MSIのポータブルゲーミングPC「Claw A1M」(Claw-A1M-003JP)をレビューします!
7型フルHD(120Hz)モニターを搭載したモデルで、購入したのはCoreUltra5プロセッサーを搭載した下位モデルです。Amazonをはじめとする各量販店で6万9980円での投げ売り状態…この祭りに参加しない理由はない!ということでポチっとしちゃいました。ネットでは不人気みたいに言われていますが、いやいやコレ結構良いですよ!
ベンチマークテストの結果や、使い心地などをレビューしていきますので参考にして下さい。
目次
MSI Claw A1M レビュー
CPU | Core Ultra 5 135H Core Ultra 7 155H |
GPU | インテル Arc グラフィックス |
メモリ | 16GB |
SSD | 512GB/1TB |
画面 | 7型FHD(120Hz) |
価格 | 69,800円 |
リンク | 販売ページ |
「MSI Claw A1M」は最近注目度が上がっているポータブルゲーミングPCです。OSはWindows11なので普通にパソコンとして使えますし、軽量なので持ち歩いて移動中にPCゲームが遊べちゃうというシロモノです。ジャンル的にはAMD Ryzen CPU搭載モデルが優位な状態が続いていましたが、MSIがインテル入ってるヤツを作ってくれた。感謝!
ちなみに上位クラスにはCore Ultra 7 155H+1TBの上位モデルも存在します。性能差がそれほどなさそうなので安くなっている下位モデルを買いました。それにしても約7万円は安すぎる…元々興味があって10万円切ったらかおうかな?くらいに思ってたので自分としてはラッキーでした(笑)
CPUはCore Ultra 5 135Hですが、14コア18スレッドとなかなか強力なパフォーマンスを備えています。インテル準拠になるのでインターフェースにThunderbolt 4が入ってるのも強み。外付けGPUボックスで描画性能を底上げできれば本格的なゲーミング性能を持たせることも可能です。
ROG Ally
ASUS ROG Allyも所有していたけど、インターフェース(拡張性なし)とバッテリー駆動時間がネックだな~と思っていました。その1つが解消されただけでもだいぶ魅力がUPしますよね!つまり買うしかなかった…買うしかなかったんだ。。
YouTube 動画レビュー
You Tube動画も作っていますので、合わせて参考にしてください。高評価、チャンネル登録してもらえると喜びます!
MSI Claw A1M 開封
筐体はエルゴノミクスを重視したデザインを採用しておりグリップもしやすいですし、操作も快適でした。なんでもグリップ時のフィット感や力加減などを配慮した配置になってるんだとか。普通に問題なく使えます。
裏面をチェックしてみるとかなり肉抜きされたデザインになっています。これは競合他社の類似製品と比較してもかなり大きいほうな気がします。ポータブルゲーミングPCって排熱の問題は付きまといますが、長年ゲーミングノートを販売してきたMSIだけあって冷却性にはこだわったんでしょう。じんわり伝わってくる熱はあるものの不快感を覚えるほど熱くはなりませんでした。
背面にあるブランドロゴのドラゴンは好き嫌いがわかれるかもしれません。バッテリー容量は53Whで、ROG Ally の40Whよりも長くなっています。ゲームをしていると1分で1%くらい減っていったので1時間30分くらいは遊べそうです。まぁACアダプターやモバイルバッテリーはあったほうが良さそうですね。
公式が言うにはゲームプレイは最大2時間、4K動画連続再生で最大7時間だそうです。たしかに輝度とか設定を見直せばいくかもしれません。
ボタン類は軽い押し心地でしたね、リッチと言うよりもチープよりではありますが押し心地は悪くありませんでした。こだわった挙句にトリガーが深い製品もあるので個人的にはむしろコッチのほうが好みですね。ただしジョイスティックがすべすべした素材で、くぼみもほぼないのはいただけない。
付属品は取扱説明書、電源コード、ACアダプターです。ポータブルゲーミングでセパレート式のアダプターとか流行らないだろ…なんて思っちゃいましたね。
7型フルHDタッチスクリーンで、リフレッシュレート120Hzに対応しています。ピカピカしてゲーミングパソコンぽいですね!電池がもったいないのでオフにしちゃいましたけど…だってスリープにしてもライトが消えないこともあったんだ。。ライティングは色々変えられそうだったの好きな人は遊べるかもしれませんね。
