ドスパラで販売するゲーミングノートパソコン「GALLERIA RM7C-R35T」をレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
14型のコンパクトな筐体にCore i7-12700H×RTX3050Tiを搭載した「軽くて強い」ゲーミングノートです。重量は約1.43kgと軽いので持ち運びの負担が小さいのもありがたいところ。価格は20万円を大幅に切る17万9800円(記事執筆時点)と競争力のあるモデルに仕上がっています。
各種ベンチマークの結果や、使い心地などを書いていますので参考にしてください。
目次
GALLERIA RM7C-R35T レビュー
ゲーミングパソコンで有名なドスパラが販売する「GALLERIA RM7C-R35T」です。
コンパクトなノートパソコンですが、RTX3050Tiを搭載しているので描画性能は高め。設定次第では重量級タイトルも視野に入ってくるほどの性能です。また、第12世代インテルCPUは性能がとても高いため、高解像データ編集も快適。過度な期待は禁物ですが、RAW現像や動画編集も快適にこなせるパフォーマンスです。
ゲームだけでなく、フットワークを重視するクリエイターの野外での活動をバックアップします。
- Core i7-12700H採用で処理能力は抜群
- RTX3050Ti搭載で描画性にも優れる
- 14型WUXGA(16:10)搭載
- 約1.43kgと軽量でどこでも使える
- やや重めの写真編集、動画編集も可能
- 最新ゲームも快適にプレイできる
GALLERIA RM7C-R35T 性能・スペック
- OS:Windows 11 Home 64ビット
- CPU:Core i7-12700H
- GPU:GeForce RTX3050Ti
- メモリ:16GB
- SSD:512B Gen4 SSD
- 液晶:14型WUXGA(1920×1200)
- 重量:約1.43㎏
14型とコンパクトで、液晶は縦にやや長いWUXGA解像度を採用。縦方向に広くなることにより情報が多く表示でき、作業効率性もアップします。第12世代インテルCore i7を採用しているモデルは、20万円前後が主流というイメージですが本製品は17万円台と比較的お安くなっているのも特徴。
僕が学生~社会人になりたての頃は、15型の重たいパソコンしか選べなかったことを考えると、こうした軽量かつ高性能なパソコンでスタートを切れるユーザーには一種の羨ましささえ感じます(笑)
カラーはガンメタチックな感じで、ロゴが入っているだけのシンプル仕様。
サイズは313.8(幅) × 219.7(奥行き) × 19.9(高さ ゴム足含む最薄部) mmです。薄型モデルと言い切るにはやや厚みはありますが、全体的にコンパクトなのでカバンへの収まりは良いです。
付属品のACアダプターは存在感があります。バッテリー駆動時間は約6.6時間とのことですが、専用グラフィックを使う作業ではもっと短くなるはずです。携帯はしておくほうが良いでしょう。
キーボード
GALLERIA RM7C-R35Tは、日本語配列のキーボードを採用。軽めのタイプ感ですので長時間ゲームをするのは辛そうな印象を受けましたが、テキスト入力などはリズミカルに行えます。個人的には結構好きなタイプですし、タッチパッドも大きいのでモバイル先でマウス無しでの作業も快適そうです。
バックライト搭載なので暗い場所でも文字を認識できます。電源ボタンが小さくてかわいいですね(笑)!
14型WUXGAノングレア液晶を搭載
モニターのリフレッシュレートは60Hz対応なので、ゲーミングモニターとしてみるならもう一歩といったところでしょうか。競技性の高いゲームなどでは不足するかもしれませんが、フットワークを重視するタイプですから仕方がないと思います。
ややドット感は感じるものの、視認性や色再現も悪くなかったです。普通に使う分にはまず不満を感じないはずです。外で使う時はサクっと持ち出して、自宅ではゲーミングモニターやカラーマネジメントモニターと接続するなどメリハリを利かせた運用も良いと思います。
GALLERIA RM7C-R35T インターフェース
インターフェースは、3.1Gen1 Type-A x2、3.2Gen2 Type-C x1(DP1.4対応 / PD対応*100Wまで)、Thunderbolt4 Type-C x1(PD対応*100Wまで)、マイク入力・ヘッドフォン出力、HDMI2.0です。
PD対応ですので対応機器をもっているなら大きなACアダプターを持ち歩かなくてすみます。ただしUSB PD動作時はパフォーマンスに制限がかかるので注意が必要です。
GALLERIA RM7C-R35T ベンチマーク結果
CPU性能:Core i7-12700H
採用されているCore i7-12700Hは、高性能なゲーミングPCや、クリエイトPCに採用されているCPUです。デスクトップCPU並みの処理能力をみせてくれるので高い負荷のかかるゲームでも問題なしです。
参考までにPassMarkが公開しているスコアでCPUを比較した表をご覧ください
CPU | スコア |
Core i9-12900H | 29013 |
Core i7-12700H | 27450 |
Core i7-11800H | 21120 |
Core i7-10875H | 15962 |
Core i7-10750H | 12649 |
Core i7-2700HとCore i7-10750Hを比較すると2倍以上の差があります。Core i9と比較しても約5%の差に留まっているので狙いどころとしても悪くありません。
このサイトで「第12世代は買い替えのタイミングとしては最適」と伝えてきていますが、本製品ももれなく検討に加えてあげてください。第10世代以前を使っている人なら、その恩恵は大きいはずですし、きっと処理能力にも驚くことでしょう。
RAW現像
実行速度をチェックするために100枚のRAW現像にかかった時間を計測します。
無料ソフトのRawTherapeeで100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
GALLERIA RM7C-R35T | Core i7-12700H | 2分40秒 |
raytrek R5-CA | Core i7-10875H | 3分23秒 |
DAIV 5P | Core i7-10750H | 4分12秒 |
DAIV Z7 | Core i7-12700 | 2分16秒 |
G-Tune HL-B | Core i5-12400 | 2分24秒 |
DAIV Z9(旧) | Core i7-11700 | 2分58秒 |
RAW現像能力はもちろん高く、ノートパソコンではトップクラスの処理時間です。第12世代のデスクトップCPUには及びませんが、第11世代Core i7-11700には勝利。デスクトップに負けない処理能力を持ち歩けると考えるとすごいですよね!
