Razer Blade 14 (RZ09-0370CJA3-R3J1)をレビューします。
Razer発となるAMD Ryzen CPUを搭載した14型ゲーミングノートPCです。GPUはNVIDIA GeForce RTX 3080で最強レベルのパフォーマンスを発揮します!重量は約1.78kgと軽いので持ち歩きにも向いていますし、モニターはWQHD/165Hz/DCI-P3 100%で表現力にも優れています。どんな場所でも最高の環境で作業が行えるパソコンなので、ゲーマーだけでなくクリエイターにも向いています。
各ベンチマークやRAW現像、動画編集にかかった時間など掲載しておりますので参考にしてください。Razer製品については「ドスパラ」「Ark」などのPCショップで購入が可能です。
目次
Razer Blade 14 (RZ09-0370CJA3-R3J1)とは?
Razerと言えばゲーマーにとても人気のあるメーカーで、マウスやキーボード、モニター、スピーカーなどのゲーミング向け製品を多数取り扱っています。中でもノートパソコンは高品質×高性能×高価…でお馴染みです(笑)
僕自身もRazer製品はこれまでも多数購入してきましたし、最近ではお布施アイテムと名高いゲーミングモニター「Razer Raptor 27」を買ったばかりでもあります。
ちなみに本製品は2021年6月25日発売の製品で、発売時の価格が388,800円(税込)です。当時はなかなか簡単に手を出せる代物ではなく、指をくわえて眺めていましたが…最近(2023年夏)になって中古の良い出物があったのでポチっとしちゃいました(笑)
性能は今でも十分すぎるほど通用しますし、ゲームを高設定で遊んだり、動画編集をしたりと便利に使っています。
Razer Blade 14 (RZ09-0370CJA3-R3J1)の特徴をまとめるとこんな感じです。
- Razer初!AMD Ryzen 9 5900HXを採用
- GeForce RTX3080が強い
- 14型QHD(165Hz/DCI P3 100%)モニター
- デザインが洗練されていて美しい
- ゲームだけじゃなくクリエイト作業にも最適
- 型落ちだけどパフォーマンスは十分すぎる
現行モデルにはRTX4000シリーズや、Ryzen 9 7940HSを搭載したモデルもあります。現行モデルは30~40万円とお高いですがお金があり余って仕方ないよ…という人はどうぞ。
You Tubeレビュー動画
YouTubeでも解説していますので、よければチャンネル登録お願いします!動画はRazer Blade 15です。Razer Blade 14の動画は作ろうか悩み中。要望がたくさんあれば作るかもしれません。
Razer Blade 14 (RZ09-0370CJA3-R3J1) スペック・外観チェック
- OS:Windows 10 Home 64ビット→Win 11にしました
- CPU:Ryzen 9 5900HX
- GPU:GeForce RTX 3080
- メモリ:16GB(オンボード)
- SSD:1TB SSD
- 液晶:14型QHD(165Hz)
- サイズ:220 × 319.7 × 16.8 mm
- 重量:約1.78kg
なんといっても初めてRyzen CPUを採用したのがポイントです!8コア16スレッドでパワフルに動作しますし、組み合わせるGPUもハイエンドより。性能的にはトップクラスと言っても過言ではなく、期待感が大きくふくらみます。
サイズは220×319.7×16.8mm、重量は1.78kgです。このスペックがコンパクトに収まっているだけでもすごいことですよね。15~16型よりも持ち運びやすく、13型よりもパフォーマンスが出る…両方の良いところどりをしたのが14型クラスです。
Razerのお家芸とも言える陽極酸化処理仕上げのアルミシャーシ、エッジが効いたデザインでシャープさを演出。トレードマークのグリーンの蛇がアクセントになっています。
背面には88枚のファンブレードを備えるファンが2基搭載されています。ベイチャンバー冷却システムを採用してるため、高負荷作業時でも意外と静かです。ゲームプレイ中でも気になるようなことはありませんでした。高性能なゲーミングノートってうるさくなりがちなので、これは嬉しい誤算でしたね。
ゴム足はBlade Stealth 13よりも高くなっている印象ですね。そして相変わらず指紋がつきやすいので付属しているクロスでふきふきしましょう。
230W ACアダプター+ケーブルで800g超えです。本体と合わせると約2.6kgになるのは性能を考えると仕方ないのですが、さすがにもう少しなんとかしてくれないと本体のコンパクトさが犠牲になってしまいます。
一応Type-Cによる給電も行えますので、僕は100Wクラスの充電器を組み合わせることもあります。性能は制限されますが出先なんかだとそこまで高負荷な作業は行わないですからね。
ACアダプターはL型でどちらでも挿せますが、USB側に向けるとコードが干渉するので実質この向きオンリーですかね。61.6Whのリチウムイオンポリマーバッテリーを内蔵し、駆動時間は最大12時間。
14型高品質モニターを搭載
14型モニターはQHD(2560×1440)で作業性がよく、DCI P3 100%カバー、165Hzリフレッシュレートにも対応します。Razer製品は工場出荷前にキャリブレーション済みのため、届いた後も安心して使うことができます。
外でも本腰を入れて作業が行えるモニターが搭載されているのは嬉しいですね。ゲームの映像も滑らかですし、写真編集や動画編集も楽しいです!