Windows11搭載機なのでモニターにつなげは普通にパソコンとしても楽しめます。モニターが対応さえしていればType-Cケーブル1本で接続でるのも良いですね。仕事や学校から疲れて帰ってきても配線で頭を悩ませる必要がないし全力でリフレッシュできますよ。
- オーディオコンボジャック
- Thunderbolt 4 (PD対応)
- カードリーダー (microSD)
僕がこのパソコンを買ったのはThunderbolt 4に対応していたからというのも大きいです。外付けGPUボックスも所有しているので描画性能を上げて本格的にゲームを楽しめるはず!時間がある時にでもまたチェックしたいと思います。
そのためにもIntel Arcグラフィックスが欲しい…誰かクダサイ。。
MSI Claw A1M ベンチマークテスト
CPU:Core Ultra 5 135H
モデル | CPU | PASSMARKスコア |
Claw A1M | Core Ultra 7 155H | 25148 |
Claw A1M | Core Ultra 5 135H | 23684 |
ROG Ally(RC71L) | Ryzen Z1 Extreme | 25222 |
Legion Go |
Core Ultra 5 135Hのスコアは23684でかなり高めの数字になっています。上位CPUのCore Ultra 7 155Hとの差は約6%ほどなので使用感を大きく損ねることもないでしょう。ライバル機に多く採用されているRyzen Z1 Extremeが25222と似たような差です。
発売当時は値段が高かったこともあって、Claw A1Mは不人気機種の烙印を押されてしまいましたが約7万円なら全然あり!むしろこのわずかな差を埋めるために数万円払うのが馬鹿馬鹿しいとさえ感じます。
ちなみにレノボの「Legion Go」もレビューしているので参考にどうぞ。
GPU:ゲーム性能
モデル | 1920×1080(標準品質) |
Claw A1M | 3141(普通) |
ROG Ally(30W/Turbo) | 3569(普通) |
ROG Ally(25W/Turbo) | 3512(普通) |
Legion Go | 3557(普通) |
mouse K7(GTX1650) | 5552(やや快適) |
mouse K5(MX550) | 3630(普通) |
重量級タイトルのFF15は、フルHD標準品質で普通という結果が得られます。ただしRyzen Z1 Extreme搭載モデルは軒並み約3500のスコアが出ているのでワンランク落とす形でしょうか。約15%低いスコアをどう見るか判断が分かれるところでしょうか。
ちなみにClaw A1Mで面白かったのが電源ケーブルを抜いても、他社ケーブルを使ってもスコアがほとんど落ちなかったことです。他製品ではACアダプターを抜いた瞬間からスコアが劇落ち…なんてこともありましたがClaw A1Mはスコアをほとんど下げることなく快適にプレイできました。
それはそれでどうなんだ…という感じはしますがアレコレ考えずとも性能が維持できるというのは大きなメリットだと思います。バッテリーのこととかコッチで考えるから普通に遊ばせてって感じですもんね。Clawはそれができている。
サイバーパンク2077
解像度 | 1920×1080 |
画質設定 | カスタム(低) |
FPS | 23fps前後 |
サイバーパンク2077は、フルHDで23fps前後でした。美麗かつ激重ということで結果はふるいませんが、HD(1280×720)に設定を落とすと50fpsくらいは出たので遊べないことはないですね。モニターサイズも7インチと小さいので設定を落としても粗さはそんなに気になりません。
パルワールド
解像度 | 1920×1080 |
画質設定 | 低 |
FPS | 45fps前後 |
パルワールドもフルHD(低設定)なら45fpsくらい出せます。こういうじっくり遊ぶ系のゲームとポータブルゲーミングPCは相性が良いと思いますね。ちなみに電源ケーブルを抜いても40fpsくらいで動作していました。
7 days to die
解像度 | 1920×1080 |
画質設定 | 低 |
FPS | 40FPS前後 |
7 days to dieはフルHD低設定で40fpsあたり。オブジェクトの少ないエリアなら50fpsくらい出ていたので結構遊べそう・・いや遊ぶ!一応この設定のまま本体機能の録画を試しましたが問題なく使えました。久しぶりに攻略動画でもYouTubeのサブチャンネルで長そうかな・・なんて考えちゃいましたね(笑)
総評的にはゲームはフルHD低設定あたりで遊ぶのがベター!電源を抜いてもそこまでパフォーマンスが落ちないので、モバイル環境でもゲームに集中できるのは他製品にない特徴かもしれません。かなり良いよMSI Claw さん!
