(やや快適) |
DAIV 5P (RTX3050) | 1920×1080(標準設定) | 7131(普通) |
FF15フルHD(標準設定)で普通という結果が得られたものの、エントリークラスのGeForce GTX1650よりも低いスコアになってしまいました。10~13万円あたりの製品と考えると悪くない結果だとは思いますが、ゲーミング性能としてはもう一歩といったところでしょうか。
定番ゲームの、リーグ・オブ・レジェンド、マインクラフトあたりはプレイできるでしょう。PUBG、フォートナイト、レインボーシックスシージなど、人気のバトロワ系ゲームは、画質を調整することでプレイ可能だと思います。メインにするには物足りないので、サブ機として利用するとかが良いのかも?
動画編集も楽しめる
無料ソフトのResolve使って動画編集をテストします。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の動画を書きだす時間を計測。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
GALLERIA UL7C-AA2 | Core i7-12700H×Arc A730M | 2分02秒 |
G-Tune E5-165 | Core i7-12700H×RTX3060 | 1分38秒 |
DAIV 5P | Core i7-11800H×RTX3050 | 1分55秒 |
mouse K5 | Core i7-12650H×MX550 | 1分53秒 |
mouse K7 | Core i7-10750H×GTX1650 | 2分47秒 |
フルHDクラスの動画編集なら十分にこなせるパフォーマンスで、軽めの4K編集も扱える印象を受けました。
従来モデルでは、フルHDクラスの編集や書き出しまで行えるものの、高解像データ編集に対応するのは厳しい印象もありました。そういう意味では、現行モデルならよほどこだわった編集作業を行わない限りは耐えられると感じます。かなり実用性の高いモデルに仕上がってきたなという印象をもちました。
GALLERIA UL7C-AA2 感想/評価
メリット | デメリット |
・高いCPU処理能力 ・RAW現像/動画編集に使える ・良心的なお値段 ・高品質な筐体を採用 | ・ゲーミング性能が物足りない ・ACアダプターが大きい ・もう少し軽いと嬉しい |
GALLERIA UL7C-AA2は、良い意味で価格と見合わない高品質モデルだと思います。もともと20万円弱で販売されていたこともあって、細部にもこだわりが感じられます。ストレージやインターフェース周りも充実していますし、満足度は高いモデルだと思います。
ただしゲーミング性能は控えめですので、どちらかと言えば動画編集などを楽しみたい人向けなのかもしれません。学生が最初に買う1台として、デスクトップのサブとして、コスパ重視の方におすすめできる製品です!
GALLERIA UL7C-AA2はこんな人におすすめ!
- CPU処理能力を重視する人
- 画像や動画編集に使いたい人
- 仕上がりにもこだわりたい人
- 15万円以下の予算で考えている人
インテル盛り盛りの「GALLERIA UL7C-AA2」をレビューしてきました。
高品質なゲーミングノートPCとしては破格とも言えますし、インターフェース周りも割と充実していて使い勝手が良いと思います。インテルグラフィックスが開発途中というか、最適化がまだというか・・ゲーミング性能としてはほどほどですが、クリエイト向けとしては割と良い仕事をすると思います。
性能に納得できれば、よりお安く購入できる「GALLERIA UL7C-AA3」もおすすめですよ!