家では「Razer Raptor 27」に接続して使ったりと、Razer製品は環境構築も楽しめちゃうのがイケナイですね…マジでお金が無限に溶ける(笑)
より忠実な編集作業がしたいよって人は、別途カラーマネージメントディスプレイを用意するのがおすすめです。
キーボード
キーボードは日本語配列ですが、かな文字は省略されてシンプルに仕上がっています。浅めのキーストロークで素早く入力が可能ですし、打鍵時にたわみを感じないのが素敵です。タッチパッドも十分な大きさで作業しやすいです。
キーボード両側にステレオスピーカーを搭載しており、音質もそこそこ良い感じです。またTHX Spatial Audio採用なので対応ヘッドホンやスピーカーで立体音響を楽しめます。
キーボードはバックライトがもちろん搭載。ゲーミングらしい表情豊かな電飾が楽しめます。周辺機器と色をあわせたりするのも楽しそう。
インターフェース
- USB 3.2 Gen2 Type-C×2(充電対応)
- USB 3.2 Gen2 Type-A×2
- HDMI/4K120Hz
- Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2
- ウェブカメラ(720p)
- TPM 2.0 セキュリティ
14型クラスのインターフェースとしては、数もちょうど良い感じがします。Type-A/Cが左右に1個ずつってのは使いやすいですね。AMD CPU搭載ゆえにThunderboltに非対応なのが残念!
Razer Blade 14 (RZ09-0370CJA3-R3J1)ベンチマークテスト
CPU(Ryzen 9 5900HX)性能チェック
8コア/16スレッドのRyzen 9 5900HXを採用しています。今でこそインテル第13世代あたりのCPUと比較するとやや物足りない印象はあるものの、性能的にはまだまだ現役で戦えると感じています。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
モデル | CPU | スコア |
Razer Blade 14 | Ryzen 9 7940HS | 31327 |
Razer Blade 14 | Ryzen 9 6900HX | 24975 |
Razer Blade 14 | Ryzen 9 5900HX | 22801 |
ROG Flow X13 | Ryzen 9 5900HS | 21919 |
Razer Blade 15 | Core i7-11800H | 20851 |
Razer Blade Stealth 13 | Core i7-1165G7 | 10592 |
Ryzen 9 5900HXは20000超えのスコアをマークしています。
さすがに最新モデルに採用されているRyzen 9 7940HSと比べると見劣りしますが、Ryzen 9 6900HXとの差は約10%ほどです。ちなみにCore i7-12700Hのスコアは26500あたりで、その差は約16%くらいです。
まだまだ現役で活躍してくれそうな数字ですし「体感的にそこまで変わらないのでは??」という判断で購入に至りました。さらにRazerは2023年にCore i7-11800Hを採用したモデルを投入しています。そう考えると、このクラス(スコアが20000あたり)でも十分だと考えている証拠になりそうな気がしないでもない。
RAW現像の処理時間を計測
実行速度をテストするために、無料ソフトのRawTherapeeで100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | スコア |
Razer Blade 14 | Ryzen 9 5900HX | 3分13秒 |
ROG Flow X13 | Ryzen 9 5900HS | 2分59秒 |
DAIV Z4 | Core i7-13700H | 2分29秒 |
ROG Zephyrus M16 | Core i7-11800H | 2分57秒 |
Razer Blade 15 | Core i7-10750H | 3分50秒 |
Razer Blade Stealth 13 | Core i7-1165G7 | 3分37秒 |
Razer Blade 14の処理時間は3分13秒とストレスなく作業が行える水準です。
RAW現像はどちらかと言うとインテルの方が得意なところはありますが、同じ14型クラスでCore i7-13700Hを採用した「DAIV Z4」に44秒差とかなりあけられちゃいましたね。
日常的にRAW現像を行うような人は、最新のインテル搭載モデルを選ぶほうがよさそうな気はします。僕は何百枚という作業を一度に行ったりしないので、この結果でも満足はしています。
ストレージ転送速度
1TB SSDを採用したストレージは、実測で3500MB/sを超える読み込み速度が出ていました。書き込みも3000MB/sに迫る速度が出ていますので、インストールやロードで下手に待たされると感じるようなシーンはありません。