クリエイト性能チェック
RAW現像
実行速度をチェックするため、無料ソフトの「RawTherapee」で100枚のRAWデータの変換にかかった時間を計測。
モデル | CPU | 時間 |
MSI Claw A1M | Core Ultra 5 135H | 2分56秒 |
ROG Ally(RC71L) | Ryzen Z1 Extreme | 2分48秒 |
DAIV S4 | Core i7-13700H | 2分29秒 |
DAIV 4P | Core i7-1260P | 3分11秒 |
Razer Book 13 | Core i7-1165G7 | 3分52秒 |
結果は2分56秒でした。Ryzen Z1 Extremeとの差はわずかにありますが気にならないレベル、Core i7-13700Hと比較すると差は大きいですがポータブルゲーミングPCでその差を気にする人っているんでしょうか???たぶん気になる人はゲーミングノート買ってる気がします。
動画編集
無料ソフトのResolve使って動画編集をテストします。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の動画を書きだす時間を計測しました。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
MSI Claw A1M | Core Ultra 5 135H×Arc Graphics | 1分54秒 |
ROG Ally(RC71L) | Ryzen Z1 Extreme×Radeon Graphics | 4分05秒 |
DAIV 4P | Core i7-1260P×Iris Xe Graphics | 3分25秒 |
Razer Book 13 | Core i7-1165G7×Iris Xe Graphics | 5分46秒 |
mouse K5 | Core i7-12650H×MX550 | 1分53秒 |
フルHDクラスの書き出しは得意なようで1分54秒で処理を完了。Ryzen Z1 Extremeを搭載したROG Allyの半分くらいの時間で処理を完了してしまいました…なんならMX550あたりの専用グラフィック搭載モデルと同等の処理時間を達成していますね。
MSI Claw A1M 感想・評価
メリット・デメリット
メリット | ・フルHD軽量設定でゲームが遊べるくらいの性能 ・電源を抜いてもスコアが落ちにくい ・Thunderbolt4搭載なのが嬉しい ・RAW現像や動画編集も気軽に楽しめる ・約7万円で買えるならアリ |
デメリット | ・ゲーム性能はRyzen Z1 Exにやや劣る ・やや筐体がチープ ・ACアダプターがセパレート式でダメ ・バッテリーがもう少しもってほしい |
MSI Claw A1Mはそれなりに高い性能で、単体でゲームを十分楽しめるモデルだと思います。電源やケーブルを気にしなくてもスコアが下がりにくいですしAI制御による恩恵は意外とあるのかもしれません。あとはThunderbolt4による拡張性にも期待ができますし、その辺は他社製品より有利な点だと思いますね。ちなみにMSI App Playerでスマホ向けゲームもプレイできちゃいます。
デメリットとしてはRyzen Z1 Extremeにやや及ばないゲーミング性能でしょうかね。Ryzen Z1 ExtremeならフルHD中設定が狙えるゲームでも、Clawなら低設定で遊ばないとダメみたいなことはあるかもしれません。ただ個人的にはそこまで劇的な差があるとは思いませんし、バッテリーがもう少しもってほしいくらいでモノとしては満足しています。
MSI Claw A1Mをおすすめしたい人
- 気軽にゲームを遊びたい人
- インテル入ってるが好きな人!
- モバイルゲーミングPCに興味があった人
- サブマシンが欲しい人
MSI Claw A1Mをレビューしてきました。
ゲームもそこそこ快適に遊べて、電源なしでもしっかりとスコアが維持できるのは魅力的でした!操作性も悪くないですし、Thunderboltによる拡張性にも期待がもてます。類似製品と比べて大きな弱点があるとは思えませんし、なんなら今まで使ってきたポータブルゲーミングマシンで一番使いやすいかもしれません。ハッキリ言って7~8万台で買えるなら十分「買い」な製品だと思います。マジで満足している。。
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