ノートの処理能力に不満をもっていたクリエイターには、一度体験してもらいたい製品ですね。
ストレージ転送速度
SSDは読込速度 が約3000MB/s,書込速度が 5000MB/sの高速なNVMe SSDを搭載しています。写真の読み込みや転送も速いですし、アプリのインストールも高速でした。
GALLERIA RM7C-R35T ゲーム性能
FF15のスコアを比較
モデル | 設定 | 結果 |
GALLERIA RM7C-R35T (RTX3050Ti) | 3840×2160(標準設定) | 2455(重い) |
1920×1080(標準設定) | 6655(快適) | |
raytrek R5-CA (RTX3060) | 3840×2160(標準設定) | 4417(普通) |
1920×1080(標準設定) | 10829(とても快適) | |
GCL2060RGF-T (RTX2060) | 3840×2160(標準設定) | 3057(普通) |
1920×1080(標準設定) | 8192(快適) |
GeForce RTX3050Tiはミドルクラスにあたります。さすがに高設定/高解像に対応するほどのゲーミング性能はありませんが、フルHD標準品質クラスであれば快適です。一言で言うと「ライトゲーマー向け」といったところです。
ゲーミング性能にこだわるならRTX3060以上を狙いたいところですが、そうなってくると予算もかかっちゃいますし、熱や音の問題も大きくなってきます。同価格帯で狙うならCPU性能をあきらめないといけないケースも出てくるかもしれませんので、バランスをどうとるかですね…
動画編集性能
動画編集は無料ソフトのResolve使って、ミラーレスカメラで撮影した4KデータをフルHDへレンダリングする時間を測定しています。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
GALLERIA RM7C-R35T | Core i7-12700H×RTX3050Ti | 1分54秒 |
DAIV 6N | Core i7-12700H×RTX3060 | 1分38秒 |
raytrek R5-CA | Core i7-10875H×RTX3060 | 約2分 |
DAIV 5N(旧) | Core i7-11800H×RTX3060 | 約2分 |
動画編集もよほどこだわった作業をしない限りは問題ないですね。フルHDクラスならまず不満をおぼえることはありませんし、ちょっとした4K動画編集も行えるパフォーマンスだと感じました。
書き出し時間だけで見るとGeForce RTX3060と15秒くらいしか差がありません。書き出し処理なんて編集が終わって一回きりなので待てば済むという話でもあります。これから動画編集を勉強したいとか、YouTubeに動画を投稿したいなんて人にも手に取りやすいモデルだと思います。
GALLERIA RM7C-R35T 感想・評価
メリット
- CPU性能がとても高い!
- GPU性能もそこそこ高め!
- 軽さは正義!
税込で17万円以下のモデルとしてはパフォーマンスも高く、軽さを生かして外で作業できるのはありがたいです。ゲームやクリエイト作業で多くのことをこなせるでしょうし、一般ユーザーならまず不満のない性能だと感じます。完成度は高いですね!
デメリット
- 60Hzリフレッシュレート
- 一歩及ばないゲーミング性能
十分な性能はもっているものの、こだわりの強い人には物足りなさを秘めているかもしれません。60Hzリフレッシュレートは競技向けのゲームには足りないですし、GPU性能もあと一歩という印象はあります。
GALLERIA RM7C-R35Tをおすすめしたい人
- 外でちょっとした作業をする人
- CPU性能にはこだわりたい人
- ライトゲーマー、クリエイターのサブPCとして
- 趣味で写真編集や動画編集をしたい人
GALLERIA RM7C-R35Tをレビューしてきました。
Core i7-12700H×RTX3050Tiは、多くの作業を快適にこなせるだけのパフォーマンスをもっています。ライトユーザーというか、一般的なユーザーなら問題なく使えるレベルだと思います。14型は持ち歩きにも便利ですし、むしろ17万円台でこのスペックが手に入るのはコスパが良いと思います!