GeFore RTX3080 ゲーミング性能
Razer Blade 14 (RZ09-0370CJA3-R3J1)は、GeForce RTX3080が搭載されています。
FF15のベンチスコアを比較
重量級タイトルのFF15でゲーミング性能をチェックします。
モデル | 設定 | 結果 |
G-Tune P6 (RTX4060) | 3840×2160(標準設定) | 4457(普通) |
1920×1080(標準設定) | 12910(非常に快適) | |
Razer Blade 14 (RTX3080) | 3840×2160(標準設定) | 4772(やや快適) |
1920×1080(標準設定) | 10831(とても快適) | |
ROG Zephyrus M16 (RTX3070) | 3840×2160(標準設定) | 4522(やや快適) |
1920×1080(標準設定) | 10186(とても快適) | |
Razer Blade 15 (RTX2070) | 3840×2160(標準設定) | 3295(普通) |
1920×1080(標準設定) | 8573(快適) | |
Razer Blade 15 (GTX1660Ti) | 3840×2160(標準設定) | 2892(やや重い) |
1920×1080(標準設定) | 7690(快適) |
FF15のベンチ結果は、4K標準品質で「やや快適」という結果になりました。ほとんどのタイトルを高設定で遊べるでしょうし、なんなら余裕すら感じるレベルです。駆動音もわずらわしくないのでゲームに集中できます。
ただし長時間ゲームをプレイしているとCPU温度が90℃台がデフォで、時には100℃に達することもありました。これは少し心配になるレベル(Ryzen 9 5900HXの最大温度は105℃)なので、フル駆動にしてしまうと冷却性が足りていないのかもしれません。
ノートパソコンクーラーを導入するか、設定を落とす、時には休ませるといった判断が必要なのかもしれません。コンパクトな筐体ゆえにこれは仕方ないところでしょう。
動画編集性能もチェック
無料ソフトのResolve使って動画編集をテストします。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の4K動画を書きだす時間を計測。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
Razer Blade 14 | Ryzen 9 5900HX×RTX3080 | 1分59秒 |
ROG Flow X13 | Ryzen 9 5900HS×RTX3080 | 1分46秒 |
DAIV S4 | Core i7-13700H×RTX4060 | 1分24秒 |
G-Tune H5 | Core i7-10870H×RTX3070 | 1分55秒 |
Razer Blade 15 | Core i7-10750H×GTX1660Ti | 3分21秒 |
動画編集も余裕をもって作業にあたれるパフォーマンスがあります。書き出し時間こそ最新モデルと比較すると劣りますが、一部のスペック房でもない限りは満足できるレベルだと思いますね。向こう数年はまだまだ活躍してくれそうな印象。
Razer Blade 14 (RZ09-0370CJA3-R3J1)感想・評価
メリット | デメリット |
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Razer Blade 14は、高いCPU/GPU性能を生かしてモバイル先でも本格的な作業が行えるのが強みです。モニターも高品質で自宅とそん色ない環境をコンパクトに持ち歩けるのが最高すぎます!
気になるのは相変わらずの汚れやすさ、ACアダプターの大きさ、Thunderbolt非対応ってところです。排熱に関しては高性能ノートの宿命的なところもあるので、どううまく付き合っていくかでしょうね。
Razer Blade 14 (RZ09-0370CJA3-R3J1) をおすすめしたい人
- ルックスの良いPCが欲しい人
- あらゆる作業をノートPCでしたい人
- 満足度の高いWIN機が欲しい人
- 予算に余裕がある人
Razer Blade 14 (RZ09-0370CJA3-R3J1)をレビューしました。
最先端のハイスペックマシンには劣る印象はあるものの、今でも余裕を感じるほどのパフォーマンスを備えていることは間違いありません。ゲームや写真のレタッチ、動画編集など幅広い用途で大活躍してくれそうです!
デスクトップ並みの処理能力を持ち歩けるのも強みですが、なにより持ち歩きたくなるデザインだったりするのが流石Razer製品って感じです!本当に買って良かったですね。
Razer製品についてはAmazon以外に「ドスパラ」「Ark」などのPCショップで購入可能です。